利益成長“青天井”銘柄リスト【総集編】第4弾 37社選出 <成長株特集>
本特集では、10月下旬から11月中旬までの決算集中期間に配信した「利益成長“青天井"銘柄リスト」を、“全期間”を対象に再構成した総集編をお届けします。
最終回の第4弾は、第1弾配信の18日時点で時価総額が100億円以上の東証スタンダード、グロース上場銘柄を対象に、22年7-9月期に四半期ベースの過去最高益を更新し、かつ今期も最高益を見込む、いわゆる利益が“青天井”状況になっている銘柄をリストアップした。
下表では、本決算月にかかわらず、22年7-9月期に経常利益が全四半期ベースの過去最高益を3%超上振れて更新した銘柄をピックアップ。さらに、会社側が今期(通期計画)も過去最高益見通しを示している37社を選び出し、7-9月期の過去最高益に対する上振れ率が大きい順に記した。
上振れ率トップとなったのは、格安航空券などの予約サイト「スカイチケット」を運営するアドベンチャー <6030> [東証G]。7-9月期(第1四半期) の税引き前利益は過去最高益を2倍も上回る13.3億円に拡大し、11四半期ぶりに過去最高益を塗り替えた。コロナ禍に伴う行動制限の緩和でレジャー需要が回復するなか、独自のマーケティング戦略やサービス商品の拡充が奏功し、国内航空券を中心に取扱高が大幅に増加した。
2位にリスト入りした片倉コープアグリ <4031> [東証S]の7-9月期(第2四半期)は、原料価格高騰に伴う6月以降の肥料価格上昇やそれを見越した駆け込み需要が発生したことに加え、肥料価格の上昇で在庫評価益が増加したことも利益を押し上げた。業績好調に伴い、23年3月期通期の経常利益予想を14期ぶり最高益に大幅上方修正し、期末一括配当も89円と従来計画から39円も積み増した。指標面では予想PER8倍台、PBR0.5倍近辺と割安感が強いうえ、期末配当利回りは5%を大幅に上回っており、株価の水準訂正余地は大きいとみられる。
3位に入ったブティックス <9272> [東証G]の7-9月期(第2四半期)は、M&A仲介事業で大型案件の成約が順調に推移し、仲介手数料が大幅に増加した。また、新規分野であるハイブリッド展示会「DXPO」を8月に初開催したことも寄与し、経常利益は前年同期比3.3倍の5.4億円に膨らんだ。上期実績(4.7億円)の通期計画7億円に対する進捗率は67.3%に達しており、業績上振れが期待される。
続く4位のミズホメディー <4595> [東証S]は過去最大規模となった新型コロナウイルス感染症の流行「第7波」を背景に、遺伝子検査キットや抗原キットの出荷が急増したことに加え、売上構成の良化や稼働率の上昇なども利益拡大につながった。好調な業績を踏まえ、今期3回目となる22年12月期通期業績と配当予想の上方修正に踏み切った。これを受けて株価は急騰し、12月20日に上場来高値4275円まで上値を伸ばしている。
10位のシキノハイテック <6614> [東証S]は車載用半導体の生産増加に伴い半導体後工程検査装置の受注が増加したうえ、LSI毎の仕様に合わせた新製品用カスタムバーンイン関連商材が好調だった。また、旺盛な半導体需要に支えられ、パワー半導体やメモリー関連などの半導体設計受託も伸び、7-9月期(第2四半期)は売上高、経常利益ともに四半期ベースの過去最高を達成した。
半導体関連では、半導体製造装置向け部品を手掛けるフェローテックホールディングス <6890> [東証S]が14位、半導体製品のテスト業務を受託するテラプローブ <6627> [東証S]が27位、半導体製造装置用制御機器の受託開発を主力とするアバールデータ <6918> [東証S]が31位にそれぞれリスト入りしている。
13位のアクリート <4395> [東証G]は主力のSMS(ショートメッセージサービス)配信代行業務で新型コロナウイルス関連の配信が大きく伸び、7-9月期(第3四半期)の経常利益は前年同期比4.5倍の4.4億円に急拡大して着地。新型コロナ感染拡大の第7波を受けて、PCR検査結果の連絡やコロナ陽性者への健康状態確認の連絡手段として自治体などによる利用が急増した。22年12月期の業績予想を上方修正したことも好感され、株価は12月14日に上場来高値4130円まで上値を伸ばす場面があった。
●利益成長“青天井”銘柄リスト【総集編】シリーズ ─────
・〔第1弾〕 32社選出 (時価総額2000億円以上のプライム銘柄)
・〔第2弾〕 33社選出 (時価総額500億~2000億円のプライム銘柄)
