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東京株式(大引け)=58円安、パウエル議長講演を目前に上値重い展開

 30日の東京株式市場は主力株をはじめ広範囲に売りが優勢となった。日経平均は2万8000円台を割り込んだものの、下値抵抗力も発揮し後半は下げ渋った。

 大引けの日経平均株価は前営業日比58円85銭安の2万7968円99銭と4日続落。プライム市場の売買高概算は16億6450万株、売買代金概算は4兆1516億円。値上がり銘柄数は488、対して値下がり銘柄数は1287、変わらずは61銘柄だった。

 きょうの東京市場はリスク回避目的の売りが優勢となった。前日の米国株市場では、パウエルFRB議長の講演を前に買い手控えムードが強まり、NYダウはかろうじてプラス圏で引けたものの、ハイテク株比率の高いナスダック総合株価指数は3日続落となった。東京市場でも先駆したハイテク株などに利食われる銘柄が多くなった。しかし、半導体主力銘柄は底堅さを発揮し、全体指数も売り一巡後は下げ渋る展開に。日本時間あす未明に予定されるパウエル氏の講演や、週末の米雇用統計発表を控え、売り買いともにポジションを一方向に傾ける動きはみられなかった。MSCIの指数見直しに伴い全体売買代金は4兆円を上回るなど活況だった。プライム市場の7割にあたる銘柄が下落したが、そのなかで相対的に中小型株の下げが目立った。

 個別では、ファーストリテイリング<9983>が軟調、ソニーグループ<6758>も冴えない。キーエンス<6861>も値を下げた。SMC<6273>が売られ、HOYA<7741>も軟調、リクルートホールディングス<6098>、シマノ<7309>なども下落した。ジェイテックコーポレーション<3446>、キャリアリンク<6070>などが大きく利食われたほか。フィックスターズ<3687>も利益確定の売りで反落。低位ではADワークスグループ<2982>の下げが目立った。

 半面、東京エレクトロン<8035>は朝安後にプラス圏に切り返し、エーザイ<4523>が大幅高、日本郵船<9101>、商船三井<9104>など海運株も買いを集めた。三菱重工業<7011>が上昇し、IHI<7013>は大幅高。大阪チタニウムテクノロジーズ<5726>も堅調。日医工<4541>はストップ高に買われた。テモナ<3985>も値幅制限いっぱいに買われ、日本電波工業<6779>、恵和<4251>なども値を飛ばした。

出所:MINKABU PRESS

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