【市況】株価指数先物【引け後】 米雇用統計の通過後は仕切り直しを意識
大阪12月限
日経225先物 39030 -360 (-0.91%)
TOPIX先物 2721.5 -18.0 (-0.65%)
日経225先物(12月限)は前日比360円安の3万9030円で取引を終了。寄り付きは3万9330円と、シカゴ日経平均先物清算値(3万9340円)にサヤ寄せする形から、売りが先行した。現物の寄り付き時に3万9470円とプラスに転じる場面もみられたが、節目の3万9500円を捉えることはできなかった。
その後再び下げに転じると、次第に利益確定に伴うロングの解消に加え、短期的なショートが入る形で下落幅を広げ、前場終盤にかけて3万9010円まで売られた。さらにランチタイムで節目の3万9000円を割り込むと、後場中盤には3万8940円まで下げる場面もみられた。ただし、3万9000円を下回る局面では押し目狙いのロングが意識されており、終盤にかけてやや下落幅を縮める動きとなった。
日経225先物は、米国市場の流れを引き継ぐ形でショート優勢の展開となった。寄り付き直後にプラスに転じたが、節目の3万9500円を捉えることができなかったため、ロング解消の動きに向かわせたようだ。また、為替市場では円相場が一時1ドル=149円台と円高に振れて推移していたことも慎重姿勢を強めた。ランチタイムで3万9000円を割り込む場面もみられたが、引き続き同水準では積極的にショートを仕掛けてくる動きとはならず、押し目狙いのロングが優勢だった。
日経225先物は前場中盤にボリンジャーバンドの+1σ(3万9250円)を割り込んだこともあり、ロングが入りにくい需給状況だったとみられる。もっとも、米国市場が下げた影響のほか、今週は先週末の3万8170円から前日には一時3万9770円と1600円上げていたこともあり、米雇用統計の発表を控えるなかでは持ち高調整に伴うロング解消が入りやすかったとみられる。
そのため、想定内の調整といった見方になりそうだ。センチメントを冷ます流れとはならず、今夜発表される米雇用統計を通過した後は、仕切り直しに向かう展開が期待される。米国で今週発表された経済指標は予想を下回る内容が目立ったが、これにより12月の米連邦公開市場委員会(FOMC)では追加利下げが実施されるとの見方がコンセンサスになる。そのため、3万9000円水準では押し目狙いのロング対応になり、目先的には+1σ突破を見極めることになりそうだ。
NT倍率は先物中心限月で14.34倍に低下した。一時14.31倍まで低下し、14.32倍辺りで推移する75日移動平均線を下回る場面もみられたが、25日線(14.29倍)が支持線として意識された。米雇用統計の結果を受けた米国市場の動向次第の面はあるが、支持線水準ではNTロングを組成するトレードに向かわせる可能性はあるだろう。
手口面(12月限:立会内)では、日経225先物はABNクリアリン証券が1万9116枚、ソシエテジェネラル証券が1万5170枚、楽天証券が3049枚、サスケハナ・ホンコンが3036枚、日産証券が2470枚、バークレイズ証券が2043枚、JPモルガン証券が1997枚、ビーオブエー証券が1569枚、みずほ証券が1568枚、SBI証券が1305枚だった。
TOPIX先物は、ABNクリアリン証券が2万0279枚、ソシエテジェネラル証券が1万6467枚、みずほ証券が4762枚、モルガンMUFG証券が4340枚、JPモルガン証券が3896枚、バークレイズ証券が3603枚、シティグループ証券が3355枚、ゴールドマン証券が3112枚、日産証券が2608枚、BNPパリバ証券が2212枚だった。
株探ニュース