7-9月期【利益倍増】企業はこれだ!〔第4弾〕 34社選出 <成長株特集>
本特集では、7-9月期(第2四半期)に経常利益ベースで利益倍増を達成した3月期決算企業を取り上げる「7-9月期【利益倍増】企業はこれだ!」シリーズの第4弾をお届けします。
最終回となる第4弾は、第1弾を配信した11月20日時点で時価総額が100億円以上200億円未満の銘柄を対象に、直近3ヵ月実績である7-9月期(第2四半期)に経常利益が前年同期と比べて2倍超の大幅増益を達成した34社をリストアップし、増益率の大きい順に並べた。下表は四半期ベースの「増益連続期数」、4-9月期(上期)経常利益の通期計画に対する進捗割合を表す「対通期進捗率」も併せて記した。
増益率トップとなったのは、精密機器メーカーのリズム <7769> [東証P]。22年7-9月期(第2四半期)の経常利益は前年同期の2100万円から3億4100万円に急拡大して着地。国内で半導体製造装置関連などの産業機械向け部品や電気自動車(EV)・ハイブリッド車(HV)向け新規立ち上げ部品が好調だったほか、インドネシアとベトナム拠点では受注が新型コロナウイルス感染拡大の影響を受ける前の水準まで回復した。また、為替の大幅な円安進行もプラスに働いた。
5位のアルメディオ <7859> [東証S]は中国で太陽光発電パネル製造向け拡散炉用ヒーターモジュールの販売が大きく伸びたうえ、円安による収益押し上げ効果も加わり、7-9月期の経常利益は2.4億円(前年同期比6.3倍)に膨らんだ。併せて、23年3月期通期の同損益予想を従来の9700万円の赤字→4億円の黒字に大幅上方修正し、4.1倍増益見通しとなった。
7位の片倉コープアグリ <4031> [東証S]は原料価格高騰に伴う6月以降の肥料価格上昇やそれを見越した駆け込み需要が発生したことに加え、肥料価格の上昇で在庫評価益が増加したことも利益を押し上げた。業績好調に伴い、23年3月期通期の経常利益予想を14期ぶり最高益に大幅上方修正し、期末一括配当も89円と従来計画から39円も積み増した。5%を大きく超える期末配当利回りも意識されるなか、株価は2015年7月以来の高値圏で推移している。
8位に入ったホンダ系自動車部品メーカーの八千代工業 <7298> [東証S]は半導体供給不足の影響があったものの、アジアでの新型コロナ感染拡大による生産調整からの持ち直しや円安効果で吸収し、7-9月期は売上高522億円(前年同期比52.5%増)、税引き前利益50.6億円(同5.3倍)と業績高変化を遂げた。通期の業績見通しと配当予想を大幅上方修正したことも好感され、株価は年初来高値圏に急浮上している。
9位にリスト入りしたポート <7047> [東証G]の7-9月期は就活情報サイト「キャリアパーク!」「就活会議」を展開する就職領域が収益を牽引し、売上高、税引き前利益ともに3四半期連続で四半期ベースの過去最高を更新した。企業の求人ニーズが底堅く推移するなか、就活生利用率70%以上の会員基盤を強みに送客、人材紹介ともに好調だった。
17位のテセック <6337> [東証S]はパワーデバイス用などのテスタ(半導体性能測定装置)の販売が拡大したほか、ハンドラ(半導体選別装置)や部品も大きく伸びた。また、円安による採算改善も寄与し、7-9月期の経常利益は10.8億円(前年同期比2.8倍)と過去最高益を更新した。通期業績と配当予想を大幅上方修正したことに加え、パワー半導体関連としても注目され、株価は11月28日に約22年1ヵ月ぶりの高値3930円まで上値を伸ばしている。
22位にリストアップされたUEX <9888> [東証S]の7-9月期業績は経常利益が前年同期比2.6倍の10.9億円となり、7四半期連続の大幅増益を達成した。ステンレス鋼市況が強含みの展開となるなか、仕入れ価格の上昇に対応した販売価格の改定に注力し、在庫品を中心に採算が大きく向上した。好調な業績を背景に株価は約4年10ヵ月ぶりの高値圏を快走している。
●7-9月期【利益倍増】シリーズ ─────
・〔第1弾〕 38社選出 (時価総額1500億円以上)
・〔第2弾〕 38社選出 (時価総額550億~1500億円)
・〔第3弾〕 36社選出 (時価総額200億~550億円)
も併せてご覧ください。
┌ 経常利益 ┐ 増益 対通期 予想
コード 銘柄名 増益率 7-9月期 連続期数 進捗率 PER
<7769> リズム 1524 341 1 56.1 14.5
<3611> マツオカ 749 747 2 84.9 33.1
<1866> 北野建 711 1719 3 81.9 8.8
<7695> 交換できる 588 110 2 69.6 71.4
