信用
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7359 東京通信グループ

東証G
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東京通信 Research Memo(1):ライブコマース「PCAN Live」等精力的に新サービスをリリース


■要約

東京通信<7359>は、国内外向けに無料スマートフォンゲームを多数展開するインターネットメディア事業を軸として、インターネット広告事業、プラットフォーム事業を手掛けている。ハイパーカジュアルゲームアプリケーション(以下、アプリ)等をグローバル展開するインターネットメディア事業、アフィリエイト広告(成果報酬型広告)を行うインターネット広告事業に、電話占い「カリス」を運営する(株)ティファレトの連結子会社化に伴い、2021年12月期 第2四半期からプラットフォーム事業が加わった。また、新たな取り組みとして、2022年4月に新サービス「OWN.」をリリースし、ヘルスケア・フィットネス領域へ参入した。2022年8月には新会社(株)シーカーズポート設立により人材ビジネスへ参入したほか、同社及び同社子会社の(株)METAVERSE A CLUB(メタバースエースクラブ)とArithmer(株)及び(株)NSCホールディングスとの合弁会社である(株)アミザを設立してメタバース事業へ着手した。さらに9月には、ANAP<3189>と共同で展開するアパレル商品を中心に取り扱うライブコマース「PCAN Live」をリリースするなど、新規事業を積極的に展開することで事業ポートフォリオの拡大を目指している。なお、中長期にわたる経営の効率化を目指し、分散したオフィス環境を統合する目的から、2022年11月に本社を六本木に移転した。

1. 2022年12月期第3四半期累計の業績概要
2022年12月期第3四半期累計の連結業績は、売上高3,696百万円(前年同期比5.7%増)、営業損失33百万円(前年同期は402百万円の利益)、経常損失2百万円(同362百万円の利益)、親会社株主に帰属する四半期純損失108百万円(同208百万円の利益)、EBITDAが257百万円(同54.5%減)となった。売上高では、電話占い「カリス」が引き続き堅調に推移したものの、ハイパーカジュアルゲームアプリ「Save them all」に続くヒット作が創出できていない状況が続いている。一方で、新規事業に伴う開発投資や事業拡大のためのプロモーションによって費用が先行し、減益となった。

2. 2022年12月期の業績見通し
2022年12月の連結業績見通しは、売上高5,300百万円、営業利益を10百万円(同97.9%減)、経常利益10百万円(同97.6%減)、親会社株主に帰属する当期純損失140百万円(前期は202百万円の利益)を見込んでおり、2022年5月に発表した直近の予想から変更はない。新規事業を中心とした先行投資の前倒し、本社移転の費用計上など、一時的な費用の拡大を見込んでいる。ただ、2022年12月期第3四半期においては各セグメントのKPI(重要指標)が順調に推移していることに加えて、ライブコマース「PCAN LIVE(ピーカンライブ)」などの新規事業もローンチされた。基盤事業から創出したキャッシュを新規事業育成に充てる方針は順調に進捗しており、来年度以降の利益拡大が期待されるところである。なお、アーティストとの双方向のコミュニケーションを実現するメッセージアプリ「B4ND」を年明けにリリースすることを予定している。

3. 中長期の成長戦略
同社は成長戦略として、短期的に「成長ストーリーの確立」、中期的に「デジタルビジネス・コングロマリットへのグループ経営移行」、長期的に「世界を代表するデジタルビジネス・コングロマリットに向けた成長戦略の構築」といったロードマップを策定している。現在は、成長ストーリーの確立として、事業ポートフォリオの強化及び新規事業・サービスの創出などに取り組んでいる。この取り組みを継続しながら、次のステップとして、2023年に持株会社体制への移行と商号変更を行うことを決定している。コーポレート機能を担う持株会社とプロフィットセンターとしての各事業を分離し、意思決定を迅速化させることが狙いだ。

■Key Points
・既存事業で創出した利益を複数の新規事業へ投資し、事業ポートフォリオの拡大、次なる収益柱の確立を目指す
・基盤事業のKPIは順調に推移、新規事業も続々と市場投入完了
・デジタルビジネス・コングロマリットを目指し、事業シナジーの発揮による持続的成長シナリオの構築を進める

(執筆:フィスコ客員アナリスト 清水陽一郎)

《SI》

 提供:フィスコ

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