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【市況】前場に注目すべき3つのポイント~銀行株の戻りが限られるようだと、次第に持ち高調整の流れに向かわせる可能性~

NYダウ <日足> 「株探」多機能チャートより

22日前場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。


■株式見通し:銀行株の戻りが限られるようだと、次第に持ち高調整の流れに向かわせる可能性
■新光電工、23/3下方修正 営業利益 750億円←930億円
■前場の注目材料:住友商事 バイオ農薬攻勢、アルゼンチン社から独占製造・販売権取得


■銀行株の戻りが限られるようだと、次第に持ち高調整の流れに向かわせる可能性

22日の日本株市場は、買い一巡後は底堅さを見極める展開になりそうだ。21日の米国市場はNYダウが316ドル高だった。イエレン米財務長官が講演で、金融システムにも影響しかねない中小銀行保護で、必要なら再び介入する方針を表明したため、銀行株が買い戻された。22日の米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果を見極めたいとする様子見ムードの中で上げ幅を縮める場面も見られたが、NYダウは続伸で上値を抑えられていた200日線を突破した。シカゴ日経225先物は大阪比440円高の27110円。円相場は1ドル132円30銭台で推移している。

シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、買い先行で始まろう。日経225先物は20日の日中取引終了後のナイトセッションで一時26390円まで売られたものの、祝日取引で節目の27000円を回復し、ナイトセッションで一時27150円まで買われる場面も見られた。直近で上値を抑えられている水準まで回復してきたことから、日経平均についても20日の下落部分を埋めてくる動きを見せてきそうだ。ただし、同水準に位置する75日、200日線が上値抵抗線として意識されやすいため、買い一巡後は支持線に変えてくる底堅さを見せてくるかが注目される。

またイエレン米財務長官の発言によって金融システム不安が和らぐ格好となるなか、足もとで下落基調が強まっていたメガバンクなど銀行株への自律反発狙いの動きが意識されやすいだろう。UBSによるクレディスイス救済発表でもメガバンクは弱い値動きを見せていたこともあり、ポジションはショートに傾いていると考えられる。強いリバウンドを見せてくるようだと、ショートカバーを誘う動きに向かわせ、センチメント改善につながろう。

もっとも、FOMCの結果を見極めたいとする模様眺めムードも強まりやすく、銀行株の戻りが限られるようだと、次第に持ち高調整の流れに向かわせる可能性はありそうだ。そのため、メガバンクのリバウンドの強さを見極めつつ、20日の下落場面でイレギュラー的な下げとなった中小型株の自律反発を狙った短期的な物色にも向かわせそうだ。まずは、買い一巡後の底堅さを見極めたいところである。


■新光電工、23/3下方修正 営業利益 750億円←930億円

新光電工<6967>は2023年3月期業績予想の修正を発表。売上高は3220億円から2830億円、営業利益を930億円から750億円に下方修正した。半導体市場は、世界的な景気減速やコロナ特需の反動等を背景とするパソコン、スマートフォンの需要減退や在庫調整の長期化に加え、データセンター向けの投資抑制等の影響を受けるなど、第4四半期に入り半導体市況の減速傾向がさらに強まる状況となった。


■前場の注目材料

・NYダウは上昇(32560.60、+316.02)
・ナスダック総合指数は上昇(11860.11、+184.57)
・シカゴ日経先物は上昇(27110、大阪比+440)
・1ドル=132.40-50円
・SOX指数は上昇(3116.89、+2.17)
・VIX指数は低下(21.38、-2.77)
・米原油先物は上昇(69.67、+1.85)
・米国景気は拡大
・日銀は金融緩和を継続
・コロナ後の人流再開


・住友商事<8053>バイオ農薬攻勢、アルゼンチン社から独占製造・販売権取得
・GMB<7214>電動ウオーターポンプ3極生産体制、日米韓で
・ホンダ<7267>ソフトバンクと走行車両にリスク情報、高速道路で路車協調実証
・オーケーエム<6229>PIFで10億円調達、LNG船向けバルブ拡大
・富士通<6702>富士通Japan、政府クラウドで情報管理、倉敷・松山市で稼働
・村田製作所<6981>石原産業、富士チタン工業と6月に新会社、MLCC材料製造
・洋インキHD<4634>タイ製缶塗料買収、技術開発力評価


☆前場のイベントスケジュール

<国内>
・3月政府月例経済報告

<海外>

・特になし

《NH》

 提供:フィスコ

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