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【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(1):VIX短先物、フリー、JR東日本

VIX短先物 <日足> 「株探」多機能チャートより
■VIX短先物 <1552>  1,430円  +118 円 (+9.0%)  本日終値
 国際のETF VIX短期先物指数<1552>が急反発。同ETFは「恐怖指数」と称される米VIX指数とリンクしており、米国市場の波乱時に上昇する特性を持つ。13日のニューヨーク市場では、シリコンバレーバンク(SVB)に続き、シグネチャー・バンクが経営破綻したことが警戒され、金融株が軒並み安となるなかNYダウは5日続落した。これを受け、同日の米VIX指数は前日に比べ1.72(6.94%)ポイント高の26.52に上昇した。この流れのなか、東京市場でVIX短先物は値を上げている。

■フリー <4478>  3,600円  +130 円 (+3.8%)  本日終値
 フリー<4478>が大幅続伸。13日の取引終了後、大幸パートナーズ(東京都新宿区)が提供する、スマレジの売掛金をfreee会計にシームレスに連携できる「スマレジの売掛金をfreeeに連携するアプリ」と「freee会計」の連携を開始したと発表しており、好材料視された。「スマレジの売掛金をfreeeに連携するアプリ」はスマレジで発生した売掛金を自動でfreee会計に連携できるアプリ。今回の連携により、スマレジでの取引データを利用してfreee会計で売掛金の請求書発行や入出金管理、仕訳伝票の起票が可能となり、バックオフィス業務の効率化を実現するとしている。

■JR東日本 <9020>  7,479円  +164 円 (+2.2%)  本日終値  東証プライム 上昇率7位
 JR東日本<9020>、JR東海<9022>がいずれも全体波乱相場に抗して上値指向を続けている。前日の欧州株市場の急落や依然として不安定な米国株市場を横にらみに東京市場もリスク回避目的の売りがかさむ状況にある。そのなか、両銘柄とも海外市場の動向や為替動向に左右されにくい内需株で、リオープン(経済正常化)の流れにも乗るディフェンシブストックとして投資資金の逃避先となっているようだ。ヘッジファンドなどのロング・ショート戦略の巻き戻しの動きも株価に反映されている可能性がある。両銘柄の株価は3月に入ってから底離れの動きを明確にしており、特にJR東日本は目先中長期波動の分水嶺である75日移動平均線を上回ってきた。

■エーザイ <4523>  7,447円  +155 円 (+2.1%)  本日終値  東証プライム 上昇率8位
 エーザイ<4523>が逆行高。同社はこの日、米バイオジェン<BIIB>と共同開発した早期アルツハイマー病治療薬「レカネマブ」について、米退役軍人保健局(VHA)による保険適用が始まったと発表した。新薬の普及促進につながると期待した買いが集まったようだ。VHAが定める対象基準などを満たした退役軍人に、レカネマブの処方が可能になる。エーザイは米国でのレカネマブのフル承認に向けた申請を行っており、審査終了目標日は今年7月6日に設定されている。

■GLP投資法人 <3281>  148,600円  +2,600 円 (+1.8%)  本日終値
 株式市場にリスク回避ムードが強まるなかで、賃貸用物流施設に投資する不動産投資信託(REIT)のGLP投資法人<3281>が3日続伸。東証REIT指数は小幅高となるなど、REITの上場銘柄の一角が底堅い。国内外の金利の先高観が薄れるなか、REITの分配金利回りの相対的な投資妙味が回復したと受け止めた投資家の資金が、相場を下支えしているようだ。野村不動産マスターファンド投資法人<3462>、日本プロロジスリート投資法人<3283>、ジャパンリアルエステイト投資法人<8952>がしっかり。米中堅銀行の2行の経営破綻を受けて金融市場が動揺するなか、安全資産と位置付けられる国債など債券の相場が上昇(金利は低下)している。加えて、米国ではFRBが利上げペースを減速させるとの見方が広がっており、金融政策の見通しを反映しやすい2年債利回りが4%を下回る水準まで急低下した。更に、日本国内では日銀が13日、10年物国債を指定した利回りで無制限に買い入れる連続指し値オペにおいて、4月5日以降、カレント3銘柄から外れる367回債を買い入れの対象とすると公表。国債の空売りをけん制する狙いがあるとみられている。これを受け、日本の長期国債先物は夜間取引で急伸。大阪取引所は前日深夜にサーキット・ブレーカーを発動し、売買を一時停止する措置を講じた。

