貸借
証券取引所が指定する制度信用銘柄のうち、買建(信用買い)と売建(信用売り)の両方ができる銘柄
日経平均株価の構成銘柄。同指数に連動するETFなどファンドの売買から影響を受ける側面がある
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1605 INPEX

東証P
1,985.5円
前日比
-6.0
-0.30%
PTS
1,990円
23:58 12/03
業績
単位
100株
PER PBR 利回り 信用倍率
6.3 0.56 4.33 13.02
時価総額 25,000億円
比較される銘柄
ENEOS, 
石油資源, 
出光興産

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【杉村富生の短期相場観測】 ─猛暑、台風、夏枯れに打ち勝つ投資戦術!


「猛暑、台風、夏枯れに打ち勝つ投資戦術!」

●先進国では異彩を放つ日本の現状!

 この時期はサマーバカンスに加え、佳境の高校野球、お盆を迎えるとあって投資家が減少する。それに猛暑、台風襲来(6号、7号)だ。市場エネルギーは細る。さらに、銀行セクターには、2022年の利ザヤが2021年比3%以上増えた銀行を対象に、税率40%の追加課税を導入(イタリア)などのネガティブな情報が相次いでいる。

 ウォール街では商業用(オフィス、ホテル)不動産向け融資焦げつき問題が浮上し、日本はコロナ禍に対応したゼロゼロ(無利息、無担保)融資関連の倒産が急増しているという。返済期限を迎え、廃業を決断する企業が増えているのだ。ただ、メガバンクへの影響は軽微と思う。

 一方、世界的に製造業の不振が伝えられているが、唯一の例外は日本だ。2023年度の設備投資(名目)は100兆円を超え、過去最高となる見込みだ。デフレ脱却→企業行動の変化を受けたものだが、この背景には製造業の国内回帰、新工場の建設ラッシュがある。

 インバウンド効果も大きい。今年4~6月のインバウンド消費額は1兆2052億円と、2019年同期の95%まで回復した。訪日外国人客数は592万人と、ピーク時の69%にとどまっている。この差は消費額の増加(3割増)と滞在日数の延長(9日→14日)があろう。

 8月10日には中国政府が日本向けの団体旅行を解禁した。2019年には中国人は959万人が訪れた。その再現となるか、 インバウンド関連のニュースには目が離せない。観光業の人手不足は深刻だが、観光サービスに付加価値をつけるとともに、賃金を上げ人材を確保する努力が求められる。

 いずれにせよ、日本経済は好調だし、4-6月期の上場企業の純利益は2割増のペースになっている。値上げ浸透、円安が追い風だ。ただ、再三指摘しているように、この季節は“夏枯れ”商状に陥りやすい。先物に振り回される。だからこそ、テーマ性を重視し、好業績銘柄にマトを絞った戦術が有効、と主張している。

●国産中古車に海外では2億円の値!

 具体的な銘柄はどうか。まず、 中古車の買い取り、輸出業務を行っているアップルインターナショナル <2788> [東証S]だ。タイ、マレーシア向け出荷が伸びているという。先日、イギリスのオークションにおいて、日産自動車 <7201> [東証P]の「スカイラインGT-R」が約2億円で落札された、との報道があった。国産中古車は人気である。

 次に、引き続いてPBR1倍奪回作戦銘柄が狙い目だ。PBR0.65倍のINPEX <1605> [東証P]は好業績を背景に、2023年12月期の配当を74円(前期は62円)とする。自社株買いは8000万株(発行済み株式数の6.12%)、1000億円を上限に行う。

 川崎汽船 <9107> [東証P]のPBRは0.77倍だ。PERは10倍と出遅れが著しい。やはり、1167万6000株(発行済み株式数の4.70%)、600億円を上限に自社株買いを実施している。このタイミングでは9月中間配当取り(利回り4%)も魅力である。

 このほか、2023年12月期の配当を41円(前期は35円)とする動兆しきりの青山財産ネットワークス <8929> [東証S]、 インドに強いホンダ <7267> [東証P]系のエフ・シー・シー <7296> [東証P]、武蔵精密工業 <7220> [東証P]などに注目できる。

 太平洋工業 <7250> [東証P]はPER8.6倍、PBR0.55倍と出遅れているし、トヨタ自動車 <7203> [東証P]のEV(電気自動車)戦略の要(かなめ)の部分を担っている。タイヤバルブが主力だ。ホンダ系、トヨタ自動車系の部品メーカーと同様に株価を強く意識しているらしい。ジリ高となろう。

2023年8月10日 記

株探ニュース

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