C&R---通期連結営業利益は前期比36.7%増で着地
クリーク・アンド・リバー社<4763>は6日、2017年2月期連結決算を発表した。2017年2月期連結業績(2016年3月~2017年2月期累計)は、売上高が前期比6.7%増の265.81億円、営業利益が同36.7%増の16.10億円、経常利益が同32.4%増の14.77億円、親会社株主に帰属する当期純利益は同42.4%増の8.92億円と大幅な増収増益となった。売上高・営業利益・当期純利益は期初計画を上回っての着地となったものの、持分法適用関連会社であるエコノミックインデックスの開発の遅れで経常利益はやや未達。売上高の拡大に伴う費用増もあったが、売上総利益率は前期比2.7ポイント上昇の34.7%、営業利益率は同1.3ポイント改善の6.0%と利益率も大きく改善した。また、第4四半期として売上高・営業利益ともに過去最高水準を記録している。
セグメント別では、クリエイティブ分野(日本)の売上高は前期比12%増の170.89億円、営業利益が同50%増の10.82億円となった。計画比では、売上高は3%、営業利益は8%上回っての着地。スタジオの中でノウハウを貯めて制作技術を向上させる施策が奏功、請負事業が伸長したほか、スタジオの拡張で売上総利益率も上昇している。新規事業への投資もあったがそれを吸収して前期比50%増益を達成した。クリエイティブ分野(韓国)は売上高が同14%減の33.00億円、営業利益が22%減の0.18億円。ウォンベースの売上高は前期比5%増、営業利益は同3%減となったが、ウォン安影響で減収減益となった。医療分野においては事業が順調に拡大し、売上高が計画を8%上回る33.10百万円(前期比13%増)、営業利益が前期比5%増の4.33億円。営業利益は計画を6%下回ったものの、期ずれ影響が大きかったことによる。その他では、売上高が前期比1%減、計画比では16%未達の29.56億円、営業利益は同216%増、同37%未達の0.76億円となった。IT分野において実施した事業再構築により減収となったものの、JURISTERRAやVRなどの新規事業への投資を吸収して増益となった。
2018年2月期連結業績予想は、売上高265.00億円(前期比0.3%減)、営業利益18.00億円(同11.8%増)、経常利益は17.50億円(同18.4%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は10.00億円(同12.0%増)。クリエイティブ分野における請負事業が好調、他の既存事業の受注も堅調な推移を見込む。やや減収を予想しているのは、前期に連結子会社であった韓国のクリエイティブ分野が持分法適用関連会社になったため。これを除くと13%の増収。2018年秋にグループ拠点の統合予定に伴い、償却費等の増加を見込んでおり営業利益の伸びが前期と比べて鈍化しているように見えるが、クリエイティブ分野における請負事業での利益率の向上、建築・ファッションの新規事業では収支均衡、JURISTERRA・プロフェッショナルメディア・VR Japanでは収益貢献、エコノミックインデックスでは下期に収支均衡を計画している。1株当たり期末配当は前期から1円増配となる10.00円を予想している。
《TN》
提供:フィスコ