<7859> アルメディオ 533 247 3 102 60.7
<3853> アステリア 510 4810 5 160 6.9 *
<4031> 片倉コープ 471 1405 2 75.6 8.2
<7298> 八千代工 429 5062 1 69.4 4.1 *
<7047> ポート 382 429 3 57.6 15.8 *
<1827> ナカノフドー 231 1786 2 79.0 6.0
<9272> ブティックス 230 544 1 67.3 33.3
<3963> シンクロ 199 230 6 55.5 29.6
<5288> アジアパイル 197 2028 2 88.3 7.6
<6989> 北電工 197 1521 7 78.1 4.7
<8118> キング 183 195 6 61.6 17.6
<4367> 広栄化学 177 900 1 78.2 11.2
<6337> テセック 177 1080 8 57.0 7.4
<6365> 電業社 172 155 1 6.3 7.0
<2674> ハードオフ 169 379 4 49.8 12.5
<3393> スタティアH 167 696 3 66.4 11.1
<6246> Tスマート 167 718 5 67.9 11.3
<9888> UEX 159 1094 7 68.5 5.2
<9995> グローセル 156 618 8 84.2 9.2
<7885> タカノ 148 243 1 24.2 11.6
<4237> フジプレアム 135 299 5 77.7 28.8
<1909> 日本ドライ 133 992 1 44.7 5.5
<7455> パリミキHD 133 530 2 69.1 35.0
<6069> トレンダ 132 223 2 78.7 22.6
<7727> オーバル 124 563 2 69.4 41.7
<8291> 日産東HD 124 1928 2 57.7 6.9
<9996> サトー商会 120 387 3 71.7 13.5
<9980> MRKHLD 115 668 1 55.3 25.1
<6637> 寺崎電気 112 684 2 33.6 5.8
<3864> 三菱紙 106 836 2 43.0 8.1
※経常利益の単位は百万円。直近で通期業績予想を下方修正した銘柄は除いた。「*」は国際会計基準を採用する銘柄。
株探ニュース
最終回となる第4弾は、第1弾を配信した11月20日時点で時価総額が100億円以上200億円未満の銘柄を対象に、直近3ヵ月実績である7-9月期(第2四半期)に経常利益が前年同期と比べて2倍超の大幅増益を達成した34社をリストアップし、増益率の大きい順に並べた。下表は四半期ベースの「増益連続期数」、4-9月期(上期)経常利益の通期計画に対する進捗割合を表す「対通期進捗率」も併せて記した。
増益率トップとなったのは、精密機器メーカーのリズム <7769> [東証P]。22年7-9月期(第2四半期)の経常利益は前年同期の2100万円から3億4100万円に急拡大して着地。国内で半導体製造装置関連などの産業機械向け部品や電気自動車(EV)・ハイブリッド車(HV)向け新規立ち上げ部品が好調だったほか、インドネシアとベトナム拠点では受注が新型コロナウイルス感染拡大の影響を受ける前の水準まで回復した。また、為替の大幅な円安進行もプラスに働いた。
5位のアルメディオ <7859> [東証S]は中国で太陽光発電パネル製造向け拡散炉用ヒーターモジュールの販売が大きく伸びたうえ、円安による収益押し上げ効果も加わり、7-9月期の経常利益は2.4億円(前年同期比6.3倍)に膨らんだ。併せて、23年3月期通期の同損益予想を従来の9700万円の赤字→4億円の黒字に大幅上方修正し、4.1倍増益見通しとなった。
7位の片倉コープアグリ <4031> [東証S]は原料価格高騰に伴う6月以降の肥料価格上昇やそれを見越した駆け込み需要が発生したことに加え、肥料価格の上昇で在庫評価益が増加したことも利益を押し上げた。業績好調に伴い、23年3月期通期の経常利益予想を14期ぶり最高益に大幅上方修正し、期末一括配当も89円と従来計画から39円も積み増した。5%を大きく超える期末配当利回りも意識されるなか、株価は2015年7月以来の高値圏で推移している。
8位に入ったホンダ系自動車部品メーカーの八千代工業 <7298> [東証S]は半導体供給不足の影響があったものの、アジアでの新型コロナ感染拡大による生産調整からの持ち直しや円安効果で吸収し、7-9月期は売上高522億円(前年同期比52.5%増)、税引き前利益50.6億円(同5.3倍)と業績高変化を遂げた。通期の業績見通しと配当予想を大幅上方修正したことも好感され、株価は年初来高値圏に急浮上している。
