ベルシステム24ホールディングス---23年2月期は増収・増益、CRM事業は堅調に推移
ベルシステム24ホールディングス<6183>は12日、2023年2月期連結決算(IFRS)を発表した。売上収益が前期比6.5%増の1,560.54億円、営業利益が同12.7%増の149.17億円、税引前利益が同5.1%増の141.57億円、親会社の所有者に帰属する当期利益が同4.3%増の93.30億円となった。
当年度においては、中期経営計画の最終年度として「社員3万人の戦力最大化」「音声データ活用によるDX推進」「信頼と共創のパートナー成長」の実現に取り組んできた。音声データ活用によるDX推進においては、コンタクトセンターの対応ログをクライアント企業の売上増加に活用する「DXダイレクトセンター」のサービス提供を開始した。また、専門性の高いパートナーと新たな挑戦(事業開発)に取り組んでいる。具体的には、レイヤーズ・コンサルティングと人事・経理分野のコンサルティング・アウトソーシング事業に関する合弁会社、Horizon Oneを設立し連結子会社とした。さらに、海外事業強化の取り組みとして、2023年3月に、同社グループでベトナム国内にてコンタクトセンター事業を展開する「Bellsystem24-Hoa Sao Joint Stock Company」へ追加出資を行い、出資比率は80%となった。「社員3万人の戦力最大化」という点では、在宅コンタクトセンターの積極的な推進を行っている。
CRM事業の売上収益は前年同期比6.7%増の1,551.58億円、税引前利益は同2.0%増の139.00億円となった。先行き不透明な経済状況が続いているものの、社会インフラとしてのスポット需要及び前連結会計年度から業務開始した既存継続案件の売上が拡大した他、伊藤忠商事<8001>及び、凸版印刷<7911>との協業強化によるシナジー案件も堅調に推移したこと等により、売上収益は前年同期比で増収となった。利益面では、増収による利益の伸長に加え、収益改善活動による効果等もあり、税引前利益は前年同期比で増益となった。
コンテンツ販売収入が減少したため、その他のセグメントの売上収益は同11.6%減の8.96億円となった。また、税引前利益は同4.20億円増の2.57億円となった。これは主に、前年度において、ポッケに帰属するのれんについて4.96億円の減損損失を計上したことによる。
2024年2月期通期の連結業績予想については、売上収益が前期比0.6%増の1,570.00億円、営業利益が同7.5%減の138.00億円、税引前利益が同5.3%減の134.00億円、親会社の所有者に帰属する当期利益が同5.7%減の88.00億円を見込んでいる。
《SI》
提供:フィスコ