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証券取引所が指定する制度信用銘柄のうち、買建(信用買い)と売建(信用売り)の両方ができる銘柄
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6406 フジテック

東証P
5,970円
前日比
+152
+2.61%
PTS
-円
業績
単位
100株
PER PBR 利回り 信用倍率
29.1 3.04 2.76 1.20
時価総額 4,710億円
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夏枯れ相場でも活躍期待、株高邁進の「アクティビスト関連」銘柄を追え! <株探トップ特集>


―株主還元の要求は一段と活発化、PBR1倍割れ是正の流れも追い風に吹く―

 東京市場は高値圏での値動きが続くが、やや展開材料難で夏枯れ相場への警戒感も台頭している。そんななか、市場で注目されているのが「物言う株主」と呼ばれるアクティビストの関連銘柄だ。日本には、株価が低迷しながらも豊富な現金を抱え、株主還元余地が大きい企業が少なくない。特に、「PBR1倍割れ是正」の流れにアクティビストの要求も乗るなか、見直し買いの動きに拍車がかかっている。株主総会では積極的な株主提案も出されるなど、日本企業とアクティビストの攻防は激しさを増しており、関連株には株高期待が膨らんでいる。

●株主総会で取締役選任の提案が可決も

 東京株式市場でアクティビストの活動が活発化している。6月の株主総会シーズンでは、アクティビストからの株主提案は、過去最多に膨らんだとも言われるなど、株式市場でその存在感は一段と増している。

 例えば、旧村上ファンド出身者が設立した「ストラテジックキャピタル」は、極東開発工業 <7226> [東証P]やタチエス <7239> [東証P]などに株主提案を実施。株主への利益還元の拡大や政策保有株の保有が適切かの検証なども求めた。株主総会で同社の提案は否決されたが、任天堂創業家の資産運用会社「ヤマウチ・ナンバーテン・ファミリー・オフィス(YFO)」が東洋建設 <1890> [東証P]に対して提案した取締役候補7人の選任が可決されるなど、物言う株主の提案が通る例が出ていることも注目されている。

●香港の投資ファンド、オアシスの活動が活発化

 アクティビスト絡みでは、香港の投資ファンド「オアシス・マネジメント」の東京市場での積極的な活動も市場関係者の関心を集めている。オアシスが筆頭株主となっているフジテック <6406> [東証P]の2月の臨時株主総会では、同社が提案した4人の社外取締役が選任され、取締役会の刷新へとつながったことが話題を集めた。同社は、今月のツルハホールディングス <3391> [東証P]の株主総会で取締役候補の選任などの提案も行ったが、この提案は否決されている。

 オアシスはライフネット生命保険 <7157> [東証G]や熊谷組 <1861> [東証P]、クスリのアオキホールディングス <3549> [東証P]、東京都競馬 <9672> [東証P]、北越コーポレーション <3865> [東証P]、サンケン電気 <6707> [東証P]、内田洋行 <8057> [東証P]、デジタルガレージ <4819> [東証P]などの大株主となっている。同社は6月の株主総会で熊谷組に対して、発行済み株式の20%の自己株取得なども提案したが、これも否決されている。

●熊谷組や東洋建、大豊建など建設株への投資目立つ

 アクティビストの投資が目立つセクターとして注目されているのが建設株だ。前出の東洋建や熊谷組に加えて、旧村上ファンド系の「シティインデックスイレブンス 」が三井住友建設 <1821> [東証P]や東亜建設工業 <1885> [東証P]、大豊建設 <1822> [東証P]などの大株主となっている。英系の「シルチェスター・インターナショナル・インベスターズ」も大林組 <1802> [東証P]に対して、株主総会で1株当たり12円の特別配当の実施を提案した。建設株は、熊谷組の連結PBRが0.7倍台にあるように1倍割れが多く割安銘柄が目立つ。財務が健全で資金余力がある建設株は、アクティビストの積極関与で再評価機運が高まっている。

●サワイGHDやフジHD、アルプスアル、ALサービスなど注目

 海外アクティビストでは前出のシルチェスターはサワイグループホールディングス <4887> [東証P]やフジ・メディア・ホールディングス <4676> [東証P]、電通グループ <4324> [東証P]、エクシオグループ <1951> [東証P]、大成建設 <1801> [東証P]、コムシスホールディングス <1721> [東証P]などへ投資している。

 日系のアクティビストでは、シティインデックスイレブンスはリョーサン <8140> [東証P]やアルプスアルパイン <6770> [東証P]、アークランドサービスホールディングス <3085> [東証P]、コスモエネルギーホールディングス <5021> [東証P]などへ投資している。また、同じく旧村上ファンド出身者が設立しシンガポールを拠点として活動しており、東芝 <6502> [東証P]の筆頭株主としても知られる「エフィッシモ・キャピタル・マネージメント」は、タムロン <7740> [東証P]や富士紡ホールディングス <3104> [東証P]、不動テトラ <1813> [東証P]、川崎汽船 <9107> [東証P]などに投資している。アクティビストの投資先はもともと割安株が多いほか、増配などで高株価政策を実施することも少なくないだけに、株高が期待される銘柄として一段と注目されそうだ。

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