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【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(1):セブン&アイ、アストロHD、チェンジHD

セブン&アイ <日足> 「株探」多機能チャートより
■セブン&アイ <3382>  2,161円  +400 円 (+22.7%) ストップ高   本日終値  東証プライム 上昇率トップ
 セブン&アイ・ホールディングス<3382>はストップ高。日本経済新聞電子版がこの日午後1時過ぎ、「セブン&アイ・ホールディングス(HD)がカナダのコンビニエンスストア大手、アリマンタシォン・クシュタールから買収提案を受けたことが19日、わかった」と報じた。セブン&アイは社外取締役で構成する独立委員会を立ち上げ、評価額など提案内容の精査を始めているという。この報道を受けて買いが集まった。

■アストロHD <186A>  934円  +150 円 (+19.1%) ストップ高   本日終値
 アストロスケールホールディングス<186A>が急反発。この日の寄り前に、子会社アストロスケールが、宇宙航空研究開発機構(JAXA)と商業デブリ除去実証(CRD2)フェーズ2の大型契約を締結すると発表しており、好材料視された。CRD2は、JAXAの進めるデブリ除去プログラムを起点に新しい宇宙事業を開拓し、日本企業が新たな市場を獲得することを目的としたプロジェクト。24年2月にミッションが実施されているフェーズ1では、商業デブリ除去実証衛星「ADRAS-J」を開発し、非協力物体であるデブリへの接近、近傍制御を行い、軌道上に長期間存在する情報の少ないデブリの運動や損傷・劣化がわかる画像データを取得。続くフェーズ2では、更なる画像データを取得するとともに、デブリ除去としてその捕獲や軌道離脱も行う予定で、今後捕獲機構であるロボットアームを含め、フェーズ2で運用する「ADRAS-J2」の開発を進めるという。今回の契約の契約金額は120億円で、グループ史上最大規模の受注となり、同件に関する収益は29年3月末までの契約期間にわたって計上される予定。なお、25年4月期業績予想には織り込み済みとしている。

■チェンジHD <3962>  1,151円  +46 円 (+4.2%)  本日終値
 チェンジホールディングス<3962>が大幅高で上値追いに拍車がかかっている。同社はITソリューション事業を展開し、デジタルトランスフォーメーション(DX)投資需要を取り込んでおり、民間だけでなく官公需にも強い。ネットセキュリティー事業を行うイー・ガーディアン<6050>を買収し、収益拡大に拍車がかかっている。25年3月期営業利益は前期比72%増の130億円予想と2期連続で大幅に過去最高を更新する見通し。

■JR九州 <9142>  3,777円  +72 円 (+1.9%)  本日終値
 JR九州<9142>が続伸。SMBC日興証券が16日付で、投資評価「2」を継続しつつ、目標株価を4100円から4500円へ引き上げたことが好材料視されたようだ。同証券では、運賃改定の影響について従来予想では27年3月期から100億円の増収増益効果と見込んでいたが、26年3月期から160億円の増収効果を見込むほか、不動産・ホテル業について、ホテルや駅ビルの収益が良好に推移すると見込み予想を増額。一方で投資や費用が徐々に増加すると予想していることなどを織り込み、営業利益予想を25年3月期で580億円から590億円へ、26年3月期で585億円から735億円へ増額修正している。

■JR東日本 <9020>  2,690.5円  +34 円 (+1.3%)  本日終値
 JR東日本<9020>が続伸。SMBC日興証券が前週末16日、JR東日本の目標株価を3000円から3150円に引き上げた。投資評価は「2」を継続する。今秋にも申請して2026年春に実施すると想定される運賃改定が注目点と指摘。短期的な収益改善効果だけでなく、安全とサービス品質の向上と需要喚起を促す要因として期待する。同証券はJR東日本の26年3月期の営業利益予想を3760億円から4020億円に増額修正した。

■FPパートナー <7388>  2,874円  +33 円 (+1.2%)  本日終値
 FPパートナー<7388>が反発。前週末16日の取引終了後、24年7月単月の生命保険新規契約ANP(年換算保険料)が34億8100万円(速報値)となり、これまでの最高実績である今年6月の28億1500万円(確定値)を更に上回り、2カ月連続で過去最高を更新したと発表したことが好感された。4月から放映を開始した新CMによる認知度向上などで、全国28店舗(24年7月末時点)展開の「マネードクタープレミア」の集客も好調に推移しており、7月は「マネードクタープレミア」単独での生命保険新規契約ANPも過去最高となったという。

■日東紡績 <3110>  5,840円  +60 円 (+1.0%)  本日終値
 日東紡績<3110>が続伸、7月17日以来約1カ月ぶりに6000円台を回復。5日・25日移動平均線のゴールデンクロスも示現した。繊維メーカーの老舗だが、多角化に注力。現在はグラスファイバーを収益の主柱とし、電子デバイスや建築資材用でビジネスチャンスをとらえている。特に同社の製造するスペシャルガラスは、ここ増設の動きが加速しているデータセンター向けに高水準の需要を取り込んでいる。今期は07年3月期に記録した113億7900万円を大きく上回り、前期比79%増の150億円と18年ぶりのピーク利益更新予想にあり、時価は戻り初動とみた投資資金が流入している。

■あすか薬HD <4886>  2,309円  +21 円 (+0.9%)  本日終値
 あすか製薬ホールディングス<4886>が6日続伸。前週末16日の取引終了後、ドロスピレノンを単一の有効成分とする経口避妊薬のライセンス契約先であるHyundai Pharmが韓国において製造販売承認を取得したと発表。これを材料視した買いが株価を支援したようだ。2022年6月にHyundai Pharmと韓国での開発発売権に関するライセンス契約を締結していた。日本では子会社のあすか製薬が今年6月24日に製造販売承認申請を行っている。

■日本郵船 <9101>  5,015円  +35 円 (+0.7%)  本日終値
 日本郵船<9101>が堅調に推移。コンテナ船市況の目安とされる上海輸出コンテナ運賃指数(SCFI)は8月16日時点で、前の週に比べて27.47高い3281.36に上昇した。直近の下落が一服して反発した形となり、海運株に対しては、コンテナ船市況の上昇による業績押し上げ効果への期待が膨らんだようだ。

■西川ゴム工業 <5161>  1,767円  +9 円 (+0.5%)  本日終値
 西川ゴム工業<5161>は続伸。前週末16日の取引終了後、連結子会社のニシカワ・シーリング・システムズ・メキシコにおいて、棚卸資産の計算などで疑義が判明したことに関し、社内調査チームとして調査報告書を取りまとめ、取締役会で再発防止策を決議したと発表した。過年度の決算短信の訂正や、有価証券報告書の提出について8月30日までに行う方針。発表を受け、いったん悪材料出尽くしと受け止めた買いが入ったようだ。24年3月期の決算において、特別調査費用引当金繰入額3億円と、環境対策引当金繰入額5億1000万円を特別損失として計上する見通しとしている。

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