・〔第3弾〕 33社選出 (時価総額100億~500億円のプライム銘柄)
も併せてご覧ください。
┌─ 四半期 経常利益 ─┐ ┌── 通期 経常利益 ──┐ 予想
コード 銘柄名 上振れ率 7-9月期 過去最高 上振れ率 今期予想 過去最高 PER
<6030> アドベンチャ 100 1331 665 36.6 2750 2013 39.9 *
<4031> 片倉コープ 90.1 1405 739 55.1 2600 1676 8.7
<9272> ブティックス 66.9 544 326 18.4 700 591 39.2
<4595> ミズホメディ 52.6 4193 2748 47.7 9895 6700 5.0
<4816> 東映アニメ 49.0 10217 6855 32.8 25000 18822 30.2
<6565> ABホテル 41.4 680 481 43.1 2000 1398 22.2
<3856> Aバランス 41.0 1444 1024 151.7 3800 1510 28.9
<4193> ファブリカ 40.9 393 279 29.9 1220 939 24.1
<7695> 交換できる 37.5 110 80 2.0 260 255 65.2
<6614> シキノHT 34.5 187 139 4.1 433 416 35.0
<1450> 田中建設工業 34.5 620 461 1.6 1482 1458 10.1
<7061> 日本ホスピス 34.2 212 158 82.3 760 417 45.2
<4395> アクリート 33.6 441 330 166 1224 461 25.1
<6890> フェローテク 30.8 13350 10204 50.0 39000 25994 5.2
<4074> ラキール 29.6 245 189 32.0 651 493 21.3
<9246> プロカン 26.1 280 222 79.3 900 502 55.1
<4071> PAコンサル 25.9 864 686 25.4 3350 2671 41.3
<7228> デイトナ 25.2 765 611 9.2 2061 1888 6.3
<7685> バイセル 24.3 973 783 43.8 3300 2295 38.7
<7047> ポート 23.3 429 348 139 1350 564 13.5 *
<4493> サイバーセキ 20.8 122 101 21.9 362 297 59.3
<2185> シイエムシイ 18.5 1604 1354 1.2 3000 2964 7.5
<2195> アミタHD 18.1 222 188 41.8 892 629 30.5
<4107> 伊勢化 17.7 1275 1083 3.7 3650 3521 10.6
<6081> アライドアキ 15.1 359 312 35.5 1150 849 21.3
<4235> UFHD 13.7 1112 978 85.6 2500 1347 17.8 *
<6919> ケル 13.2 772 682 0.4 2150 2142 8.1
<6627> テラプローブ 11.7 2009 1798 46.8 7100 4835 5.5
<7480> スズデン 9.8 1322 1204 7.2 3610 3367 13.9
<7849> スターツ出版 7.0 490 458 51.4 1400 925 12.2
<7705> ジーエル 6.2 1603 1510 29.3 6460 4998 6.8
<6918> アバール 5.8 654 618 13.0 2280 2017 6.0
<7305> 新家工 4.8 1471 1404 17.1 4600 3927 3.8
<7079> WDBココ 4.6 363 347 1.0 973 963 20.4
<8117> 中央自 4.4 2181 2089 6.2 7400 6966 9.3
<3784> ヴィンクス 4.1 885 850 3.7 2630 2537 14.8
<6566> 要興業 3.2 458 444 19.5 1571 1315 11.3
※2021年10月以降に上場した企業と今期見通しを開示していない企業は除いた。四半期の過去最高益は原則、四半期決算の開示が本格化した2003年4-6月期以降の業績に基づいたものです。
