【市況】【↓】日経平均 大引け| 3日ぶり反落、米半導体株安と自動車関税が重荷 (3月27日)

日経平均株価
始値 37750.66
高値 37859.06(09:38)
安値 37556.75(09:06)
大引け 37799.97(前日比 -227.32 、 -0.60% )
売買高 20億6284万株 (東証プライム概算)
売買代金 4兆8465億円 (東証プライム概算)
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■本日のポイント
1.日経平均は3日ぶり反落、再び3万7000円台に
2.米半導体株安と自動車関税発表受けリスクオフ
3.権利付き最終日で配当権利取り狙いの買い観測
4.金融セクターが地銀再編思惑を背景に買われる
5.値上がり銘柄数が値下がりの倍、TOPIXは上昇
■東京市場概況
前日の米国市場では、NYダウは前日比132ドル安と4日ぶりに反落した。エヌビディア<NVDA>など半導体関連株を中心に売りが優勢となった。
東京市場では、輸出セクターを中心に売りが優勢となり、日経平均株価は3日ぶりに反落。米ハイテク株安や米自動車関税などへの警戒感が重荷となった。
27日の東京市場は、朝方はリスク回避ムードが強く、日経平均は一時400円を超える下げに見舞われた。しかし、その後は下げ渋り、取引終盤は買い戻しが利いて下げ幅は220円強にとどまった。前日の米国株市場ではエヌビディア<NVDA>をはじめ半導体関連株が売られ、東京市場でもこの影響を受け同関連株が売られた。また、トランプ米大統領が25%の自動車関税の導入を表明したことで、これを警戒して自動車セクターへの売りが顕在化し、市場センチメントを悪化させた。一方、本日が3月権利付き最終売買日であったことから、駆け込みでの配当権利取り狙いの買いや、配当再投資を見込んだ押し目買いなどが下値を支えたもようだ。取引終盤に急速に下げ渋り、TOPIXは小幅ながらプラス圏に切り返して着地した。個別でみてもプライム市場の値上がり銘柄数が値下がり数の約2倍に達した。
個別では、アドバンテスト<6857>が売買代金を膨らませ急反落、フジクラ<5803>の下げが目立ち、ディスコ<6146>も大きく下値を試す展開となった。ソフトバンクグループ<9984>が売り込まれ、任天堂<7974>も冴えない。トヨタ自動車<7203>が軟調、マツダ<7261>、SUBARU<7270>は値下がり率上位に入るなど自動車株が軒並み安。武蔵精密工業<7220>が急落した。レゾナック・ホールディングス<4004>、日本マイクロニクス<6871>などへの売りも目立つ。
半面、売買代金首位となった川崎重工業<7012>がプラス圏を維持し、IHI<7013>も頑強な値動き。三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>、三井住友フィナンシャルグループ<8316>などメガバンクが堅調。新光電気工業<6967>はストップ高に買われた。また、地銀株の上昇が目立っており、山梨中央銀行<8360>、滋賀銀行<8366>が大幅高に買われ、京葉銀行<8544>、ほくほくフィナンシャルグループ<8377>なども大きく上値を伸ばしている。
日経平均へのプラス寄与度上位5銘柄はファストリ <9983>、KDDI <9433>、信越化 <4063>、テルモ <4543>、リクルート <6098>。5銘柄の指数押し上げ効果は合計で約55円。
日経平均へのマイナス寄与度上位5銘柄はアドテスト <6857>、SBG <9984>、東エレク <8035>、フジクラ <5803>、ディスコ <6146>。5銘柄の指数押し下げ効果は合計で約280円。うち152円はアドテスト1銘柄によるもの。
東証33業種のうち上昇は21業種。上昇率の上位5業種は(1)保険業、(2)銀行業、(3)食料品、(4)陸運業、(5)水産・農林業。一方、下落率の上位5業種は(1)非鉄金属、(2)輸送用機器、(3)その他製品、(4)石油石炭製品、(5)海運業。
■個別材料株
△イオレ <2334> [東証G]
新事業開始を材料視。
△PバンCOM <3559> [東証S]
センサーデモ機の開発開始を発表。
△大阪ソーダ <4046> [東証P]
「肥満薬向け需要増でシリカゲル増産検討」との報道。
△ベイシス <4068> [東証G]
株主優待制度の導入を好感。
△ノート <5243> [東証G]
横浜市計480小中学校のnote開設が株価刺激。
△アサカ理研 <5724> [東証S]
史上最高値圏の銅市況を横にらみに過去大相場の実績にも思惑。
△太洋テクノ <6663> [東証S]
横河電子会社と販売店契約を締結。
△トプコン <7732> [東証P]
「米KKRによる買収『合意近づく』」との報道。
△山梨銀 <8360> [東証P]
ありあけキャピタルの千葉興株売却報道で地銀株が軒並み高。
△岡三 <8609> [東証P]
株主還元強化など中長期的な株主向け施策方針を発表。
▼サイバー <4751> [東証P]
子会社で不適切会計処理が判明し社内調査委員会を設置。
▼アドテスト <6857> [東証P]
米エヌビディアが5.7%安と急落し売り人気波及。
東証プライムの値上がり率上位10傑は(1)新光電工 <6967>、(2)大阪ソーダ <4046>、(3)岡三 <8609>、(4)トプコン <7732>、(5)円谷フィHD <2767>、(6)山梨銀 <8360>、(7)邦ガス <9533>、(8)リズム <7769>、(9)滋賀銀 <8366>、(10)メドレー <4480>。
値下がり率上位10傑は(1)武蔵精密 <7220>、(2)アドテスト <6857>、(3)フジクラ <5803>、(4)マツダ <7261>、(5)SUBARU <7270>、(6)古河電 <5801>、(7)ディスコ <6146>、(8)レゾナック <4004>、(9)日本マイクロ <6871>、(10)キオクシア <285A>。
【大引け】
日経平均は前日比227.32円(0.60%)安の3万7799.97円。TOPIXは前日比2.58(0.09%)高の2815.47。出来高は概算で20億6284万株。東証プライムの値上がり銘柄数は1051、値下がり銘柄数は523となった。東証グロース250指数は670.86ポイント(2.84ポイント安)。
[2025年3月27日]
株探ニュース