【市況】【市場反応】米7月小売売上高/新規失業保険申請件数、大幅利下げ観測後退でドル買い
米ドル/円 <日足> 「株探」多機能チャートより
米商務省が発表した米7月小売売上高は前月比+1.0%と、6月-0.2%からプラスに改善し、予想を上回る伸びとなった。自動車除く小売売上高は前月比+0.4%と、6月+0.5%から伸びが鈍化も予想を上回った。国内総生産(GDP)の算出に用いられるコントロールグループは前月比+0.3%と、伸びは6月から鈍化も予想を上回った。
同時刻に米労働省が発表した先週分新規失業保険申請件数は予想外に前週比7000件減の22.7万件と、ほぼ1カ月ぶり低水準となった。テキサスやミシガン州での減少が目立ちハリケーンなどの季節的要因が影響した。失業保険継続受給者数は186.4万人。前回187.1万人から予想以上に減少し7月半ば以来の低水準となり、労働市場の悪化懸念が後退した。
米7月輸入物価指数は前月比+0.1%と、予想外のプラスに改善し4月来で最高の伸び。8月NY連銀製造業景気指数は―4.7と、7月-6.6から予想以上に改善も9カ月連続のマイナス。フィラデルフィア連銀景況指数は-7.0と、7月13.9から予想外のマイナスとなった。
小売り売上高が予想を上回ったほか、新規失業保険申請件数の減少を受け消費や労働市場の底堅さが示された。連邦準備制度理事会(FRB)の大幅利下げ観測も後退し、金利が上昇。ドル買いに拍車がかかった。金融政策に敏感な2年債利回りは10BP上昇。ドル・円は147円23銭から149円32銭まで上昇した。ユーロ・ドルは1.1016ドルから1.0950ドルまで下落した。
【経済指標】
・米・7月小売売上高:前月比+1.0%(予想:+0.4%、6月:-0.2%←0.0%)
・米・7月小売売上高(自動車除く):前月比+0.4%(予想:+0.1%、6月:+0.5%←+0.4%)
・米・先週分新規失業保険申請件数:22.7万件(予想:23.5万件、前回:23.4万件←23.3万件)
・米・失業保険継続受給者数:186.4万人(予想:187.0万人、前回:187.1万人←187.5万人)
・米・8月フィラデルフィア連銀景況指数:-7.0(5.2、7月13.9)
・米・7月輸入物価指数:前月比+0.1%(予想:-0.1%、6月:0.0%)
・米・8月NY連銀製造業景気指数:―4.7(予想:-6.0、7月:-6.6)
《KY》
提供:フィスコ