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【市況】株価指数先物【寄り前コメント】 過熱警戒のショートは禁物、21年9月3万620円、同2月3万720円が目先ターゲット


大阪6月限ナイトセッション
日経225先物 30520 +460 (+1.53%)
TOPIX先物 2160.0 +29.0 (+1.36%)
シカゴ日経平均先物 30530 +470
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)

 17日の米国市場は、NYダウ S&P500ナスダックの主要な株価指数が上昇。債務上限問題についてバイデン米大統領が「デフォルト(債務不履行)を回避する」との見解を示し、共和党のマッカーシー下院議長も「合意できる」との認識を示した。これを受けて、与野党合意への期待が高まり、買い戻しが強まった。また、4月の米住宅着工件数が前月比2.2%増となり、一戸建て住宅と集合住宅の両方で改善が見られたことで、景気後退懸念が和らいだ。

 米地銀のウエスタン・アライアンス・バンコーポレーション<WAL>は、前四半期末から預金が増えたことが好感され大幅高となり、他の地銀株へ買いが広がるなか、米地銀を巡る懸念が後退。小売り大手のターゲット<TGT>は2-4月期決算が予想を上回ったことが好感されたほか、前日に通期見通しの下方修正が嫌気されたホーム・デポ<HD>が買い直されたことも、センチメントの改善につながった。S&P500業種別指数は銀行、自動車・同部品、半導体・同製造装置が上昇した一方で、公益事業、家庭用品・パーソナル用品、医薬品・バイオテクノロジーが下落。

 シカゴ日経平均先物(6月限)清算値は、大阪比470円高の3万530円だった。日経225先物(6月限)のナイトセッションは、日中大阪比10円安の3万0050円で始まり、直後に付けた3万0040円を安値に強いリバウンドを継続し、米国市場の取引開始直後には3万0400円水準まで上げ幅を広げた。中盤には一時3万0540円まで買われ、節目の3万0500円を回復。終盤にかけてこう着感を強めたものの、3万0520円とナイトセッションの高値圏で取引を終えた。

 日経225先物は、シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、買い優勢の展開になりそうだ。前日の日中取引で3万円大台を回復し、その後も3万円を上回って推移するなか、ナイトセッションでショートカバーが強まった格好だろう。オプション権利行使価格の3万円から3万0500円まで一気に切り上げてきたことで、ヘッジ対応の動きが一段と強まったようだ。

 日経225先物はボリンジャーバンドの+2σを上放れ、+3σが意識されてきた。短期的な過熱感は警戒されるものの、+3σは3万0760円辺りに位置しているため、2021年9月高値の3万0620円および同年2月高値の3万0720円が目先的なターゲットになりそうだ。ヘッジ対応が加速することでオーバーシュート気味のトレンドを見せてくる可能性があり、その反動を想定しておく必要はあるものの、過熱警戒からのショートは避けておきたい。なお、週足のボリンジャーバンドの+3σは3万1230円まで切り上がってきた。

 VIX指数は16.87に低下し、再び25日移動平均線を下回ってきた。ボトム圏での推移を継続するなか、リスク選好に向かいやすいだろう。なお、昨日のNT倍率は先物中心限月で14.10倍に上昇し、抵抗線として意識されている200日線を捉えてきた。4月14日に付けた14.12倍を突破し、200日線を明確に上放れてくると、昨年12月の14.30倍台が意識されると考えられ、NTロングによるスプレッド狙いが入りやすいだろう。

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