※過去最高益は同一会計基準内が対象。「*」は国際会計基準を採用する銘柄。
株探ニュース
最終回の第4弾は、第1弾配信の18日時点で時価総額が100億円以上の東証スタンダード、グロース上場銘柄を対象に、22年7-9月期に四半期ベースの過去最高益を更新し、かつ今期も最高益を見込む、いわゆる利益が“青天井”状況になっている銘柄をリストアップした。
下表では、本決算月にかかわらず、22年7-9月期に経常利益が全四半期ベースの過去最高益を3%超上振れて更新した銘柄をピックアップ。さらに、会社側が今期(通期計画)も過去最高益見通しを示している37社を選び出し、7-9月期の過去最高益に対する上振れ率が大きい順に記した。
上振れ率トップとなったのは、格安航空券などの予約サイト「スカイチケット」を運営するアドベンチャー <6030> [東証G]。7-9月期(第1四半期) の税引き前利益は過去最高益を2倍も上回る13.3億円に拡大し、11四半期ぶりに過去最高益を塗り替えた。コロナ禍に伴う行動制限の緩和でレジャー需要が回復するなか、独自のマーケティング戦略やサービス商品の拡充が奏功し、国内航空券を中心に取扱高が大幅に増加した。
2位にリスト入りした片倉コープアグリ <4031> [東証S]の7-9月期(第2四半期)は、原料価格高騰に伴う6月以降の肥料価格上昇やそれを見越した駆け込み需要が発生したことに加え、肥料価格の上昇で在庫評価益が増加したことも利益を押し上げた。業績好調に伴い、23年3月期通期の経常利益予想を14期ぶり最高益に大幅上方修正し、期末一括配当も89円と従来計画から39円も積み増した。指標面では予想PER8倍台、PBR0.5倍近辺と割安感が強いうえ、期末配当利回りは5%を大幅に上回っており、株価の水準訂正余地は大きいとみられる。
3位に入ったブティックス <9272> [東証G]の7-9月期(第2四半期)は、M&A仲介事業で大型案件の成約が順調に推移し、仲介手数料が大幅に増加した。また、新規分野であるハイブリッド展示会「DXPO」を8月に初開催したことも寄与し、経常利益は前年同期比3.3倍の5.4億円に膨らんだ。上期実績(4.7億円)の通期計画7億円に対する進捗率は67.3%に達しており、業績上振れが期待される。
続く4位のミズホメディー <4595> [東証S]は過去最大規模となった新型コロナウイルス感染症の流行「第7波」を背景に、遺伝子検査キットや抗原キットの出荷が急増したことに加え、売上構成の良化や稼働率の上昇なども利益拡大につながった。好調な業績を踏まえ、今期3回目となる22年12月期通期業績と配当予想の上方修正に踏み切った。これを受けて株価は急騰し、12月20日に上場来高値4275円まで上値を伸ばしている。
10位のシキノハイテック <6614> [東証S]は車載用半導体の生産増加に伴い半導体後工程検査装置の受注が増加したうえ、LSI毎の仕様に合わせた新製品用カスタムバーンイン関連商材が好調だった。また、旺盛な半導体需要に支えられ、パワー半導体やメモリー関連などの半導体設計受託も伸び、7-9月期(第2四半期)は売上高、経常利益ともに四半期ベースの過去最高を達成した。
半導体関連では、半導体製造装置向け部品を手掛けるフェローテックホールディングス <6890> [東証S]が14位、半導体製品のテスト業務を受託するテラプローブ <6627> [東証S]が27位、半導体製造装置用制御機器の受託開発を主力とするアバールデータ <6918> [東証S]が31位にそれぞれリスト入りしている。
13位のアクリート <4395> [東証G]は主力のSMS(ショートメッセージサービス)配信代行業務で新型コロナウイルス関連の配信が大きく伸び、7-9月期(第3四半期)の経常利益は前年同期比4.5倍の4.4億円に急拡大して着地。新型コロナ感染拡大の第7波を受けて、PCR検査結果の連絡やコロナ陽性者への健康状態確認の連絡手段として自治体などによる利用が急増した。22年12月期の業績予想を上方修正したことも好感され、株価は12月14日に上場来高値4130円まで上値を伸ばす場面があった。
●利益成長“青天井”銘柄リスト【総集編】シリーズ ─────
・〔第1弾〕 32社選出 (時価総額2000億円以上のプライム銘柄)
・〔第2弾〕 33社選出 (時価総額500億~2000億円のプライム銘柄)
・〔第3弾〕 33社選出 (時価総額100億~500億円のプライム銘柄)
も併せてご覧ください。
