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【市況】インデックスに絡んだ主力大型株主導で21年9月高値が射程に/オープニングコメント

NYダウ <日足> 「株探」多機能チャートより

 18日の日本株市場は、堅調な相場展開が見込まれる。17日の米国市場はNYダウが408ドル高、ナスダックは157ポイント高だった。米地銀ウェスタン・アライアンス・バンコープは、預金が前四半期末から約20億ドル増えたとの発表を受けて上昇するなか、金融システム不安が後退。4月の米住宅着工件数の増加で、景気後退懸念も和らいだ。また、バイデン米大統領とマッカーシー下院議長がデフォルト(債務不履行)回避を確信しているとの見解を示したことから、債務上限問題の合意期待が高まり、買い戻しの動きが強まった。シカゴ日経225先物清算値は大阪比470円高の30530円。円相場は1ドル137円50銭台で推移している。

 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、ギャップスタートになりそうだ。日経225先物はナイトセッションでリバウンド基調を強めており、一時30540円まで買われた。急ピッチの上昇に対する過熱感は警戒されるものの、ショートカバーの動きが加速しているほか、出遅れている買い方にとっては、これといった調整がないことから、エントリータイミングを切り上げざるを得ない状況だろう。4月以降の世界の主要な株価指数は、日経平均が上昇率首位であり、TOPIXが2位となる。一方でNYダウはほぼ横ばいだったことから、より海外投資家による日本株選好の流れに向かわせやすいだろう。

 日経平均は前日の上昇でボリンジャーバンドの+2σを上放れてきた。過熱感は警戒されるものの、現在の需給状況においては利食いが強まる局面があれば、押し目狙いのスタンスに向かわせよう。21年9月高値30670.10円が目先的なターゲットとして意識されるなか、一段とショートカバーの動きが加速する可能性を想定しておきたいところだ。物色の流れとしては東エレク<8035>など指数インパクトの大きい値がさハイテク株など主力処がインデックスに絡んだ商いで強い動きを見せてきそうだ。

 一方で、インデックス中心となるなか、中小型株などは選別物色に向かわせやすいだろう。昨日の日経平均は大幅高とはなったものの、東証プライムの騰落銘柄は、値下がり数が過半数を占めていた。個人主体の売買は過熱感から利食いに向かわせやすく、主力大型株選好の動きになりそうだ。その他、G7広島サミットの開幕が近づくなか、生成AIや環境関連など、議題に挙げられるテーマ株には短期的な値幅取り狙いの動きが活発になりそうだ。
《AK》

 提供:フィスコ

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