【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(1):ノート、大阪ソーダ、岡三

note<5243>がストップ高に買われた。27日午前11時、横浜市教育委員会と管轄の全小中学校計480校がnoteを開設したと発表。これが株価の刺激材料となったようだ。自治体の教育委員会を対象に、管轄する学校とともにnote proを導入・契約できるサービスを、横浜市教育委員会に提供。特色ある教育活動など、さまざまなテーマについて情報発信できるようにする。noteはこれまで岩手県や福島県、新潟県、北海道、沖縄県うるま市の教育委員会にサービスを導入した実績を持つ。
■大阪ソーダ <4046> 1,746円 +126 円 (+7.8%) 本日終値 東証プライム 上昇率2位
大阪ソーダ<4046>が切り返し急。日本経済新聞電子版が27日、「大阪ソーダが医薬品の製造時に使うシリカゲルの増産を急ぐ」と報じた。2026年度の稼働に向け兵庫県尼崎市や松山市の工場で設備を増強中の同社は、それでも肥満症治療薬向けの需要拡大に追いつかないとし、新たに27年度ごろの完工を想定した増設の検討に入ったという。中期的な事業成長を期待した買いが入ったようだ。このほか大阪ソーダは同日、グループで医薬品原薬・中間体事業を行うサンヨーファインが、次世代抗体として注目されるVHH抗体の開発・製造受託サービスを今年7月から本格的に開始すると発表している。
■岡三証券グループ <8609> 737円 +52 円 (+7.6%) 本日終値 東証プライム 上昇率3位
岡三証券グループ<8609>が大幅高に買われた。26日の取引終了後、株主還元強化を中心とする中長期的な株主向け施策の方針を発表。来期以降の株主優待などの新たな施策を検討するほか、25年4月から28年3月の3年間で総額100億円以上の自己株式取得を実施することを明らかにしており、これが好材料視された。自己株式取得については、23年3月に策定した株主還元方針では中期経営計画の対象期間中、PBR1.0倍を超えるまで年間10億円以上を取得する方針としていた。そのほか、従来未定としていた25年3月期の期末一括配当は30円(前期と同額)実施すると発表。配当利回りは4%を超える水準で権利取りを狙う買いも向かったようだ。
■トプコン <7732> 3,190円 +220 円 (+7.4%) 本日終値 東証プライム 上昇率4位
トプコン<7732>が急伸、昨年来高値を更新した。ロイター通信が27日、米投資ファンドのKKR<KKR>によるトプコンの買収について、合意に近づいていると報じた。報道を受け市場は買いで反応している。協議が成功すれば数日以内に契約が締結される可能性があると、匿名を条件として関係者らが明らかにしたと伝えている。
■山梨中央銀行 <8360> 2,374円 +153 円 (+6.9%) 本日終値 東証プライム 上昇率6位
山梨中央銀行<8360>が急伸。この日、しずおかフィナンシャルグループ<5831>傘下の静岡銀行と八十二銀行<8359>、山梨銀が午後4時半から都内で記者会見を開催すると伝わった。各行の頭取が出席するという。山梨銀に関しては、昨年9月30日時点で大株主にアリアケ・マスター・ファンドが名を連ねており、自己株式を除いた発行済み株式総数ベースで同ファンドの保有比率は1.53%に上る。一部報道を受け千葉銀行<8331>と、ありあけキャピタルが筆頭株主の千葉興業銀行<8337>との経営統合の可能性が浮上するなど、地銀の再編の思惑が広がるなかにあって、投資資金の流入を誘発したようだ。八十二銀行も大幅高。しずおかFGは上場来高値を更新した。
■東邦ガス <9533> 4,345円 +230 円 (+5.6%) 本日終値 東証プライム 上昇率7位
東邦ガス<9533>が上げ幅を拡大。午後1時30分ごろ、上限を500万株(発行済み株数の5.12%)、または150億円とする自社株買いを実施すると発表しており、好材料視された。取得期間は4月1日から9月30日までで、機動的な資本政策を遂行するためとしている。
■ユカリア <286A> 1,044円 +51 円 (+5.1%) 本日終値
ユカリア<286A>が4営業日ぶりに反発。同社は26日、子会社のスマートスキャンが島根県立中央病院との共同研究を開始すると発表しており、これが買い手掛かりとなったようだ。この共同研究は、スマートスキャンが保有する脳ドック検査結果データから脳卒中・認知症の危険因子を分析し、予防法の確立や発症予測AIの構築を目指すもの。具体的には、スマートスキャンが運営する脳ドックサービス「スマート脳ドック」受診者のうち、メディカルチェックスタジオ東京銀座クリニック(東京都中央区)で検査を行った約8万人の問診票データ及び検査結果データを、島根県立中央病院が分析、更に受診者へのアンケート形式による追跡調査を実施することで、脳卒中や認知症の危険因子や予防法の特定を目指すとしている。
■ほくほくFG <8377> 2,636.5円 +103 円 (+4.1%) 本日終値
ほくほくフィナンシャルグループ<8377>が続伸。再び昨年来高値を更新してきた。この日午前、株主還元方針を変更すると発表した。現行では「総還元性向50%(優先株式の償還及び配当を含む)」をメドとしていたが、これを「普通株式総還元性向を2027年度までに40%」をメドに引き上げるという。あわせて、28年3月期を最終年度とする中期経営計画を発表。最終年度に連結純利益550億円(24年3月期実績230億4800万円)、ROE8%台を目指す。これらが好感され買われた。
■富士急行 <9010> 2,406円 +85 円 (+3.7%) 本日終値
富士急行<9010>が続伸。SBI証券が26日、富士急の目標株価を2840円から3180円に引き上げた。投資判断は「買い」を継続する。25年3月期第3四半期(24年10~12月)については天候に比較的恵まれ、富士山観光に対するインバウンド需要も依然として旺盛な状況となったと指摘。レジャー・サービス関連に関しては営業利益の改善傾向がみられず課題を残していると指摘しながらも、10~12月期業績は全体としては健闘したとの見方を示している。同証券は富士急の26年3月期の営業利益予想をこれまでの83億6700万円から88億9200万円に引き上げた。
■大栄環境 <9336> 3,015円 +77 円 (+2.6%) 本日終値
大栄環境<9336>はしっかり。26日の取引終了後、連結子会社の相生エコサービスが兵庫県相生市内に新たな廃棄物処理施設として相生地域エネルギーセンターを整備し、運営する事業に向けた公民連携実施協定を相生市と締結したと発表。これが材料視されたようだ。相生地域エネルギーセンターは焼却施設のほか、発電施設、破砕選別施設、貯留ヤードを設置する計画で、相生エコサービスは設計施工業務と運営、維持管理業務を担う。施設稼働開始は29年4月を目標としている。同事業では相生地域エネルギーセンターにおいて発電した電力を地域で有効活用することで、エネルギーの地産地消による自立・分散型社会及び脱炭素社会の形成を目指すという。
株探ニュース