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【市況】NY株式:米国株式市場は続落、地銀懸念さらに強まる

NASDAQ <日足> 「株探」多機能チャートより

ダウ平均は286.50ドル安の33,127.74ドル、ナスダックは58.93ポイント安の11,966.40で取引を終了した。

地銀ウェスタン・アライアンス・バンコープ(WAL)が身売りを含む複数の選択肢を検討しているとの昨日引け後の報道を材料に地銀、金融の下げが全体の下落をけん引。連邦準備制度理事会(FRB)の追加利上げを受けて地銀の経営安定性に対してさらに警戒感が強まり、日中下げ幅を拡大した。その後、ウェスタン・アライアンスが身売り報道を否定したほか、FRBの利上げ停止が近づいたとの見方がハイテクを支援し、下げ幅を縮小した。セクター別では不動産が上昇した一方で、銀行、耐久消費財・アパレルが下落した。

クルーズ船運営のロイヤル・カリビアン・クルーズ(RCL)は四半期決算で1株損失が予想程広がらず、さらに、第2四半期および通年の見通しが予想を上回ったため上昇。半導体のアドバンスト・マイクロ・デバイセズ(AMD)はエヌビディア(NVDA)に対抗する人工知能プロセッサーを巡り、ソフトウエア会社のマイクロソフト(MSFT)との協業が報じられ、買われた。マイクロソフトも上昇。競合となるエヌビディア(NVDA)は下落した。

一方、地銀のパックウェスト(PACW)は身売りを含めた戦略的選択肢を検討との前日の報道を材料にした売りが継続。同業のウェスタン・アライアンスも後に報道を否定も、身売り含めた戦略的選択肢を検討とのフィナンシャルタイムズの報道を警戒し売られた。金融のファーストホライゾン(FHN)はカナダのトロント・ドミニオン(TD)バンクとの合併計画について、監督当局の承認取得に要する時間などを巡る不確実性を理由に撤回することで合意したとの報道で大幅安。また、メディアのパラマウントグローバル(PARA)は四半期決算で損失が悪化、減配を発表し大幅に下落した。

製薬会社のジョンソン・アンド・ジョンソン(JNJ)から分社化された消費財などを扱うKENVUE(KVUE)はNY証券取引所に上場、上昇した。電気自動車メーカーのリビアン(RIVN)のIPO以降で最大規模となる。

(Horiko Capital Management LLC)

《YN》

 提供:フィスコ

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