貸借
証券取引所が指定する制度信用銘柄のうち、買建(信用買い)と売建(信用売り)の両方ができる銘柄
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2395 新日本科学

東証P
1,593円
前日比
-1
-0.06%
PTS
-円
業績
単位
100株
PER PBR 利回り 信用倍率
16.9 1.82 3.14 4.52
時価総額 663億円

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【杉村富生の短期相場観測】 ─パウエル議長の「クリスマスプレゼント」か?


「パウエル議長の『クリスマスプレゼント』か?」

●ショート筋はあわてて買い戻しを急ぐ!

 これはまさに、「クリスマスプレゼント」ではないか。パウエルFRB(米連邦準備制度理事会)議長は11月30日、ブルッキングス研究所の講演において、「利上げペースを落とすタイミングが近い。早ければ12月の会合になる可能性がある」と発言した。これを好感し、30日のNYダウは737ドル(2.18%)高の急騰である。

 NASDAQ指数は4.41%高だった。今年6月、8月、9月と違って、マーケットにフレンドリーな内容に、ショート(弱気)筋があわてて買い戻したのだろう。翌12月1日の日経平均株価は257円(0.92%)高にとどまったが、「東京市場は弱い」のではなく、カラ売りが少なかったことが背景にあろう。

 ここ数週間、東京市場は強かった。NASDAQ市場の場合、時価総額の大きいIT企業の反発が指数を押し上げている。日経平均株価のチャートの形状はどうか。3月9日の2万4681円(ザラバ安値)、6月20日の2万5520円、10月3日の2万5621円と、着実に下値を切り上げ、昨年9月14日の高値(3万0795円)奪回を目指している。

 最良シナリオでは、年末年始に「3万円台乗せ」の公算が強まっている。需給面では外国人が買い越しに転じ、外部環境では中国の「ゼロコロナ」政策に緩和の兆しがみえてきた。13日発表の11月の米CPI(消費者物価指数)上昇率は気になるものの、13~14日のFOMC(米連邦公開市場委員会)の利上げは0.5%にとどまる、と思う。

 すでに、為替は円高に振れている。足元の株式市場はこれをイヤ気する動きだ。円安に慣れ切っていただけに、嫌うムードはやむを得ない。しかし、円高は日本資産の再評価につながる。国際マネーはこのチャンスを見逃すはずがない。実際、ウォーレン・バフェット氏など長期投資の大物ファンドの買いがささやかれている。

●半導体関連セクターの動向がポイント!

 日経平均株価が「3万円大台乗せ」を実現するためにはもうひとつ大きな“関門”がある。それは半導体業界の底入れだ。このところ世界半導体市場統計(WSTS)の市場予測(2023年は4年ぶりに4.1%減の5566億ドル)、マイクロン・テクノロジー<MU>の減産表明などネガティブなニュースが相次いでいる。

 しかし、SOX(半導体株)指数は底打ち、反騰態勢を鮮明にしている。どちらを信じるか。それは株価の先見性だろう。レーザーテック <6920> [東証P]、東京エレクトロン <8035> [東証P]、日本電波工業 <6779> [東証P]などの強さがそれを示しているのではないか。日本電波工業は水晶部品だが……。

  半導体関連のソシオネクスト <6526> [東証P]、テセック <6337> [東証S]、岡本工作機械製作所 <6125> [東証S]、シキノハイテック <6614> [東証S]などは堅調だ。研磨剤の大手、かつ次世代のSiC(炭化ケイ素)型パワー半導体の最終加工を担うMipox <5381> [東証S]は将来的に、業容一変となろう。

 外国人は三井物産 <8031> [東証P]、丸紅 <8002> [東証P]、三菱UFJフィナンシャル・グループ <8306> [東証P]などを買っている。円高(1ドル=135円台)とあって、彼らは為替差益が狙える。もちろん、メガバンクについては日銀総裁人事をにらみ、円高加速とともに、金利上昇、利ザヤの拡大を想定している。

 このほか、ソフトウェアテスト事業のバルテス <4442> [東証G]、出直りのFIXER <5129> [東証G]、新日本科学 <2395> [東証P]が大株主のティムス <4891> [東証G]、キオクシアが主力ユーザーのティアンドエス <4055> [東証G]などに注目できる。

2022年12月2日 記

株探ニュース

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