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【特集】500万人の追加もある新NISA需給を見逃すな~24年の日本株戦略

~株探プレミアム・リポート~
窪田朋一郎・松井証券シニアマーケットアナリストに聞く【第1回】


登場する銘柄
eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)、eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)、NEXT FUNDS日経平均レバレッジ・インデックス連動型上場投信<1570>

来年(2024)の日本株戦略を立てる際に、無視できない要素の1つになるのが、制度の恒久化や運用額が拡充される新NISA(少額投資非課税制度)の開始だ。

新しい投資参加者を呼び込む新制度のスタートは、日本市場にどんな変化をもたらすのか。その需給の動きに乗ってどう行動するのが賢明か。

個人投資家の売買動向に詳しい松井証券・シニアマーケットアナリスト、窪田朋一郎さんに聞いた。

(聞き手は真弓重孝/株探編集部、福島由恵/ライター)

窪田朋一郎さん窪田朋一郎さんのプロフィール:

投資メディア部長・シニアマーケットアナリスト。松井証券に入社後、ウェブサイトの構築や自己売買担当、顧客対応マーケティング業務などを経て現職。ネット証券草創期から株式を中心に相場をウォッチし続け、個人投資家の売買動向にも詳しい。『株探』や日本経済新聞など多くメディアで分析、解説を紹介している。

500万人の新規参加に期待

―― 新NISAへの投資家の関心は高いようです。新たな投資家層の参加は、株式市場に好影響をもたらしますか。

窪田朋一郎さん(以下、窪田): 大きな流れとしては、継続的な外貨の買い需要を呼び、日本株市場にも下支え効果をもたらすものと考えています。

NISA制度は2014年1月に導入されてから丸10年が経とうとしていますが、まだ投資家に広く浸透しているとはいえません。制度の恒久化や運用枠の拡大などで、より使い勝手の増す新しいNISA制度の開始に期待がかかるところです。

松井証券が23年の春に実施したアンケートでは、制度の利用者は、回答者の18%にとどまります。しかし、「新NISAが始まったら、投資を始めたい」と答える人を加えると、割合は23%に引き上がります。

あまり増えないという印象もありますが、伸び率にすると約28%になり、この増加が株式市場に与える影響は大きいものと見ています。

―― 新NISAの開始をフックに投資を始める人が5%ポイント増えるということは、現在の18歳以上の人口が1億人ほどなので、500万人の投資家が新たに加わるという計算もできますね。

窪田: 当社の先の調査では、成人の48%が「新NISAに関心がある」とも答えています。成人の2人に1人が新NISAに興味を持っていることも踏まえると、今後、投資家の裾野がさらに広がる期待を持てます。

■従来のNISAと新NISAの違い
成長投資枠つみたて投資枠種類一般NISAつみたてNISA
無期限非課税保有期間最大5年最大20年
240万円120万円年間投資枠120万円40万円
1800万円*非課税保有総額最大600万円最大800万円
恒久化新規買い付け期間2023年末まで **
「成長枠」と「つみたて枠」の併用可併用「一般」と「つみたて」の併用不可

*新NISAの非課税保有総額1800万円のうち、成長投資枠は1200万円まで
**現行NISAでの2023年末までの購入分は、一般は5年間の非課税期間満了後はロールオーバー不可。
つみたてNISAは、最長で42年末に非課税運用期間が終了


つみたて枠は海外、成長投資枠は優待&高配当とIPO株人気

―― 新NISAで投資を始める人は、どのような投資先を選ぶと見ていますか。

窪田: ご存じのように、 新NISAでは「つみたて投資枠」と「成長投資枠」の2つの仕組みがあります。松井証券のアンケートでは、つみたて枠では海外もの、成長投資枠では国内ものが人気となっています。

つみたて枠では、回答者の6~7割が海外資産に投資したいと答えており、日本株資産は約2割にとどまります。つみたて枠で投資できる投資信託で、圧倒的に人気があるのが「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」、次に「eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)」です。

最初の全世界株型は「 MSCI オール・カントリー・ワールド・インデックス」に、次の米国株型は「S&P500種株価指数」に連動する運用を目指している商品になります。

一方、成長投資枠では、日本株・個別株への関心が高くなっています。人気なのは、高配当や株主優待のインカムゲインが狙える銘柄と、IPO(新規株式公開)株といった大きなキャピタルゲイン(売買益)が狙える銘柄と二手に分かれています。

■新NISAに関連するアンケート回答の要点
1NISAの既存利用者18%が新NISAで23%に増える見込み
2成人の2人に1人が「NISAに関心あり」
3つみたて枠では海外資産、成長枠では日本株が人気
4海外資産は全世界、S&P500指数連動型が人気
5日本株は高配当&優待、IPO株が人気
―― つみたて枠で海外株に長期的に資金が向かうとすると、一定程度の円売り圧力が続く可能性があります。日本株の投資にはどのような影響を与えるでしょうか。

窪田: つみたて資金の海外流出は、日本株に回るはずの資金が海外に流出してしまうという点ではマイナスです。

一方で、円安が業績にプラスに働きやすい製造業や外需系の企業の株式に資金が向かいやすくなる効果も期待できます。また、円安が追い風となってインバウンド(訪日外国人)の増加が続けば、小売りやホテル関連などの内需系企業の業績にも恩恵が期待できます。

さらに新NISAの開始は、投資家の裾野を拡大するので、これまで銀行口座に眠っていた資金の一部が日本株に回ってくることも勘案すると、日本株を需給面で下支えする効果が見込めます。

「月初高」の傾向が、強まる可能性あり

―― 需給面でいうと、近年、月初に株価が高くなる傾向があります。直近12カ月を見ると、今年(23年)1月と10月以外の10カ月は、すべて月の初日が前日比プラスとなっています。これもNISAのつみたて効果ですか。

窪田: それ以外の要因も考えられますが、ネット証券のユーザー動向を見ると、つみたて投資の影響は大きいと見られます。

■直近12カ月の日経平均株価の月初の前日比の推移
2022年12月0.9%2023年6月0.8%
2023年1月▲1.4%2023年7月1.7%
2023年2月0.1%2023年8月0.9%
2023年3月0.3%2023年9月0.3%
2023年4月0.5%2023年10月▲0.3%
2023年5月0.9%2023年11月2.4%

――それはどのような動向なのでしょうか。

窪田: ネット証券利用者のつみたて買い付け日は、基本的に月初と月央と月末に分かれます。その割合は、こんな具合になっています。

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※当該情報は、一般情報の提供を目的としたものであり、有価証券その他の金融商品に関する助言または推奨を行うものではありません。



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