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【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(1):Genky、霞ヶ関C、三菱UFJ

Genky <日足> 「株探」多機能チャートより
■イオン九州 <2653>  2,909円  +240 円 (+9.0%) 一時ストップ高   本日終値
 イオン九州<2653>は急伸。23日取引終了後に24年2月期連結業績予想の上方修正を発表。売上高を5000億円から5050億円(前期単独4844億6600万円)へ、営業利益を79億円から104億円(同83億3000万円)へ引き上げており、これを好感した買いが膨らんだ。売り上げ構成比の高い食品分野で生活応援施策を強化しつつ、オーガニック&ナチュラルなどの新たな付加価値を創造する商品・売り場を拡大。衣料品・住居余暇商品分野ではトラベル関連商品や化粧品、ウェルネスフードの品揃えを拡充し、これら各種施策が業績を押し上げる。あわせて、配当予想を前期比22円増の50円(普通配40円、特別配5円、記念配5円)とし、従来予想の28円から大幅増額修正した。

■Genky <9267>  6,270円  +480 円 (+8.3%)  本日終値  東証プライム 上昇率2位
 Genky DrugStores<9267>が急反発し上場来高値を更新した。23日の取引終了後、24年6月期の連結業績予想について、売上高を1800億円から1830億円(前期比8.2%増)へ、営業利益を70億円から83億円(同23.7%増)へ、純利益を49億円から58億円(同21.7%増)へ上方修正したことが好感された。物価高のなかにあってエブリデイ・ロープライスが強く支持されたことや、高騰を続けていた電気料金が少し落ち着きを見せたこと、ローコストオペレーションの徹底により人件費が適切にコントロールできたことなどから、上期業績が計画を上回っていることが要因としている。同時に、24年6月20日時点の株主から株主優待制度を変更すると発表した。現行制度では、同社出店県内の株主には保有株数に応じて商品券を2000~5000円、出店県外の株主には保有株数に応じてクオカードを1000~3000円分進呈していたが、変更後は保有株数に応じてクオカードを1000~5000円分進呈する。

■ユーザーローカル <3984>  2,143円  +146 円 (+7.3%)  本日終値  東証プライム 上昇率4位
 ユーザーローカル<3984>が急反騰、一時8.8%高の2172円まで駆け上がり約5カ月ぶりの高値圏に浮上した。企業のデジタルトランスフォーメーション(DX)投資需要が旺盛ななか、同社はビッグデータ解析や人工知能(AI)技術を活用した業務支援ツールの提供で需要を捉えている。AI関連株の中では業績の好調ぶりが際立っており、上場以前から増収増益路線をまい進している。24年6月期はトップラインが19%増予想で、営業13%増益見込みといずれも2ケタ成長が続く見通し。東京市場では半導体関連株が人気だが、AI関連銘柄にも物色資金が回っており、同社株はその流れに乗っている。

■霞ヶ関キャピタル <3498>  11,130円  +640 円 (+6.1%)  本日終値  東証プライム 上昇率6位
 霞ヶ関キャピタル<3498>が続急伸し、上場来高値を更新した。大和証券が23日、霞ヶ関Cの目標株価を1万2500円から1万5600円に引き上げた。株式レーティングは「1(買い)」を継続する。今年10月に25年8月期の業績予想とともに、新たな中期経営計画が発表される可能性があると指摘。公募増資後の利益成長の見通しについて、会社側からの説明がなされると想定する。同証券は投資目的の公募増資の実施により、新たな中期計画の期間においても高い利益成長が続く可能性が高まってきたとし、霞ヶ関Cの26年8月期の営業利益が267億円になると予想する。

■フィックスターズ <3687>  1,650円  +88 円 (+5.6%)  本日終値  東証プライム 上昇率7位
 フィックスターズ<3687>の上値追い鮮烈、きょうまでの直近10営業日で前日終値を下回った日はわずか1日のみ。きょうは一時6%超の上昇で1670円台まで買われ、昨年6月につけた昨年来高値1690円を約7カ月ぶりに視界に入れてきた。顧客企業のソフトウェアを高速化させる技術で需要を捉え、量子コンピューティング分野にも積極的に踏み込む。AI画像診断やエッジAI分野でも先行しており、今後の展開に期待が大きい。業績も22年9月期を境に完全に立ち直り、高成長路線に回帰した。24年9月期営業利益は前期比10%増の23億円予想と2ケタ成長を維持する見通し。株式需給面では貸株市場を経由した空売りの買い戻しが作用しているもようだ。また、同社の5%超の大株主に浮上したグッドハートパートナーズ・エルエルピーが純投資目的で更に同社株を買い増す動きをみせていることも注目される。

