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【市況】【北浜流一郎のズバリ株先見!】 ─ この危機的局面で頼るべきはインド株ETF!

株式アドバイザー 北浜流一郎

「この危機的局面で頼るべきはインド株ETF!」

●回復困難な下落率20%超にはまだ届かず

 東京市場がとんでもないことになっている。日経平均株価はなかなか下げ止まらず、先週末2日は2216円も下げて終わった。日銀による利上げを切っ掛けに円相場が急騰、1ドル=149円台に入ったことを懸念して売りが殺到、救いようのない下げになってしまった。もちろん、米国市場の下落も影響している。FRB(米連邦準備制度理事会)はFOMC(連邦公開市場委員会)を開催したものの、利下げは行わずに、9月の利下げを匂わせただけで終わった。各種指標が経済の減速を示しているのに、利下げの先送りにより景気は失速してしまう――市場はこう見て、売りが急増。特に市場への影響が大きいテック企業がその対象となってしまった。

 その結果、日経平均株価はどうなったか。7月11日に付けた史上最高値の4万2426円から6546円も下げたことになる。下落率は15.4%に達する。売買日数15日でこれだけ下げれば「暴落」と認定してよいところだが、個人的には20%以上の下げを「暴落」と考えている。根拠は株価が15%下げた場合、元に戻るには17.6%戻ればよく、この程度なら戻る可能性も高いのに対し、20%下げた場合は元に戻すのに25%上昇しなければならず、かなりハードルが高くなってしまうからだ。要するに回復が困難――こうなるので、急落はあっても20%以内に収まってほしい。

 こんな観点から、現在の約15%強の下落率ならばなんとか耐えられる……となる。それに現在の水準は、年初から見ればまだ8%ほど高い水準であり、対年初比マイナスになったわけではない。年初から8%高は決して喜べるものではないが、暴落となると年初の水準など簡単に割り込んでしまう。いまはそうはなっていないのだから、「最悪、今年の振り出しに戻ることもなくはないな」ぐらいに考えておきたい。

●日米市場は乱調も、インドの成長力に変化なし

それに日経平均株価は昨年1月下旬以降、52週移動平均線(=日経平均株価の1年間の平均値を結んだライン)を割り込んだことがない。

 ところがいまは、週末2日時点で52週線(3万5951円)をわずかに割り込む3万5909円まで下げている。これは相当下げたことになるが、一方でかなりいい水準まで下げたと見てよく、最悪ここからさらに下げても、すぐに52週線の上に戻ることになるだろう。

こんなデータを踏まえると、いま最も安全に投資できるのは、NEXT インド株式 <1678> [東証E]になる。米国市場の金利動向、日本の利上げや円高とは関わりがないはずなであるのに、このETFもいまのところは下げている。しかし、広大な大地を有する大国インドの経済と今後の成長発展力は、前述したネガティブ材料とは関わりがない以上、今後はインドの街を散歩する牛たちのように、スローペースながら浮上する確率は高い。つまり、ここは一択「危機局面で頼るべきはインド株ETF!」となる。

2024年8月2日 記

株探ニュース

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