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【特集】「さらばエヌビディア」「さらばテスラ」でも、億り人になった技

すご腕投資家さんに聞く「銘柄選び」の技 べつおさんの場合

登場する銘柄
JT<2914>、三菱商<8058>、東京海上<8766>、みずほFG<8411>、三菱HCキャ<8593>、キヤノン<7751>

取材・文/真弓重孝、高山英聖

イラスト:福島由恵
■べつおさん(ハンドルネーム・50代・男性)のプロフィール:
2020年に株式投資を始めた兼業投資家。足元の日本株の運用額は1億円超と累計元本の約2倍に膨らんでいる。原動力となったのは高配当バリュー株の長期投資。ここ2年のバリュー追い風に乗って含み益を膨らまし、さらに配当を再投資にまわして持ち株数を増やしてきた。この手法は、幅広く情報を収集し、他の投資手法も吟味しながらたどりついたもの。べつおさんは自分で何かを調べて戦略を組み立てていくことが好きで、投資は趣味の1つとなっている。投資以外ではゴルフに取り組んでいる。

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エヌビディア<NVDA>やテスラ<TSLA>、アップル<AAPL>などのスター銘柄に魅了されて、ポートフォリオの一部をアメ株に振り向ける個人投資家も多いだろう。今回紹介する兼業投資家のべつおさん(ハンドルネーム)もその一人だった。

「だった」というのは、べつおさんも、以前はエヌビディアやテスラ、そしてスノーフレイク<SNOW>にクラウドストライク<CRWD>、ルルレモン・アスレティカ<LULU>といったアメ株を保有していたからだ。

実は、べつおさんは『株探』の投資家紹介コラムで再登場になる。前回の登場は21年12月。この時点の投資手法は、日米のグロース株を狙う「日米二刀流」だった(参考:前編後編)。だが、ある時点からアメ株にサヨナラすることを決意した。

サヨナラせずにエヌビディアやクラウドストライクをガチホしていれば、その後の生成AIブームに乗って資産が膨らんだかもしれないが、本人に後悔の念はない。「日本株一筋」に転換してからも、ポートフォリオは順調に拡大し、億り人に昇格したからだ。

べつおさんは、なぜ今をときめくアメ株に背を向けることにしたのか。そして、日本株では、どのような銘柄でリターンを稼いだのか。これから見ていこう。

長い目で見たらエヌビディアよりも稼げる銘柄にシフト

べつおさんが、ポートフォリオを抜本的に変えたのは、21年末、米国の金融引き締めがマーケットで意識されて「グロース向かい風」「バリュー追い風」の動きが鮮明になった時期だ。

こうした状況を踏まえ、べつおさんはそれまでのグロース株狙いから、バリュー株狙いに転換する決断を下した。ただし、金利情勢のみで、投資戦略を変えたわけではなかった。

書籍や各種メディア、そしてネットなどで情報収集した結果、長い目で資産を膨らますには、「高配当バリュー株のガチホが得策」と考えたからだ。

その判断は吉と出て、21年末に7000万円だった株式資産は、足元では1億円超と約1.5倍(+49%)に拡大させることに成功する。この期間のTOPIXバリュー指数は+66%の上昇率なので、これにはやや見劣りするが、日経平均株価の+38%やTOPIXグロース指数の+19%をアウトパフォームする(下のグラフ)。

■21年末から足元までの騰落率の比較
【タイトル】
注:期間は2021年末~24年6月28日。終値ベース

新ポートフォリオでは、6銘柄

では、バリューシフトしたべつおさんは、どのような銘柄に資金を配分し直していったのか。

足元でべつおさんの日本株運用額の87%を占めているのがバリュー株資産で、残りの13%がグロース株資産だ。バリューシフトに転じたが、一気にグロース株を手放したわけではなかった。

このうち主力のバリュー株には、6つの銘柄を主体に資金を振り分けている。その顔ぶれとは?

■ポートフォリオの変更前後
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注:時価評価額ベース

※当該情報は、一般情報の提供を目的としたものであり、有価証券その他の金融商品に関する助言または推奨を行うものではありません。



 

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