nmsホールディングス---1Qは2ケタ増収、各セグメントで需要が堅調に推移
nmsホールディングス<2162>は5日、2023年3月期第1四半期(22年4月-6月)連結決算を発表した。売上高は前年同期比10.0%増の164.44億円、営業損失は2.49億円(前年同期は0.40億円の利益)、経常損失は0.21億円(同4.02億円の利益)、親会社株主に帰属する四半期純損失は1.38億円(同0.75億円の利益)となった。
HS事業(ヒューマンソリューション事業)の売上高は前年同期比6.3%増の57.06億円、セグメント利益は同20.8%減の1.43億円となった。国内事業については、需要が堅調に推移し増収となった。利益面においては感染症拡大や半導体関連等の部品不足による顧客の稼働影響に加え、事業規模拡大に向けた採用関連費の増加が利益圧迫要因となったが、原価率改善や適正販管費の管理強化等、基盤強化策の実行を進め、収益性改善に努めた。海外事業は、中国においてロックダウン影響を受けたが、在籍人数増加に加え、基盤強化策の効果もあり、特にベトナム、タイにおける業績が改善傾向となった。
EMS事業(エレクトロニクスマニュファクチャリングサービス事業)の売上高は前年同期比15.3%増の74.26億円、セグメント損失は2.14億円(前年同期は0.78億円の損失)となった。中国・ASEAN・北中米において生産活動を展開しており、戦略投資の実行期にある。感染症再拡大に伴う各国政府方針によるロックダウン影響や部品不足等による顧客の生産計画変更等の影響が残ったが、中国における新規受注の立ち上げやベトナムにおける量産開始など事業規模拡大により増収となった。利益面では、売上の増加に加え、各拠点における基盤強化策を進めているが、部品不足影響とともに物流コストの上昇等の継続が利益圧迫要因となった。
PS事業(パワーサプライ事業)の売上高は前年同期比5.6%増の33.11億円、セグメント損失は0.42億円(前年同期は0.55億円の利益)となった。中国におけるロックダウンなど感染症拡大の影響とともに、サプライチェーンの混乱や部品不足による顧客先での生産調整の影響があったが、需要は高い水準で推移したこともあり増収となった。利益面では部品調達難および副資材も含む部材価格高騰や物流コストの上昇などが利益圧迫要因となった。
2023年3月期通期の連結業績予想については、売上高が前期比21.8%増の771.00億円、営業利益が6.00億円、経常利益が同266.2%増の4.50億円、親会社株主に帰属する当期純利益が0.50億円とする期初計画を据え置いている。
《ST》
提供:フィスコ