┌─ 四半期 経常利益 ─┐ ┌── 通期 経常利益 ──┐ 予想
コード 銘柄名 上振れ率 7-9月期 過去最高 上振れ率 今期予想 過去最高 PER
<6030> アドベンチャ 100 1331 665 36.6 2750 2013 39.9 *
<4031> 片倉コープ 90.1 1405 739 55.1 2600 1676 8.7
<9272> ブティックス 66.9 544 326 18.4 700 591 39.2
<4595> ミズホメディ 52.6 4193 2748 47.7 9895 6700 5.0
<4816> 東映アニメ 49.0 10217 6855 32.8 25000 18822 30.2
<6565> ABホテル 41.4 680 481 43.1 2000 1398 22.2
<3856> Aバランス 41.0 1444 1024 151.7 3800 1510 28.9
<4193> ファブリカ 40.9 393 279 29.9 1220 939 24.1
<7695> 交換できる 37.5 110 80 2.0 260 255 65.2
<6614> シキノHT 34.5 187 139 4.1 433 416 35.0
<1450> 田中建設工業 34.5 620 461 1.6 1482 1458 10.1
<7061> 日本ホスピス 34.2 212 158 82.3 760 417 45.2
<4395> アクリート 33.6 441 330 166 1224 461 25.1
<6890> フェローテク 30.8 13350 10204 50.0 39000 25994 5.2
<4074> ラキール 29.6 245 189 32.0 651 493 21.3
<9246> プロカン 26.1 280 222 79.3 900 502 55.1
<4071> PAコンサル 25.9 864 686 25.4 3350 2671 41.3
<7228> デイトナ 25.2 765 611 9.2 2061 1888 6.3
<7685> バイセル 24.3 973 783 43.8 3300 2295 38.7
<7047> ポート 23.3 429 348 139 1350 564 13.5 *
<4493> サイバーセキ 20.8 122 101 21.9 362 297 59.3
<2185> シイエムシイ 18.5 1604 1354 1.2 3000 2964 7.5
<2195> アミタHD 18.1 222 188 41.8 892 629 30.5
<4107> 伊勢化 17.7 1275 1083 3.7 3650 3521 10.6
<6081> アライドアキ 15.1 359 312 35.5 1150 849 21.3
<4235> UFHD 13.7 1112 978 85.6 2500 1347 17.8 *
<6919> ケル 13.2 772 682 0.4 2150 2142 8.1
<6627> テラプローブ 11.7 2009 1798 46.8 7100 4835 5.5
<7480> スズデン 9.8 1322 1204 7.2 3610 3367 13.9
<7849> スターツ出版 7.0 490 458 51.4 1400 925 12.2
<7705> ジーエル 6.2 1603 1510 29.3 6460 4998 6.8
<6918> アバール 5.8 654 618 13.0 2280 2017 6.0
<7305> 新家工 4.8 1471 1404 17.1 4600 3927 3.8
<7079> WDBココ 4.6 363 347 1.0 973 963 20.4
<8117> 中央自 4.4 2181 2089 6.2 7400 6966 9.3
<3784> ヴィンクス 4.1 885 850 3.7 2630 2537 14.8
<6566> 要興業 3.2 458 444 19.5 1571 1315 11.3
※2021年10月以降に上場した企業と今期見通しを開示していない企業は除いた。四半期の過去最高益は原則、四半期決算の開示が本格化した2003年4-6月期以降の業績に基づいたものです。
※過去最高益は同一会計基準内が対象。「*」は国際会計基準を採用する銘柄。
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