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【市況】株価指数先物【寄り前】 ボリンジャー+2σ水準で強弱感対立も7月高値が射程に


大阪12月限ナイトセッション
日経225先物 33200 +220 (+0.66%)
TOPIX先物 2402.5 +17.5 (+0.73%) 
シカゴ日経平均先物 33180 +200 
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)

 14日の米国市場は、NYダウ S&P500ナスダックの主要な株価指数が上昇。8月の米卸売物価指数(PPI)は前月比0.7%上昇と予想を上回ったほか、8月の米小売売上高についても前月比0.6%増となり、予想を超えた。米金融当局による追加利上げ余地を残す格好ながら、来週開催される米連邦公開市場委員会(FOMC)で金利を据え置くとの見方は不変と受け止められた。

 また、欧州中央銀行(ECB)は14日の理事会で、10会合連続の利上げを決めたものの、何人かは利上げ停止を望んだと明かしたことで、ピークが近いとの見方に。さらに、ナスダックに新規上場したソフトバンクグループ <9984> [東証P]傘下の英アーム<ARM>は、公開価格(51ドル)を10%上回る56.10ドルで初値を付け、その後も買いが継続し、63.59ドルで初日の取引を終えたこともセンチメント改善につながった。S&P500業種別指数はすべてのセクターが上昇し、不動産、銀行、自動車・同部品、公益事業、電気通信サービスの強さが目立った。

 シカゴ日経平均先物(12月限)清算値は、大阪比200円高の3万3180円だった。日経225先物(12月限)は日中比20円安の3万2960円で始まり、直後に付けた3万2920円を安値にリバウンド基調が強まり、ほどなくして節目の3万3000円を回復。米国市場の取引開始後も緩やかな上昇が継続し、3万3200円とナイトセッションの高値で取引を終えた。

 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、買い優勢の展開になりそうだ。前日の米CPIに続き、PPI、小売売上高においても予想を上回ったものの、米国市場はイベント通過後のアク抜け的な動きを見せており、東京市場においてもショートカバーが入りやすいだろう。また、昨日は英アームの公開価格決定で材料出尽くしといった値動きを見せたソフトバンクグループについても、好調なスタートとなった英アームを手掛かりに反発が見込まれ、日経平均型の下支えになりそうだ。

 日経225先物はナイトセッションで3万3000円水準での底堅さが見られるなか、終盤にかけての強い値動きによって、7日に付けた戻り高値3万3110円を上回ってきた。日経平均株価が前日の上昇で9月SQ値を突破したことによってセンチメントが改善した流れもあり、8月高値3万3230円を明確に上放れてくるようだと、7月高値の3万3570円が射程に入ってくるだろう。ボリンジャーバンドの+2σが位置する3万3290円辺りでは強弱感が対立しやすいものの、ショートカバーが入りやすい地合いのなか、押し目狙いのロング対応に向かわせよう。

 VIX指数は12.82(前日は13.48)に低下し、1日に付けた直近安値の13.02を下回り、7月27日以来の13.00を割り込んできた。来週のFOMCで追加利上げの可能性が払拭されたわけではないものの、ショート筋にとっては、いったんはカバーを迫られる状況である。

 なお、昨日のNT倍率は先物中心限月で13.82倍に上昇した。方向性としては下向きのトレンドが継続しており、引き続き2月22日の13.70倍のほか、1月16日の13.62倍が視野に入っている。ただし、英アームの上昇を手掛かりにハイテク株が日経平均型をけん引する可能性から、短期的にはNTショートを巻き戻す動きが入りやすいだろう。

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