セレコーポレーション---23年2月期は2ケタ増収、全セグメントの売上高が増加
セレコーポレーション<5078>は14日、2023年2月期連結決算を発表した。売上高が前期比16.0%増の213.75億円、営業利益が同35.3%増の12.33億円、経常利益が同28.0%増の12.54億円、親会社株主に帰属する当期純利益が同92.0%減の8.53億円となった(前年は中国賃貸事項の譲渡益165.83億円を特別利益として計上)。
賃貸住宅事業の売上高は前年同期比16.3%増の98.30億円、セグメント利益は同57.8%増の7.18億円となった。当年度の営業活動は、上場を契機に競合の少ない優良紹介先の開拓に努めたほか、人財採用の推進、コンサルティングを中心とする営業力の強化に取り組み、新規受注に注力してきた。また、原価高騰への対策として、工法の改善や工程の調整、工場の効率改善による生産性向上に努めたほか、仕入面の多角化などの原価低減にも注力してきた。新商品販売に向けた取り組みは、新たな空間設計による付加価値アパートの開発・研究を推進したほか、共立女子大学とアパートの暮らしをテーマとした共同研究、千葉工業大学及び東京理科大学と遮音性能向上について共同研究を行ってきた。さらに、SDGsの持続可能な開発目標に賛同し、省エネルギー性能を強化したアパートの商品開発にも継続して注力してきた。当年度における引き渡し実績は91棟(累計2,703棟)となった。
賃貸開発事業の売上高は同100.3%増の39.25億円、セグメント利益は4.18億円(前年同期は0.03億円の損失)となった。当年度においては販売活動に注力し、主に金融機関における富裕層部門並びに当該部門と密接に関わる大手仲介会社の開拓、また独立系金融アドバイザー(IFA)や地方の大規模地主を抱える不動産系コンサルタントとの関係強化に努めた結果、リピート受注の獲得、計画を上回る販売など、概ね好調に推移した。また翌年度以降の販売に向け、これまでの販売実績を踏まえ、より希少性の高い土地仕入活動の強化にも取り組んできた。
賃貸経営事業の売上高は同7.0%増の87.41億円、セグメント利益は人件費等の増加により同4.7%減の9.54億円となった。当年度においては、人員増による組織力の強化と実践型ロールプレイング研修等による営業力のレベルアップに注力し、管理受託営業の強化に取り組んだ結果、当年度末の管理戸数は12,043戸(前年度末比815戸増)となった。また、新たな管理メニューの開発に着手したほか、オーナーとの対話を通して信頼関係の構築に努め、リピート受注や賃貸管理のリプレースによる管理戸数の増加を目指してきた。 加えて、専任の賃貸仲介協力業者の組織セレリーシングパートナーズ(当年度末で16社)及びメンテナンス協力業者の組織セレメンテナンスパートナーズ(当年度末で10社)との連携を強化し、ゲスト(入居者)及びオーナーの満足度につながるサービス面の維持・向上に努めた結果、高水準の入居率(当年度末で98.4%、前年度末比0.5%増)を維持することができた。
2024年2月期通期の連結業績予想については、賃貸開発事業において、2023年2月期に、2024年2月期販売予定物件の前倒し販売があったことも踏まえ、売上高が前期比0.9%減の211.77億円、営業利益が同23.4%減の9.44億円、経常利益が同23.4%減の9.61億円、親会社株主に帰属する当期純利益が同22.1%減の6.64億円を見込んでいる。
《YI》
提供:フィスコ