【特集】「銀行」が19位、日銀決定会合の結果発表に絡み思惑錯綜<注目テーマ>
TOPIX <日足> 「株探」多機能チャートより
1 円高メリット
2 半導体
3 半導体製造装置
4 親子上場
5 生成AI
6 水素
7 人工知能
8 2023年のIPO
9 TOPIXコア30
10 インド関連
みんかぶと株探が集計する「人気テーマランキング」で、「銀行」が19位にランクされている。
きょうまでの日程で行われる日銀の金融政策決定会合の結果と引け後の植田日銀総裁の記者会見に注目が集まっている。今回の会合でマイナス金利解除の可能性も取り沙汰されていたが、ここにきて今回は政策変更は行われないとの見方が支配的となっていた(前引け終了後に現状維持が発表された)。ただ、来年以降に予想される政策正常化の動きが、前倒し的に行われることが意識された場合、全体相場に影響を与える可能性がある。引け後の植田日銀総裁の発言内容にもマーケットの関心が高い。
一方、銀行セクターにとっては日銀の政策修正の動きは基本的にウェルカムである。マイナス金利が解除され、長期金利が上昇基調を強めれば運用面で利ザヤを取りやすくなるためだ。その点では、日銀の政策変更は全体相場にはネガティブでも銀行や大手生保など金融機関にとっては株価上昇の材料となりやすい。
ただし、来年の早い段階でマイナス金利が解除されても、その後は段階的に利上げが進むことは考えにくいとする見方も市場にはある。銀行株はメガバンクを中心に政策変更の流れを先取りする形で株価を切り上げてきただけに、マイナス金利解除後も金利水準が0.0~0.1%近辺で底ばいの動きとなった場合、失望売りを誘うケースも考えられる。
そうしたなか、きょう前場の東京市場では三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>、三井住友フィナンシャルグループ<8316>、みずほフィナンシャルグループ<8411>などのメガバンクは高安まちまちの展開ながら、いずれも前日終値をはさんだ狭いゾーンでの推移となっている。また、地銀株も総じて株価の高い銘柄と安い銘柄が入り交じった状態だが、前場は様子見ムードが強く小幅な値動きにとどまった。金融政策決定会合の結果発表後の銀行セクターと全体相場の値動きが注目される。
出所:MINKABU PRESS