■三菱UFJ <8306>  1,384円  +69 円 (+5.3%)  本日終値
 三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>や三井住友フィナンシャルグループ<8316>、みずほフィナンシャルグループ<8411>などメガバンクが逆行高。ふくおかフィナンシャルグループ<8354>や千葉銀行<8331>など地銀株も高く、東証の業種別指数の「銀行業」は4%上昇している。23日の取引終了後に行われた日銀の植田和男総裁の会見で、2%の物価安定目標への実現の確度について総裁は「少しずつ高まっている」との認識を示した。会見での総裁発言を受け、日銀によるマイナス金利政策の解除観測が改めて台頭。24日の債券市場で日本の長期金利は上昇し0.7%台に乗せた。銀行株に対しては、低金利環境からの脱却による収益環境の好転を見込んだ買いが集まったようだ。

■INFORICH <9338>  4,190円  +125 円 (+3.1%)  本日終値
 INFORICH<9338>が大幅反発。この日、香港マキシム・グループが運営するシンガポール国内の「元気寿司」の全店舗(21店舗)で、モバイルバッテリーシェアリング「ChargeSPOT」の展開を開始したと発表しており、好材料視された。シンガポールにおける「ChargeSPOT」のFC展開は、インフォRとティーガイア<3738>のアジア子会社ティーガイア・アジア・パシフィック(TGAP)社とのマスターフランチャイズ契約によるもので、TGAPは昨年12月にシンガポールで「ChargeSPOT」のサービス展開を開始。「元気寿司」での展開を含め、数年以内に1000台以上を設置することを目標としているという。

■バリューコマース <2491>  1,605円  +40 円 (+2.6%)  本日終値
 バリューコマース<2491>が5連騰。SBI証券は23日、Vコマースについて目標株価1950円、投資判断「買い」でカバレッジを開始した。24年12月期は、マーケティングソリューションズ事業では金融の大口顧客の復調により増収増益となると予想。ECソリューションズ事業は、クリック課金型広告「StoreMatch Pro」の成長と広告単価の上昇、「Yahoo!ショッピング」の施策変更による影響の一巡などが見込めるとした。同証券はVコマースの25年12月期の営業利益が60億7700万円となると予測する。

■ホテルリート <8985>  75,600円  +1,200 円 (+1.6%)  本日終値
 ジャパン・ホテル・リート投資法人<8985>が4日続伸。23日の取引終了後、前23年12月期運用状況の予想について営業収益を251億3800万円から265億7400万円(前の期比78%増)へ、営業利益を134億3700万円から150億1400万円(同3.5倍)へ上方修正すると発表。これが好感された。1口当たり分配金(利益超過分配金は含まない)も2652円から3014円へ増額修正した。国内需要の堅調やインバウンド需要の回復が追い風となった。同時に24年12月期運用状況の予想も開示した。営業収益は312億8800万円(前期予想比18%増)、営業利益は188億1500万円(同25%増)で、1口当たり分配金(利益超過分配金は含まない)は3722円の見通し。あわせて、投資主優待制度の廃止を決定したと発表した。2023年6月30日時点で10口以上を保有する投資主に対して送付した優待券を最終とする。投資主への公平な利益還元の観点から判断した。

■IDOM <7599>  848円  +12 円 (+1.4%)  本日終値
 IDOM<7599>が軟調地合いのなか3日続伸。SMBC日興証券が23日付で投資評価「1」を継続し、目標株価を1000円から1100円へ引き上げたことが好材料視されたようだ。同証券では、一連の中古車業界の事案は同社にとってはむしろポジティブに働く可能性が高いと指摘。同社は昨年11月に保険金請求に関する不備をリリースしているが、現時点ではこれにより同社の客数や粗利に影響は生じていないほか、提供商品・サービスの見直しや従業員の評価体系の変更なども行っていないとしている。ビッグモーターとネクステージ<3186>の出店減速による競争緩和が見込まれる。仮に、ビッグモーターが伊藤忠商事<8001>などに買収されても直ちに出店競争が厳しくなるとは想像しにくいとしている。

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