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【市況】株価指数先物【寄り前コメント】 ショートポジション圧縮のリバランス中心、権利行使価格2万6875円~2万7375円のレンジ想定


大阪6月限ナイトセッション
日経225先物 27120 +450 (+1.68%)
TOPIX先物 1944.5 +42.0 (+2.20%)
シカゴ日経平均先物 27110 +440
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)

 21日の米国市場は、NYダウ S&P500ナスダックの主要な株価指数が上昇。イエレン米財務長官が「中小銀行が預金流出に陥るようなら、政府は預金者保護のために断固たる措置を講じる」と米国銀行協会のイベントで表明した。金融システムが不安定化するとの懸念が和らぎ、ゴールドマン・サックス<GS>やJPモルガン・チェース<JPM>など大手銀行のほか、ファースト・リパブリック・バンク<FRC>など地銀も軒並み買われた。S&P500業種別指数は自動車・同部品、銀行、エネルギーが上昇した一方で、公益事業、不動産、家庭用品・パーソナル用品が下落。

 シカゴ日経平均先物(6月限)清算値は、大阪比440円高の2万7110円だった。日経225先物(6月限)のナイトセッションは、日中大阪比170円安の2万6500円で始まり、一時2万6390円まで下落幅を広げた。その後は米国市場が上昇するなかで2万6960円まで切り返し、祝日取引では2万6820円~2万6970円辺りで推移。ナイトセッションでは米国市場が続伸となるなかでレンジを切り上げ、2万6920円~2万7090円での推移を続けた。終盤にかけてレンジを切り上げて2万7150円まで買われ、2万7120円とナイトセッションの高値圏で取引を終えた。

 日経225先物はシカゴ先物にサヤ寄せする格好から、買い優勢の展開になりそうだ。イエレン長官の発言を受けて米国市場ではショートカバーの動きを見せており、東京市場でも金融株を中心に買い戻す流れとなりそうだ。ただし、日経225先物は節目の2万7000円を回復し、同水準に位置する75日、200日移動平均線のほか、ボリンジャーバンドの-1σを上回ってきたものの、直近で上値を抑えられている水準でもある。朝方は現物主導によるギャップスタートとなろうが、買い一巡後に上値の重さが意識されてくるようだと、その後は短期的なショートを誘うことになろう。

 22日の米連邦公開市場委員会(FOMC)で米連邦準備理事会(FRB)が0.25%の利上げを決めるとの見方がコンセンサスだが、足もとで金融システム不安が高まるなか、政策見通しやパウエルFRB議長の会見内容を見極めたいとする様子見姿勢が強まる可能性がありそうだ。FOMCの結果待ちのなかで積極的にショートを仕掛けてくる動きは限られるものの、ロングも強まりづらく、押し目待ち狙いの短期的なロングでの対応に向かわせそうだ。

 VIX指数は21.38に低下した。200日線を割り込み、25日、75日線まで下げてきたことで、ややリスク選好に傾きやすいだろう。ただし、20.00を下回ってくるまでは神経質になりやすく、ロングに傾けるというよりは、ショートポジションを圧縮するリバランスの流れが中心。ゴールドマン・サックスやJPモルガン・チェースのリバウンドもボリンジャーバンドの-3σまでの下げからの反発で、ようやく-1σまで回復したところである。もう一段のリバウンドを見せてくるまでは、ヘッジファンドによる本格的なショートカバーは期待しづらいだろう。

 まずは買い一巡後の2万7000円水準での底堅さを見極めたいところであり、下値の堅さが意識されるようだと、25日線が位置する2万7350円辺りが目先的なターゲットになりそうだ。そのため、オプション権利行使価格の2万6875円~2万7375円とのレンジを想定する。

 なお、20日のNT倍率は先物中心限月で14.01倍に上昇した。本日は銀行株の買い戻しが強まることから、NT倍率の低下が見込まれ、NTロングを巻き戻す動きが先行しそうだ。ただし、75日線が位置する13.91倍辺りで下げ渋る局面では、その後の反転を想定したNTロングでのスプレッド狙いで対応したいところだ。


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