ウェーブロックHD Research Memo(11):配当性向で35%以上を目安に安定的な配当を継続していく方針
■株主還元策とサステナビリティ経営の取り組み
1. 株主還元策
ウェーブロックホールディングス<7940>は、株主還元策として配当性向35%以上を目安にしつつ、単年度の業績変化に左右されない安定的な配当を維持することを基本方針とし、状況によって株式分割や自己株式の取得等も含めた株主還元も検討していくことにしている。この基本方針に基づき、2024年3月期の1株当たり配当金は前期と同額の30.0円を予定している。配当性向が100%を上回ることになるが、RP東プラが持分法適用関連会社となることで利益が上振れる可能性もあると見ている。
2. サステナビリティ経営の取り組み
同社はサステナビリティ経営について、ESGの観点から以下の取り組みを推進している。
(1) 環境への取り組み(Environment:E)
環境に配慮した製品開発や新しいビジネス(地中熱ビジネス、メッキ塗装代替の金属調加飾フィルム、バイオマスプラスチック製品等)に取り組んでいる。また、工場でのCO2排出削減に向けた取り組みを積極的に推進している。
(2) 社会貢献への取り組み(Social:S)
テレワークの積極的な導入による働き方改革の推進や、ダイバーシティの推進に加え、企業価値の源泉である「人財」育成のサポートや、製造現場における安全への取り組みにより労働災害ゼロを目指している。
(3) 企業統治への取り組み(Governance:G)
コーポレート・ガバナンス強化のため、社外取締役による執行監視体制の確立(社外取締役3名>社内取締役2名)に取り組んでいる。また、長期利益の獲得を企図し、中長期目線での経営を行い、その考え方や方針を社内外に共有、積極的な情報開示に努めている。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
《SI》
提供:フィスコ