市場ニュース

戻る
 

【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(2):イオンFS、エニマインド、NTTデータ

イオンFS <日足> 「株探」多機能チャートより
■キャンドゥ <2698>  2,470円  -172 円 (-6.5%)  本日終値
 キャンドゥ<2698>が続落。10日の取引終了後に発表した3~8月期決算で最終損益が1億5900万円の赤字で着地しており、これが嫌気された。売上高は395億3600万円、営業損益は2億1200万円の黒字だった。直営店の既存店売り上げが好調だったことが寄与。減損損失の計上により、最終損益ベースでは赤字となった。なお、前23年2月期が変則決算だったため前年同期との比較はない。通期見通しは据え置いている。

■イオンFS <8570>  1,218.5円  -67 円 (-5.2%)  本日終値
 イオンフィナンシャルサービス<8570>が4日ぶりに急反落した。10日の取引終了後、24年2月期第2四半期累計(3~8月)の連結決算を発表。最終利益は前年同期比60.2%減の72億3600万円となった。大幅な減益となったことに加え、通期の計画に対する進捗率は約27%にとどまっており、業績の下振れを警戒した売りが出たようだ。8月中間期の営業収益は同7.2%増の2375億5500万円だった。営業債権残高の積み上がりを背景に貸倒引当金繰入額が増加し、利益を圧迫した。連結子会社との経営統合費用を特別損失に計上したことも響いた。

■エニマインド <5027>  798円  -39 円 (-4.7%)  本日終値
 AnyMind Group<5027>が続落。この日、9月25日に発表した株式売り出しの受渡日を迎えた。売り出し価格は今月3日に844円で決まったが、株価はこの日の朝方には一時、760円まで下落しその後800円台へ値を戻している。売り出しに応じた投資家は、損失を抱える格好となっており見切り売りも膨らんだ様子だ。

■NTTデータグループ <9613>  1,901円  -65 円 (-3.3%)  本日終値
 NTTデータグループ<9613>が逆行安。全国銀行資金決済ネットワーク(全銀ネット)は11日、全国銀行データ通信システム(全銀システム)の不具合について10日以降、一部銀行において他行向けの振り込み取引ができない事象が発生しており、同日午前11時時点においても、障害が継続していると発表した。全銀ネットがホームページ上で公開する全銀システムのパンフレットによると、同システムはNTTデータが開発・提供するシステムを利用し、全銀ネットが運営しているという。全銀システムで金融機関の取引に影響を及ぼす障害が発生したのは1973年の稼働以来、初めて。NTTデータに対しては、異例の事態の発生による今後の事業への影響を懸念した売りが出たようだ。

■トレファク <3093>  1,274円  -40 円 (-3.0%)  本日終値
 トレジャー・ファクトリー<3093>が反落。10日の取引終了後に発表した9月度の月次単体売上概況で、既存店売上高は前年同月比7.8%増と25カ月連続で前年実績を上回ったことから朝方は高く始まったものの、その後利益確定売りに押される展開となっている。月を通して気温が高く推移したものの、夏物だけでなく気温が下がった下旬からは秋物の販売もあり衣料が引き続き好調だった。また、インバウンド需要を取り込んだブランド品の販売や、エアコンや冷蔵庫などの家電の販売も好調だった。なお、全店売上高は同17.7%増だった。

■ビックカメラ <3048>  1,107円  -15 円 (-1.3%)  本日終値
 ビックカメラ<3048>が続落。10日の取引終了後、集計中の23年8月期連結業績について、売上高が従来予想の8300億円から8150億円(前の期比2.9%増)へ、営業利益が155億円から142億円(同20.5%減)へ、純利益が78億円から29億円(同49.7%減)へ下振れて着地したようだと発表したことが嫌気された。インバウンド需要が回復基調にある一方、巣ごもり需要の反動減による影響が続いており、売上高が計画を下回った。また、子会社ビックライフソリューションが保有する機械装置などの固定資産について将来の回収可能性を検討した結果、減損損失44億700万円を特別損失に計上したことも利益を押し下げた。

■トランス・コスモス <9715>  3,115円  -30 円 (-1.0%)  本日終値
 トランス・コスモス<9715>は朝高後値を消す展開となった。10日の取引終了後、保有する米PFSウェブ<PFSW>の全株式(発行済み株式総数の16.2%)について、GXOロジスティクス<GXO>が実施する公開買い付け(TOB)に応募することを決めたと発表した。TOB価格は7ドル50セント。TOBが成立し、トランスコスの保有株式の全てが売却された場合、24年3月期に特別利益として有価証券売却益28億円を計上する見込みという。これを手掛かり視した買いが先行したものの、上値の重さが意識され、利益確定売りに押された。なお、今回のTOBに関しては米国で差し止めの仮処分など法的な手続きが申し立てられているとしたうえで、開示すべき事項が生じた際には速やかに公表するとした。

■三菱UFJ <8306>  1,253.5円  -6.5 円 (-0.5%)  本日終値
 三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>、第一生命ホールディングス<8750>など前日終値近辺で強弱観対立のなかもやや売りに押される展開。足もとで米長期金利が低下傾向にあることは、米国事業を手掛けるメガバンクや大手生保にとって運用環境改善期待の後退につながり、株価面でも上値の重さにつながっている。ただ、国内長期金利はジリ高歩調にあり、前日に国内10年債利回りは上昇一服となったものの、0.8%近辺での水準で推移している。日本でもインフレ圧力が強まるなか、マイナス金利の解除やイールドカーブ・コントロール(YCC)の撤廃などが日銀の金融政策の俎上に載っており、国内金利の動向を横にらみに銀行や生保など金融セクターの押し目を拾う動きも観測される。なお、三菱UFJなど全銀ネットのシステム不具合が報じられているが、今のところ株価への影響は限定的となっている。

■メドレックス <4586>  127円  +30 円 (+30.9%) ストップ高   本日終値
 メドレックス<4586>がストップ高。10日の取引終了後、デ・ウエスタン・セラピテクス研究所<4576>と米国で共同開発している帯状疱疹後の神経疼痛治療薬「MRX-5LBT」の再申請に向けた見通しを発表。これを手掛かりに買いが膨らんでいる。米食品医薬品局(FDA)から受領した審査完了報告通知において、非臨床の一部のデータをFDAの指示に従って再提出するよう求められていた。これを受けDWTIとともに指示内容を精査した結果、追加試験を行うことなく、データの再解析で対応できるとの判断に至ったという。今後、データの再解析を進めて2023年内に再申請する計画。

■KG情報 <2408>  504円  +80 円 (+18.9%) ストップ高   本日終値
 KG情報<2408>がストップ高。10日の取引終了後に配当予想の修正を発表。これまで10円としていた年間配当予想を30円(前期比18円30銭増配)に引き上げており、好感されたようだ。同社は年間配当金について、配当性向25%または10円の高い方とする方針を示していたが、業績動向や財政状況を踏まえ、今期の配当性向を80%に引き上げることにした。あわせて23年12月期第3四半期累計(22年12月21日~23年9月20日)の連結決算も開示した。営業収益は前年同期比10.8%増の19億8000万円、経常利益は同52.9%増の2億2900万円だった。

株探ニュース

株探からのお知らせ

    日経平均