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証券取引所が指定する制度信用銘柄のうち、買建(信用買い)と売建(信用売り)の両方ができる銘柄
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1852 淺沼組

東証P
664円
前日比
+1
+0.15%
PTS
-円
業績
単位
100株
PER PBR 利回り 信用倍率
13.3 1.21 5.27 15.29
時価総額 536億円
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田部井美彦氏【夏枯れかサマーラリーか、強弱観対立の株式市場】(1) <相場観特集>


―3万2000円台近辺で売り買い交錯、ここからの展望を読む―

 3連休明けとなった14日の東京株式市場は、朝方こそ買い優勢となる場面もあったが、その後は急速に値を崩し日経平均株価は3万2000円台近辺で軟調な値動きを強いられた。前週末の欧州株市場が全面安だったほか、米国株市場も金利上昇を嫌気してハイテク株中心に売られたことで、市場心理が冷やされる格好に。例年8月は夏枯れ相場となるケースも多いが、外国人買いを背景にサマーラリーを演じることは過去に何度もあった。今年はどうか。ベテラン市場関係者2人に今後の全体相場の見通しや物色の方向性を聞いた。

●「秋口にかけ一進一退も、自部品株や建設株に再評価余地」

田部井美彦氏(内藤証券 投資調査部 リサーチ・ヘッド&チーフ・ストラテジスト)

 東京市場は当面は一進一退状態が続く可能性があるとみている。

 全体相場は、米国の金利上昇が止まり遅くとも来年には利下げもあり得る、との観測を織り込む格好で上昇してきた。しかし、米国には国債増発懸念が膨らみ、金利上昇圧力が強まった。米卸売物価指数(PPI)も予想を上回り、利下げ期待は少し遠のいている。

 また、日本の個別企業決算をみても4~6月期の内容は悪くはなかったが、増額修正に踏み切る企業は限られ、ほぼ予想の範囲内にとどまった。全体相場は、すでにアベノミクス時の連結PER15~16倍とほぼ同水準まで買われている。一段の上昇には企業収益が拡大するか、自社株買いなどでROEを増加させる必要があるが、それらの材料は中間決算待ちとなりそうだ。9月決算への期待が膨らみ始める9月下旬から10月までは個別企業も買いにくい状況が続くだろう。

 こうしたなか、今後1ヵ月程度の日経平均株価のレンジは3万1500~3万3500円前後での横ばい圏を予想している。全体相場の上値は抑えられるが、為替の円安基調が続くなか、下値も限定的だとみている。

 個別銘柄では、自動車部品株に注目している。為替の円安は追い風となるほか自動車生産は回復している。株価も割安な銘柄が多い。デンソー <6902> [東証P]やスタンレー電気 <6923> [東証P]、アイシン <7259> [東証P]など。それにブリヂストン <5108> [東証P]や横浜ゴム <5101> [東証P]などにも投資妙味がありそうだ。

 また、建設株にも見直し余地があると思う。自然災害が増加しているほか、株主還元に向けた姿勢にも改善がみられる。鹿島 <1812> [東証P]や大成建設 <1801> [東証P]、清水建設 <1803> [東証P]などや、中堅ゼネコンでは高配当利回りの淺沼組 <1852> [東証P]などに妙味がありそうだ。


(聞き手・岡里英幸)

<プロフィール>(たべい・よしひこ)
内藤証券リサーチ・ヘッド&チーフ・ストラテジスト。株式市況全般、経済マクロの調査・分析だけでなく、自動車、商社、アミューズメント、機械などの業種を担当するリサーチアナリストとして活動。年間200社程度の企業への訪問、電話取材、事業説明会への参加などを通して「足で稼ぐ調査・情報の収集」に軸足を置いている。

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