9位にリスト入りしたポート <7047> [東証G]の7-9月期は就活情報サイト「キャリアパーク!」「就活会議」を展開する就職領域が収益を牽引し、売上高、税引き前利益ともに3四半期連続で四半期ベースの過去最高を更新した。企業の求人ニーズが底堅く推移するなか、就活生利用率70%以上の会員基盤を強みに送客、人材紹介ともに好調だった。
17位のテセック <6337> [東証S]はパワーデバイス用などのテスタ(半導体性能測定装置)の販売が拡大したほか、ハンドラ(半導体選別装置)や部品も大きく伸びた。また、円安による採算改善も寄与し、7-9月期の経常利益は10.8億円(前年同期比2.8倍)と過去最高益を更新した。通期業績と配当予想を大幅上方修正したことに加え、パワー半導体関連としても注目され、株価は11月28日に約22年1ヵ月ぶりの高値3930円まで上値を伸ばしている。
22位にリストアップされたUEX <9888> [東証S]の7-9月期業績は経常利益が前年同期比2.6倍の10.9億円となり、7四半期連続の大幅増益を達成した。ステンレス鋼市況が強含みの展開となるなか、仕入れ価格の上昇に対応した販売価格の改定に注力し、在庫品を中心に採算が大きく向上した。好調な業績を背景に株価は約4年10ヵ月ぶりの高値圏を快走している。
●7-9月期【利益倍増】シリーズ ─────
・〔第1弾〕 38社選出 (時価総額1500億円以上)
・〔第2弾〕 38社選出 (時価総額550億~1500億円)
・〔第3弾〕 36社選出 (時価総額200億~550億円)
も併せてご覧ください。
┌ 経常利益 ┐ 増益 対通期 予想
コード 銘柄名 増益率 7-9月期 連続期数 進捗率 PER
<7769> リズム 1524 341 1 56.1 14.5
<3611> マツオカ 749 747 2 84.9 33.1
<1866> 北野建 711 1719 3 81.9 8.8
<7695> 交換できる 588 110 2 69.6 71.4
<7859> アルメディオ 533 247 3 102 60.7
<3853> アステリア 510 4810 5 160 6.9 *
<4031> 片倉コープ 471 1405 2 75.6 8.2
<7298> 八千代工 429 5062 1 69.4 4.1 *
<7047> ポート 382 429 3 57.6 15.8 *
<1827> ナカノフドー 231 1786 2 79.0 6.0
<9272> ブティックス 230 544 1 67.3 33.3
<3963> シンクロ 199 230 6 55.5 29.6
<5288> アジアパイル 197 2028 2 88.3 7.6
<6989> 北電工 197 1521 7 78.1 4.7
<8118> キング 183 195 6 61.6 17.6
<4367> 広栄化学 177 900 1 78.2 11.2
<6337> テセック 177 1080 8 57.0 7.4
<6365> 電業社 172 155 1 6.3 7.0
<2674> ハードオフ 169 379 4 49.8 12.5
<3393> スタティアH 167 696 3 66.4 11.1
<6246> Tスマート 167 718 5 67.9 11.3
<9888> UEX 159 1094 7 68.5 5.2
<9995> グローセル 156 618 8 84.2 9.2
<7885> タカノ 148 243 1 24.2 11.6
<4237> フジプレアム 135 299 5 77.7 28.8
<1909> 日本ドライ 133 992 1 44.7 5.5
<7455> パリミキHD 133 530 2 69.1 35.0
<6069> トレンダ 132 223 2 78.7 22.6
<7727> オーバル 124 563 2 69.4 41.7
<8291> 日産東HD 124 1928 2 57.7 6.9
<9996> サトー商会 120 387 3 71.7 13.5
<9980> MRKHLD 115 668 1 55.3 25.1
<6637> 寺崎電気 112 684 2 33.6 5.8
<3864> 三菱紙 106 836 2 43.0 8.1
※経常利益の単位は百万円。直近で通期業績予想を下方修正した銘柄は除いた。「*」は国際会計基準を採用する銘柄。
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