【特集】「自動運転車」が5位、次世代自動車の中核技術に再脚光<注目テーマ>
JPX日経400 <日足> 「株探」多機能チャートより
1 半導体
2 半導体製造装置
3 円高メリット
4 人工知能
5 自動運転車
6 生成AI
7 JPX日経400
8 パワー半導体
9 2023年のIPO
10 インバウンド
みんかぶと株探が集計する「人気テーマランキング」で、「自動運転車」が5位にランクインしている。
日進月歩で自動車のインテリジェント化が進んでいるが、その究極の形態はドライバー不在の自動車が効率的かつ縦横無尽に公道を走る時代である。既に日本は自動運転の技術開発で世界のリード役としての立ち位置にある。政府が成長戦略として掲げる次世代分野では、生成AIや脱炭素と並び自動運転も重点領域となっており、株式市場でもここにきて注目度が高まっている。
自動運転ではレベルが1から5まで段階的に区分けされている。システムが前後または左右の車両制御を行う運転支援の段階をレベル1、これが進化した状態で前後及び左右双方の車両制御を行う部分運転自動化の段階をレベル2とし、更に限定された条件においてシステムがすべての運転操作を実施可能とする段階をレベル3としている。これがレベル4になると限定された条件下でシステムがすべての運転操作を実施するとともに、ドライバーは運転席から外れることもできる状態(高度運転自動化)を意味する。今、大手自動車メーカーが研究開発でしのぎを削るなか、主戦場となっているのがレベル4の領域だ。そして、最終到達地点であるレベル5は、システムがすべての運転を行う完全自動運転化であり、その段階ではハンドルやアクセル・ブレーキ自体がついていない自動車であり、ここに至ってドライバーという概念も消える。
完全自動運転のメリットはヒューマンエラーによる交通事故の防止や効率的運転による交通渋滞の回避、更に産業・ビジネス面ではドライバー不足の問題にも対応する。政府は2025年度をメドに地域限定型の自動運転サービスを全国50カ所程度で実現させることを目標に掲げているが、これは高速道路でのレベル4で運行するトラックの実用化なども目標とされ、物流の2024年問題、つまりドライバーの時間外労働制限に伴う圧倒的な人手不足の解消も視野に入れている。このように自動運転の進化は社会インフラの確保という観点でも喫緊の課題となっている。
関連銘柄としてはトヨタ自動車<7203>、ホンダ<7267>、日産自動車<7201>をはじめとする自動車メーカーのほか、ルネサスエレクトロニクス<6723>、デンソー<6902>、アイサンテクノロジー<4667>、ソーバル<2186>、フィックスターズ<3687>、システナ<2317>、図研エルミック<4770>、Kudan<4425>、東海ソフト<4430>、コア<2359>などが挙げられる。
出所:MINKABU PRESS