サスメド---23年6月期は2ケタ増収・損失幅は縮小、DTxプロダクト事業・DTxプラットフォーム事業ともに順調に推移
サスメド<4263>は10日、2023年6月期決算を発表した。事業収益が前期比67.5%増の5.30億円、営業損失が0.48億円(前期は2.29億円の損失)、経常損失が0.44億円(同2.17億円の損失)、当期期純損失が0.50億円(同2.33億円の損失)となった。
DTxプロダクト事業の事業収益は4.00億円(前年同期は2.00億円)、セグメント利益は2.56億円(同0.11億円の利益)となった。治療用アプリ開発では、不眠障害治療用アプリにおいて、塩野義製薬<4507>との間で締結した本アプリに関する販売提携契約に基づき、医療機器製造販売承認に関するマイルストン4億円を受領している。また、杏林製薬<4569>と耳鳴治療用アプリの共同研究開発及び販売に関する契約を締結している。その他のパイプラインについても、アドバンス・ケア・プランニングを支援するアプリのPoC取得に向けた探索的試験(第II相臨床試験に相当)及び、慢性腎臓病患者向けの腎臓リハビリアプリの探索的試験において被験者登録を完了している。加えて、複数の医療機関と共同研究を行い、次のパイプラインの獲得を目指している。販売段階にあるプロダクトはまだない。
DTxプラットフォーム事業の事業収益は1.30億円(同1.16億円)、セグメント利益は0.66億円(同0.57億円の利益)となった。汎用臨床試験システムの提供に関しては、アキュリスファーマとの間で締結した治験の実施に関する契約に基づき、企業治験としては世界初(同社調べ)となるブロックチェーン技術を活用した治験が開始され、その後2例目の企業治験も同社において開始された。また、機械学習自動分析システムの提供及びDTx開発の支援に関する活動についても継続利用に支えられ、収益はおおむね安定的に推移している。
2024年6月期通期の業績予想は、2023年2月15日付で厚生労働省より医療機器製造販売承認を取得した不眠障害治療用アプリについて、保険適用と製品の上市に向けた準備を進めているが、現時点で収益を合理的に算定することが困難であることから、未定としている。今後、業績予想の開示が可能となった時点で速やかに開示するとしている。
《YI》
提供:フィスコ