夢展望---1Qで債務超過解消の見込み、上方修正の期待感も
東京証券取引所は6月30日、2017年3月期決算において4.32億円の債務超過となったことを理由に夢展望<3185>を上場廃止に係わる猶予期間入り銘柄とすることを発表。(猶予期間は17年4月1日から18年3月31日まで)
同日引け後、会社側は、前期17年3月期の下半期から営業黒字に転じており、今期18年3月期第1四半期時点で債務超過解消の見通しと発表している。
また、親会社RIZAPグループ<2928>から経営指導と役務提供を受け、業績の向上を図る主旨の契約締結をあわせて発表した。
同社は15年3月にRIZAPグループの傘下となった後、抜本的な経営改革を行い、17年3月期下半期からその効果が顕著に現れている。
今期に入り既存事業がさらに好調に推移している他、4月に子会社化したブライダルジュエリーを手掛けるトレセンテの債権評価益等も寄与することから、第1四半期(4-6月)は前期の債務超過額4.32億円を上回る利益着地となる見通しのようだ。
第2四半期に突入している本日時点で、すでに債務超過は解消されている模様で、上場廃止に対する懸念はないものと思われる。
むしろ、通期業績予想の上方修正の可能性について注目したい。
今期18年3月期の通期計画では、営業損益で7.8億円の黒字(前期は1.54億円の赤字、今期よりIFRSを任意適用)を見込んでいるが、第1四半期から(前期の債務超過額である)4.32億円以上の営業利益を計上する見通しとなっている。
つまりは、第1四半期からサプライズともいえる高進捗での利益着地を示唆しており、上方修正の公算が極めて高いといえよう。
同社は先週、マザーズ市場で上昇率2位と足元の株価が高騰していることから、いったん利益確定売りが出やすい状況にあるが、売りをこなした後は次第に上方修正への期待感が向かいそうだ。
《TN》
提供:フィスコ