貸借
証券取引所が指定する制度信用銘柄のうち、買建(信用買い)と売建(信用売り)の両方ができる銘柄
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4432 ウイングアーク1st

東証P
3,225円
前日比
-5
-0.15%
PTS
-円
業績
単位
100株
PER PBR 利回り 信用倍率
19.2 2.70 2.60 33.37
時価総額 1,125億円
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データアプリ Research Memo(3):EDIミドルウェア市場でのマーケットリーダー


■事業概要

1. 事業概要
データ・アプリケーション<3848>は、EDIやEAIといったデータ交換・連携用ミドルウェアを中心に展開し、EDIミドルウェア市場でのマーケットリーダーとなっている。

(1) 製品群
主力製品は「ACMS」シリーズで、戦略製品として「ACMS」シリーズ最上位モデルのエンタープライズ向けデータ連携基盤「ACMS Apex」(2016年販売開始)、Web-EDIシステム基盤「ACMS WebFramer」(2013年販売開始)、データ交換・加工プラットフォームのデータ ハンドリング プラットフォーム「RACCOON」(2014年販売開始)、文書データ活用・EDI統合ソリューション「OCRtran」(2020年販売開始)の拡販を推進している。

エンタープライズ・データ連携基盤「ACMS Apex」は、既存の業務アプリケーション資産を生かし、セキュアかつ可用性の高いデータ連携基盤を容易に構築できるソフトウェアである。Web-EDIシステム基盤「ACMS WebFramer」は、取引業務を容易にIT化できるWeb-EDIシステム構築のためのシステム基盤で、EDIシステムのデファクトスタンダードとなっている「ACMS」シリーズとの連携も可能である。一方、データ ハンドリング プラットフォーム「RACCOON」は、データ連携や移行時のデータ加工・変換をノーコードで実現できるソフトウェアである。また、文書データ活用・EDI統合ソリューション「OCRtran」は、「ACMS Apex」及びウイングアーク1st<4432>のSPA Cloudとの連携ソリューションで、AI-OCR技術を活用して紙文書をデジタル化・データ変換し、シームレスに業務システムへ連携できるペーパーレス自動化ソリューションである。

さらに、あらゆる企業間商取引をカバーするB2Bサーバ「ACMS B2B」や中小規模向けEDIクライアント「ACMS Lite Neo」などの「ACMS」シリーズも、既存のEDI市場を深耕するための同社の重要な製品である。なお同社の「ACMS」シリーズは2,600社・13,500サイトを超える企業のミッションクリティカルなシステムで稼働している。

2021年11月のテクノスジャパン<3666>との業務提携により、同社の「ACMS Apex」とテクノスジャパンの協調プラットフォーム「CBP(Connected Business Platform)」を連携することで、取引データの簡素化・標準化や業務効率化など顧客企業とベンダー企業のDXや共創化を支援している。さらに、両社の販売チャネルの相互活用や共同プロモーションによる販売活動など、協力体制を構築することでシナジー効果が期待できる。

2022年1月には「ACMS」シリーズを、2023年10月1日から開始される「適格請求書等保存方式(インボイス制度)」について順次対応することを発表した。2022年3月には「ACMS Apex」に「RACCOON」フル機能版を標準搭載した「アドバンストエディション」をリリースした。この「ACMS Apex アドバンストエディション」をフラッグシップモデルとして拡販し、市場シェア拡大を目指していく。

なお、新機能やオプションを搭載した製品バージョンアップとして、2022年10月に「ACMS WebFramer V1.10.0」とオプションを、2023年1月に「RACCOON V2.5」を、2023年3月に「ACMS Apex V1.7」を、2023年4月に「ACMS B2B」及び「ACMS B2B LE」のV5.5を販売開始している。

(2) 売上区分
売上区分はリカーリング、パッケージ(売り切り)、サービスその他の3区分としている。リカーリングはサブスクリプション売上及びメンテナンス売上などの継続収益であり、サブスクリプション型の安定収益事業となる。パッケージは戦略製品及びその他製品(EDI系製品・EAI系製品・Any系製品)を売り切りで販売している。サービスその他は、ソフトウェア製品販売に付帯するサービスの提供や通信機器の販売などである。

2023年3月期の売上構成比はリカーリングが74.8%、パッケージ(売り切り)が24.6%、サービスその他が0.6%だった。同社は収益安定性向上のため、パッケージ(売り切り)からストック型ビジネスであるリカーリングへのシフトを戦略的に推進するとともに、戦略製品(特に「ACMS Apex」)に注力する方針を打ち出している。この結果、リカーリングの売上高は拡大基調であり、売上構成比も2019年3月期の58.1%から2023年3月期には74.8%まで上昇した。パッケージ(売り切り)は高収益なコア事業だが、リカーリングへのシフトを戦略的に推進しているため構成比が低下傾向となっている。弊社では、リカーリングのさらなる拡大によって、全体としての売上拡大や利益率向上が期待できると考えている。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 水田雅展)

《SI》

 提供:フィスコ

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