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【市況】NY株式:NYダウは489ドル高、CPIの改善で利上げ終了期待高まる

NASDAQ <日足> 「株探」多機能チャートより

米国株式市場は大幅上昇。ダウ平均は489.83ドル高の34,827.70ドル、ナスダックは326.64ポイント高の14,094.38で取引を終了した。

10月消費者信頼感指数(CPI)が予想を下回ったため長期金利低下に連れて買われ、寄り付き後、上昇。その後、連邦準備制度理事会(FRB)の利上げ終了観測や来年の利下げ観測が一段と強まり、買いに拍車がかかった。金利先高観の後退でハイテクも買われ、ショートカバーを巻き込み相場をさらに押し上げ。終盤にかけて、相場は上げ幅を拡大し、終了した。セクター別では、自動車・自動車部品や不動産の上昇が目立った。

ホームセンター運営会社のホーム・デポ(HD)は第3四半期決算で売上減見通しを示したものの、内容が警戒されたほど悪化しなかったため、安心感から買われた。食品加工会社のクラフト・ハインツ(KHC)や食品会社のJMスマッカー(SJM)は肥満治療薬の流行に連れ消費者がダイエット食品に移行するとの懸念を受けた両社株の売りが行き過ぎとの見方に、アナリストが投資判断引き上げ、上昇。また、携帯端末のアップル(AAPL)はアイフォーン部品会社である台湾の フォックスコン・テクノロジー・グループの好決算を受けて、売上増期待に買われた。

また、写真・動画共有アプリのスナップ(SNAP)はオンライン小売りのアマゾン(AMZN)との提携で、スナップチャットを通じての商品購入が可能になる計画を発表し、大幅高。アマゾンも買われた。不動産投資信託のボストン・プロパティーズ(BXP)や住宅建設会社のレナー(LEN)はそれぞれ住宅ローン金利の低下で売上増が期待され、上昇。電気自動車メーカーのフィスカー(FSR)は第3四半期決算で損失の予想以上の拡大や生産台数目標引き下げを発表し、大きく売られた。

リッチモンド連銀のバーキン総裁はCPIの結果を受けてインフレ鈍化で実質的な進展があると歓迎しながらも、2%目標に向けた明確な軌道にあるとは確信していないと慎重な姿勢を示した。


(Horiko Capital Management LLC)

《ST》

 提供:フィスコ

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