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【市況】6日の米国市場ダイジェスト:米国株式市場は上昇、地銀セクター回復で安心感

NASDAQ <日足> 「株探」多機能チャートより

■NY株式:米国株式市場は上昇、地銀セクター回復で安心感

ダウ平均は2.57ドル高の33,485.29ドル、ナスダックは91.10ポイント高の12,087.96で取引を終了した。

週次失業保険申請件数が予想を上回ったほか、国際通貨基金(IMF)が今後5年の世界経済成長見通しが1990年来の低い伸びになると警告したため、景気後退を懸念した売りが先行。また、セントルイス連銀のブラード総裁が利上げ継続支持を表明すると一段と売られた。その後、地銀セクターが回復して金融危機不安が緩和したほか、航空機メーカー、ボーイング(BA)株の上昇が相場全体を押し上げ、上昇に転換。終盤にかけてはグッドフライデーの祭日や雇用統計を控えた買い戻しでプラス圏を維持し、終了。セクター別ではメディア・娯楽やソフトウエア・サービスが上昇した一方で、エネルギーが下落した。

航空機メーカのボーイング(BA)は年半ばまでに737型機の生産を23%増やす方針を示したことで上昇。飲料会社のコンステレーション・ブランズ(STZ)は四半期決算で、1株利益が予想を上回り上昇した。地銀のファースト・リパブリック(FRC)やウェスタン・アライアンス(WAL)などは、預金流出が鎮静化したことで懸念が緩和し、それぞれ上昇。また、同業のコメリカ(CMA)は、アナリストの投資判断引き上げで買われた。

一方、会員制倉庫型卸売り・小売り会社のコストコホールセール(COST)は3月の既存店売り上げが3年ぶり低水準に落ち込んだことが嫌気されて下落。ジーンズなどの衣料品メーカー、リーバイ・ストラウス(LEVI)は退職手当などに絡んだ費用計上が嵩み、2022年12月-2023年2月期の粗利益が前年同期やアナリスト予想を下回ったほか、在庫状況にも改善が見られず失望感から大きく売られた。

セントルイス連銀のブラード総裁は金融状況が引き締まったものの、2007-2009年の金融危機ほどではないとの考えを示した。

(Horiko Capital Management LLC)


■NY為替:FRBタカ派姿勢でドル強含み

6日のニューヨーク外為市場でドル・円は、131円00銭まで下落後、131円90銭まで上昇し、131円81銭で引けた。先週分新規失業保険申請件数が予想を上回ったため、労働市場の鈍化の思惑が強まり金利低下に伴うドル売りに拍車がかかった。その後、米セントルイス連銀のブラード総裁がインフレが依然高すぎ、FRBの利上げ継続を支持する姿勢を再表明したためドルの買い戻しが強まった。

ユーロ・ドルは、1.0886ドルまで下落後、1.0938ドルまで上昇し、1.0919ドルで引けた。ユーロ・円は143円02銭まで下落後、144円02銭まで上昇。ポンド・ドルは、1.2481ドルから1.2413ドルまで下落した。ドル・スイスは、0.9067フランまで上昇後、0.9036フランまで反落した。


■NY原油:下げ渋りで80.70ドル、需給ひっ迫の懸念残る

NY原油先物5月限は下げ渋った(NYMEX原油5月限終値:80.70 ↑0.09)。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物5月限は、前営業日比+0.09ドルの80.70ドルで通常取引を終了した。時間外取引を含めた取引レンジは79.65ドル-80.96ドル。ロンドン市場の序盤にかけて79.65ドルまで下落したが、米国市場の序盤までに80.96ドルまで戻した。その後は伸び悩み、一時79.84ドルまで反落したが、需給ひっ迫の懸念は消えていないため、下げ渋り、通常取引終了後の時間外取引では80ドル台で推移した。


■主要米国企業の終値

銘柄名⇒終値⇒前日比(騰落率)

バンクオブアメリカ(BAC) 27.84ドル +0.20ドル(+0.72%)
モルガン・スタンレー(MS) 84.19ドル +0.37ドル(+0.44%)
ゴールドマン・サックス(GS)322.40ドル +0.87ドル(+0.27%)
インテル(INTC) 32.81ドル -0.02ドル(-0.06%)
アップル(AAPL) 164.66ドル +0.90ドル(+0.55%)
アルファベット(GOOG) 108.90ドル +3.95ドル(+3.76%)
メタ(META) 216.10ドル +4.62ドル(+2.18%)
キャタピラー(CAT) 209.17ドル -4.36ドル(-2.04%)
アルコア(AA) 39.16ドル -0.27ドル(-0.68%)
ウォルマート(WMT) 150.80ドル +1.13ドル(+0.75%)
《ST》

 提供:フィスコ

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