■純金信託 <1540>  7,789円  +90 円 (+1.2%)  本日終値
 純金上場信託(現物国内保管型)<1540>、NEXT NOTES 金先物 ダブル・ブル ETN<2036>、SPDRゴールド・シェア<1326>などがいずれも2日続けてマドを開けて買われる展開。全般波乱相場のなか金のETFが強さを発揮している。米銀の相次ぐ破綻で、「FRBも金融引き締め策を緩めるよりないのではないかという見方が広がっている。インフレが止まらなくなるリスクをはらんでおり、その場合はゴールドに資金が逃避するのは分かりやすい流れ」(中堅証券アナリスト)という声が聞かれる。そのなか、純金信託やSPDRは昨年来高値を更新した。

■ハウス食品グループ本社 <2810>  2,718円  +26 円 (+1.0%)  本日終値
 ハウス食品グループ本社<2810>が全般安のなか堅調な動き。午前10時ごろ、6月1日納品分から家庭用製品205品を値上げすると発表しており、これを好材料視した買いが入ったようだ。ルウ製品の「バーモントカレー」やレトルト製品の「ククレカレー」、マロニー製品の「マロニーちゃん」などの希望小売価格を約6~15%値上げする。原材料価格の高騰に加えてエネルギー費や物流費の上昇が進み、企業努力では現行の価格維持が大変厳しいことから値上げを判断したという。なお、カレールウの値上げは昨年8月以来となる。

■メニコン <7780>  2,868円  +5 円 (+0.2%)  本日終値
 メニコン<7780>は小じっかり。この日、2022年1月から実施していた1日使い捨てコンタクトレンズ「1DAY メニコン プレミオ トーリック」の一部回収について、対象製品の自主回収が終了したと発表した。これを手掛かり視した買いが株価の下支えとなったようだ。同社は、一層の品質管理の徹底を行い、再発防止に向けて取り組むとのコメントを公表している。

■メイコー <6787>  2,548円  -333 円 (-11.6%)  本日終値  東証プライム 下落率2位
 メイコー<6787>が大幅安で3日続落。13日の取引終了後、23年3月期の連結業績予想について、売上高を1780億円から1650億円(前期比9.1%増)へ、営業利益を115億円から90億円(同32.1%減)へ、純利益を115億円から75億円(同34.5%減)へ下方修正したことが嫌気された。従来より半導体不足による自動車の減産やスマートフォン需要低迷などの厳しい事業環境が続いていたが、第4四半期に厳しさを増したことが要因としている。なお、同時に期末配当予想を25円から28円へ増額修正した。年間配当予想は55円(前期45円)となる予定だ。

■ACCESS <4813>  892円  -99 円 (-10.0%)  本日終値  東証プライム 下落率3位
 ACCESS<4813>が大幅に3日続落。13日の取引終了後に発表した23年1月期の連結決算は、最終損益が26億8400万円の赤字(前の期は30億4900万円の赤字)となった。従来の計画(17億5000万円の赤字)に対して下振れて着地した。更に、経営破綻した米シリコンバレー銀行が米国にある同社子会社の主要取引銀行であり、2月末時点で1100万ドルの預金などがあると開示した。預金については米財務省などにより、全額保護されるとの共同声明が出されていることもあり、連結業績や財政状態に及ぼす影響は軽微と認識しているという。最終利益の下振れ着地が嫌気されたほか、米子会社を巡る事業環境の不透明感も意識され、売り圧力が強まったようだ。前期の売上高は、計画の118億円から130億6000万円(前の期比32.5%増)と上振れて着地した。ネットワーク事業はネットワークOSの「OcNOS」の著しい成長とともに、ドル建ての事業運営に伴う円安効果が相まって大幅な増収となった。半面、米国の子会社では、他社ネットワークOS製品に関して計上していた前払ロイヤルティーにおいて、今後の販売展望を踏まえて一括償却をし、特別損失を計上した。24年1月期では、売上高は前期比18.7%増の155億円、最終損益は2億7000万円の黒字を見込む。

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