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証券取引所が指定する制度信用銘柄のうち、買建(信用買い)と売建(信用売り)の両方ができる銘柄
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6962 大真空

東証P
534円
前日比
+2
+0.38%
PTS
544円
23:57 12/20
業績
単位
100株
PER PBR 利回り 信用倍率
34.5 0.46 5.24 59.89
時価総額 193億円
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波乱相場こそ好業績株買いの好機、10年超ぶり「最高益大復活」企業 <株探トップ特集>


―成長路線復帰へ、雌伏期間を経て最高益見通しに上方修正した5銘柄ピックアップ―

 週明け29日の東京株式市場で日経平均株価は前営業日比467円安の2万8283円と続落した。南アフリカなどで発見された新型コロナウイルスの新たな変異株であるオミクロン株に対する警戒感から売りが先行する形となった。下げ幅は一時500円を超えたが、前週末から急落していたこともあり、フシ目の2万8000円に近づく場面では買い戻す動きもみられた。東京市場は今後しばらく落ち着きどころを探る展開になることが予想されるが、急ピッチな株価下落局面は好業績銘柄の拾い場となるケースも多い。今回は基本に立ち返り、波乱相場で調整局面にある好実態株を見直してみたい。

●上方修正銘柄は4-6月期から倍増

 上場企業の業績回復が勢いづいている。3月期決算企業の上期決算発表シーズンでは、製造業を中心に通期業績見通しの上方修正が相次ぎ、10月以降に経常利益予想を引き上げた企業は571社に上った。直前の4-6月期決算の時も上方修正を発表する企業は多かったが、それを2倍以上も上回る数字だ。再度の増額によって、22年3月期通期の経常利益の合計額は前期と比べ29%増える見通しとなった。増益率は期初の15%前後から大きく上振れする。ここでは足もとの業績が絶好調な上方修正銘柄のうち、10年以上ぶりに過去最高益を塗り替える見通しになった“大復活”銘柄に注目。長い低迷や雌伏期間を経て、新たな成長ステージを走り出す企業を探った。

●7-9月期は7割が増益、製造業など好調続く

 22年3月期上期(4-9月)決算を発表した2319社を集計したところ、直近3ヵ月実績である7-9月期の経常利益は前年同期と比べ47%増加し、直前の4-6月期に続いて大きな伸びを示した。社数ベースでは全体の7割近くが前年比プラスを達成した。業種別にみると、東証33業種のうち増益だったのは28業種。市況改善を追い風に海運や鉄鋼、商社が大きく回復したほか、海外需要の持ち直しを受けて自動車や電気機器をはじめとする製造業の収益も大幅に改善した。一方、減益はソフトバンクグループ <9984> の赤字転落が響いた情報・通信、資源高の逆風を受けた電力・ガスなど5業種にとどまった。

 ここで紹介する最高益更新の間隔期数が大きい企業は、利益成長が長期停滞を脱した企業といえ、成長路線への復帰が期待される。全体相場の波乱展開で利益確定売りに押されている銘柄も多いが、押し目買い候補としてマークしたい。以下では、22年3月期の経常利益が上方修正によって10年以上ぶりに最高益を更新する見通しとなった5社をリストアップした。

【電子材料】

 半導体検査用プローブカードで世界大手の日本電子材料 <6855> は足もとの業績が絶好調だ。上期(4-9月)はデータセンターやパソコン向けに需要が拡大したメモリーIC向けプローブカードの販売が進んだうえ、工場稼働率も向上し、売上高112億2600万円(前年同期比37.1%増)、経常利益30億4400万円(同2.6倍)といずれも上期ベースの過去最高を大幅に更新して着地。業績好調に伴い、通期の同利益予想を15期ぶりの最高益となる42億4400万円(従来予想は27億円)へ上方修正するとともに、配当も従来比倍増の年40円に引き上げた。上期経常利益の修正した通期計画に対する進捗率は70%を超えており、一段の上振れに含みを持たせている。また、指標面では予想PER8倍台と割安感が強く、上値余地は大きそうだ。

【大真空】

 大真空 <6962> は 電子部品に必要不可欠な水晶デバイスの大手メーカー。高精度水晶発振器では業界トップクラスのシェアを誇る。前期業績は新型コロナ感染拡大による巣ごもり需要を受けてパソコン向けを中心に販売が大きく伸び、経常利益25億3300万円(前の期比7.4倍)と急拡大をみせた。今期は期初段階で経常利益29億円を見込んでいたが、好調な上期決算を踏まえ50億円に大幅上方修正し、一気に21期ぶりの最高益となる大復活を遂げる見通しとなった。5Gスマートフォンの普及やテレワークの拡大などによる水晶デバイスの旺盛な需要が継続しているうえ、為替の円安進行によるプラス効果も考慮した格好だ。株価は22日に約27年ぶりの高値水準となる1790円をつけた後は調整含みにあるが、成長期待は強く押し目買い候補として注視したい。

【リンテック】

 粘着素材大手のリンテック <7966> は足もとの好調な業績を反映する形で、22年3月期の経常利益予想を従来の175億円から215億円へ上方修正し、11期ぶりに最高益を更新する見通しを示した。上期は5Gスマートフォンやカーエレクトロニクス、パソコンの需要増加を背景に、半導体関連粘着テープや積層セラミックコンデンサー用剥離フィルムの好調が継続したほか、シール・ラベル用粘着製品などの販売も回復し、経常利益は122億5500万円と前年同期の2倍近くに膨らんだ。今期の配当は年78円で利回りは3%を超えているうえ、400万株(発行済み株式数の5.5%)または120億円を上限とする自社株買いを実施するなど、株主還元の切り口でも投資妙味は大きい。

【内外テック】

 内外テック <3374> [JQ]は 半導体製造装置向けの機器や部品を取り扱う専門商社。装置の組み立てや保守なども手掛け、好採算の受託製造事業が利益を支えている。上期業績は、5Gやデータセンター向けをはじめとする旺盛な半導体需要が追い風となり、売上高172億1500万円(前年同期比35.5%増)、経常利益7億8100万円(同83.5%増)と業績高変化を遂げた。これを踏まえ、22年3月期の同利益予想を従来計画の13億8000万円から17億5300万円(前期比69.0%増)に上方修正、実に21期ぶりにピーク益を塗り替える計画を打ち出した。期末一括配当の予想も前回の67円から83円へ引き上げている。更なる市場拡大を見据えた増産体制の構築に向けて設備投資にも余念がなく、中期的な成長期待は強い。

【ケル】

 産業用コネクターメーカーのケル <6919> [JQ]は、小型かつ高性能な製品提供に強みを持ち、次世代産業機器向けのニーズなどを幅広く取り込んでいる。足もとでは、電子部品需要の拡大が続くなか、前期下期から回復基調にある半導体製造装置などの工業機器市場や自動車電装化の進展による車載機器市場向けを中心に販売が一段と伸びている。上期決算が想定以上に好調だったことを踏まえ、通期の経常利益予想を18期ぶりの最高益見通しとなる15億円(従来は11億2000万円)に引き上げた。配当は年41円を据え置いたが、配当性向40%以上の株主還元目標を掲げており、利益水準からみて増額の可能性もありそうだ。指標面では予想PER9倍弱、PBR0.6倍台と割安水準にあり、株価の見直し余地は大きいとみられる。

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