冨士ダイス Research Memo(4):2023年3月期は増収、営業減益見通しも、特別利益計上で10円増配予定
■今後の見通し
● 2023年3月期業績見通し
冨士ダイス<6167>の2023年3月期通期の連結業績は、中国のロックダウン後の経済停滞影響などを考慮した結果、期初の予想を修正し、売上高16,980百万円(期初計画比380百万円減額、前期比0.6%増)、営業利益 1,110百万円(同30百万円減額、同0.3%減)、経常利益1,170百万円(同40百万円減額、同2.7%減)、親会社株主に帰属する当期純利益1,280百万円(同460百万円増額、同62.0%増)予想とした。また予想EPSが64.56円となるため、配当性向50%を念頭に、配当については10円増配の年間32円配予定とした。
同社は単体ベースで輸送用機械の売上構成比が20%程度となっているが、間接的にも自動車産業の影響が大きく、全体の60%近くが自動車産業向けの売上で占められる。コロナ禍等に伴う部品供給不足による生産計画の度重なる見直しが行われるなかで、自動車生産推移に対して遅行性があるとの認識に加え、中国のロックダウン後の経済停滞影響などを考慮し、売上修正を加えたものと見られる。なお利益面では原材料費の値上がりに対して基本的には吸収する方向であるものの、運送費、電力料などの高騰も加わり、上期は計画超過で着地したものの下期は遅行性の影響も加わり減額とした。ただし親会社株主に帰属する当期純利益は旧大阪工場の遊休地売却による特別利益509百万円が見込まれ増額修正となった。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 岡本 弘)
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提供:フィスコ