２２日の米株式市場の概況、欧州市場安と長期金利上昇を受けダウ平均株価は大幅続落

　２２日の米株式市場で、ＮＹダウは前日比６４３．１３ドル安の３万３０６３．６１ドルと大幅に続落した。欧州の主要株式市場が軒並み大幅安となったことに加えて、２１日夜の夜間取引で米長期金利が一時３％台に乗せたことを受けて、朝方から売り優勢でスタート。２５日からワイオミング州ジャクソンホールで開催される経済シンポジウムでパウエルＦＲＢ議長が講演するのを控え、インフレ抑止に向けてタカ派的な姿勢を打ち出すのではないかとの警戒もあり、買い手控えにつながった。その後も、リスク回避の動きが広がるなか、個人投資家の間で人気の高いミーム株（ネットの情報拡散で関心が高まりやすい銘柄）の一部が先週末の大幅な下げに続いて更に下落したことで、下げを拡大した。

　なかで、エクソン・モービル<XOM>、スリーエム<MMM>、シェブロン<CVX>、ウォルト・ディズニー<DIS>、ビザ<V>が売られ、ホーム・デポ<HD>、ナイキ<NKE>、ボーイング<BA>も下落。長期金利上昇で相対的な割高感が意識されやすいハイテク株も安いものが目立った。また、英シネワールド・グループが米国での破産申請を含め複数の選択肢を検討していると明らかにしたことを受けて、映画館運営のAMCエンターテインメント・ホールディングス<AMC>は急落した。半面、米ウォール・ストリート・ジャーナルで、アマゾンなどが買収合戦を繰り広げていると報じたシグニファイ・ヘルス<SGFY>は急伸した。なお、ニューヨーク市場の出来高概算は８億４１９１万株だった。

　一方、ナスダック総合指数は続落し、前日比３２３．６４２ポイント安の１万２３８１．５７３で引けた。アップル<AAPL>、エヌビディア<NVDA>、マイクロソフト<MSFT>、アマゾン・ドット・コム<AMZN>が下落。また、イーロン・マスク最高経営責任者（ＣＥＯ）が２１日、自動運転支援ソフト「ＦＳＤ」の値上げをツイッターに投稿したテスラ<TSLA>も安く、調査機関による投資判断引き下げを受けてネットフリックス<NFLX>も下落した。

出所：MINKABU PRESS