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証券取引所が指定する制度信用銘柄のうち、買建(信用買い)と売建(信用売り)の両方ができる銘柄
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6470 大豊工業

東証S
607円
前日比
+4
+0.66%
PTS
-円
業績
単位
100株
PER PBR 利回り 信用倍率
0.25 3.29 10.34
時価総額 177億円
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【杉村富生の短期相場観測】 ─肝要なのは「時には遠くを見ること!」


「肝要なのは『時には遠くを見ること!』」

●解散・総選挙は1969年以降、17連勝!

 この世界(株式市場)では「時に遠くを見よ」という。この教えは長期トレンドの重要性を訴えている。年初以来、日本株は猛反発(日経平均株価は5月29日に3万1560円と1月4日のザラバ安値比5899円幅、23.0%の急騰)を示し、ほぼ独歩高である。

 筆者はこの動きを「怒りの反騰劇」と称している。失われた30年の鬱憤を晴らす相場である。なにしろ、日米市場の時価総額の差は拡大の一途(NY市場は東京市場の8倍)だ。日本の家計資産は現在、3000兆円ちょっとにすぎず、過去30年間、ほとんど増えていない。データ的には日本人がみんな“貧乏”になったことを意味する。

 半面、アメリカの家計資産は147兆ドルと激増している。邦貨換算では2京円超だ。この差は如何ともしがたい。日本人は極端にリスクを嫌う。実に、個人金融資産の5割(1000兆円)強が現・預金に眠っている。これでは資産が増えるはずがないだろう。

 しかし、流れは明らかに変わり始めている。日本再興戦略、企業統治改革を受けての企業経営者の意識の変化を真っ先に感じたのは外国人だ。1月以降の猛烈な買い越しがそれを端的に物語っている。肝要なのはトレンドの確認である。

 7月には衆議院の解散・総選挙がありそうだ。これまた、恐れる必要はない。1969年以降は解散前日~投票前日までの間の日経平均株価の騰落率は17連勝である。平均上昇率は3.9%となっている。約1200円幅の上昇が期待できる。

●自動車関連セクターの妙味が膨らむ!

 一方、物色面はどうか。ここ数カ月、NY市場、東京市場ともにエヌビディア<NVDA>の急騰に刺激され、半導体AI(人工知能)生成AI関連セクターがフィーバーを演じてきた。この流れは継続するだろう。6月13日にはAI関連のABEJA <5574> [東証G]が上場する。ハイテクセクターの起爆剤になるのは間違いないと思う。

 総選挙の視点では政策テーマの 子育て支援防衛関連株は見逃せない。ただ、政策テーマは短期勝負だ。今回は9月には電力料金の負担増、子育て支援、防衛費増額の財源を巡って政治が混乱する可能性がある。結局、増税しかないのでは……。これは嫌われる。

 自動車業界はトヨタ自動車 <7203> [東証P]の5~7月の国内生産計画(前年同期比54%増)にみられるように、大幅増産を続けている。だが、株価的にはいまひとつさえない。トヨタ自動車の場合、2024年3月期の連結営業利益は前年同期比10%増の3兆円(史上最高)の予想だ。しかし、この見通しは低すぎる。

  為替の想定レートは何と、トヨタ自動車が1ドル=125円(8750億円の減益要因)、ホンダ <7267> [東証P]が上期130円、下期120円(2680億円の減益要因)だ。自動車大手7社では1兆4310億円のマイナス要因(前期は2兆3039億円のプラス要因)になるという。

 しかし、この想定為替レートはどう考えてもおかしい。部品各社の業績見通しは親会社に「右にならえ」となっている。二輪車向けに強い武蔵精密 <7220> [東証P]、EV(電気自動車)用モーターコアを増産中の三井ハイテック <6966> [東証P]、ステアリング大手のジェイテクト <6473> [東証P]などに妙味があろう。

 大豊工業 <6470> [東証P]はトヨタ自動車直系だ。軸受け・ダイカストメーカーだが、燃料電池車の新型「ミライ」向けのダイカストをはじめ、燃料電池セパレーター、パワーコントロールユニットなどカーボンニュートラル分野に注力している。

2023年6月2日 記

株探ニュース

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