貸借
証券取引所が指定する制度信用銘柄のうち、買建(信用買い)と売建(信用売り)の両方ができる銘柄
株価15分ディレイ → リアルタイムに変更

6417 SANKYO

東証P
2,155.5円
前日比
+40.5
+1.91%
PTS
2,159.7円
15:22 11/22
業績
単位
100株
PER PBR 利回り 信用倍率
11.3 1.79 3.71 1.10
時価総額 5,604億円
比較される銘柄
セガサミー, 
平和, 
ユニバーサル

銘柄ニュース

戻る
 

【和島英樹のマーケット・フォーキャスト】 ─株式市場は堅調に推移へ、主力グロース株への資金流入にも期待


「株式市場は堅調に推移へ、主力グロース株への資金流入にも期待」

●入国緩和がフル貢献する訪日外客数、消費関連をマーク

 12月中旬までの東京株式市場は、米国のインフレや金融政策の動向を気にしつつも、基本的には堅調な展開が想定される。23年3月期の第2四半期決算を堅調に通過し、業績面からの安心感が浮上している。日経平均株価の1株利益は、決算発表直前の2160円から2220円前後での推移となっている。年末に向けて、小型株が動きやすい地合いでもある。東証マザーズ指数が底入れ感を強めており、主力グロース銘柄への資金流入も期待される。日経平均株価の予想レンジは2万7500円~2万9000円。

 12月の主なスケジュールは、2日(金)に米ISM製造業景況指数、米雇用統計、6日(火)に米ISM非製造業景況指数、13日(火)に米消費者物価指数(CPI)、14日(水)に日銀短観、米FOMC(米連邦公開市場委員会)結果発表、15日(木)にECB理事会、米小売売上高、20日(火)に日銀金融政策決定会合の結果発表、21日(水)に訪日外客数(11月分)、28日(水)に12月決算企業の権利付き最終日、30日(金)に大納会……などとなっている。FOMCについて、株式市場は0.5%の利上げを織り込み済みであり、先行きの見通しへの関心が高い。

 国内では訪日外客数が注目される。10月の訪日外客数は約50万人と前月に比べて2.4倍となった。10月11日から入国規制が緩和されたことが要因で、月間でフルに緩和された11月はさらに増加が見込まれる。インバウンド関連への注目度が高まる可能性がある。引き続き、日本航空 <9201> [東証P]やANAホールディングス <9202> [東証P]、JR東海 <9022> [東証P] などの運輸のほか、三越伊勢丹ホールディングス <3099> [東証P]や資生堂 <4911> [東証P]、マツキヨココカラ&カンパニー <3088> [東証P]といった消費関連株などをチェックしておきたい。

●GXの波にも乗るパワー半導体のほか、“スマスロ”関連などに注目

 第2四半期の決算発表で好業績が目立ったのが、パワー半導体関連企業だ。パワー半導体は、モーターや照明などの制御や電力の変換を行う半導体のこと。モーターを低速から高速まで精度よく回すことでEV(電気自動車)の性能を上げ、また、効率よく動かすことで省エネ・省電力化に貢献する。企業がCO2(二酸化炭素)を出さないために電力使用を効率化する企業のGX(グリーントランスフォーメーション)の流れにも乗る。

 特に化合物半導体と呼ばれるSiC(炭化ケイ素)など次世代のパワー半導体をインゴット(塊)から薄いウエハにするための切断装置に注目が集まっている。切断には高い技術力が必要とされるが、この精密切断装置を手掛けるタカトリ <6338> [東証S]、ディスコ <6146> [東証P]が好決算を発表している。このほか、パワー半導体を手掛けるローム <6963> [東証P]、富士電機 <6504> [東証P]、関連部材などを手掛けるフェローテックホールディングス <6890> [東証S]、オキサイド <6521> [東証G]、サムコ <6387> [東証P]、エノモト <6928> [東証P]などの業績も順調だ。

 12月決算企業の高配当利回り銘柄には、権利取りの動きも想定される。JT <2914> [東証P]のほか、NIPPON EXPRESS ホールディングス <9147> [東証P]、住友林業 <1911> [東証P]、東洋インキSCホールディングス <4634> [東証P]、ローランド ディー.ジー. <6789> [東証P]、日本電気硝子 <5214> [東証P]などの配当利回りが比較的高い。

 「スマスロ」関連がテーマとして急浮上している。11月21日に新たなスタイルのパチスロ機が登場している。それがスマートパチスロで、「スマスロ」の愛称で呼ばれている。スマスロの最大の特徴は従来のようにメダルを投入するのではなく、電子情報で貸し出しや遊戯を行う点だ。専用カードを投入するだけで遊ぶことができ、ユーザーはメダルの投入やいわゆる「ドル箱」への移し替えの手間が省ける。また、パチンコホールの店員も、重いメダルを運ぶ作業や洗浄作業が不要になり、作業負担が大幅に軽減される。また、“当たり”の確率も増えた。遊技機大手の平和 <6412> [東証P]、SANKYO <6417> [東証P]、円谷フィールズホールディングス <2767> [東証P]、マースグループホールディングス <6419> [東証P]、ユニットのゲームカード・ジョイコホールディングス <6249> [東証S]、システムやユニットのダイコク電機 <6430> [東証P]などに妙味がありそうだ。

(11月25日 記/次回は2023年1月2日配信予定)

■和島英樹(Hideki Wajima)

株式ジャーナリスト
日本勧業角丸証券(現みずほ証券)入社。株式新聞社(現モーニングスター)記者を経て、2000年にラジオNIKKEIに入社。東証・記者クラブキャップ、解説委員などを歴任。現在、レギュラー出演している番組に、ラジオNIKKEI「マーケットプレス」、日経CNBC「デイリーフォーカス」毎週水曜日がある。日本テクニカルアナリスト協会評議委員。国際認定テクニカルアナリスト連盟認定テクニカルアナリスト(CFTe)。

株探ニュース

株探からのお知らせ

    日経平均