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【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(3):高見サイ、ダイワ通信、安永

高見サイ <日足> 「株探」多機能チャートより
■高見サイ <6424>  1,338円  +300 円 (+28.9%) ストップ高   本日終値
 高見沢サイバネティックス<6424>が急伸。この日、同社とパナソニック ホールディングス<6752>傘下のパナソニック コネクトが開発したウォークスルー型の顔認証改札機について、大阪市高速電気軌道(大阪メトロ、大阪市西区)が2024年度末までに全駅で導入する予定だと発表した。これを手掛かり視した買いが入ったようだ。パナソニック コネクトの顔認証技術を活用する。利用者は大阪メトロのアプリを通じて顔画像を登録し、使用する乗車券と情報を紐づけることにより、カードなどの媒体がなくてもスムーズに改札を通過できるようになるという。25年の大阪・関西万博の実施に間に合う形で導入が進む予定。利用開始時期などのスケジュールについては詳細が決まり次第、公表するとしている。

■ダイワ通信 <7116>  2,020円  +400 円 (+24.7%) ストップ高   本日終値
 ダイワ通信<7116>がストップ高。6日の取引終了後、回転寿司コンベア機を手掛ける石野製作所(石川県金沢市)の協力の下、AIカメラを活用した迷惑行為検知AIカメラシステムの企画・開発に着手すると発表したことが好感された。回転寿司店舗での迷惑行為を撮った動画をSNSに投稿する問題が相次いでいることを受けて着手するもので、回転寿司店舗にAIカメラを設置して実証実験を行い、画像認識及び行動分析機能を用いた通知システムの企画・開発を進めるという。更に、迷惑行為を未然に防ぐことを目的としたAIカメラと回転寿司コンベア機との連携による警告システム、またその他飲食店舗でも活用できる迷惑行為防止AIカメラシステムの企画開発にも取り組むとしている。なお、同件による23年3月期業績に与える影響は軽微としている。

■安永 <7271>  1,269円  +229 円 (+22.0%)  本日終値  東証プライム 上昇率トップ
 安永<7271>が新値街道をまい進。連日の急騰劇でマーケットの注目を集めている。前週1日と2日に連続ストップ高に買われた後、週末3日は上昇一服となったものの小幅安にとどめ、前日は3度目のストップ高で4ケタ大台に乗せていた。東京都が新築マンションや中古マンションへの設置を軸に電気自動車(EV)充電器の増設に本腰を入れる構えにあるが、国内でもインフラ拡充により今後EVの普及が加速する可能性が出てきた。「昨年6月に発売した日産自動車<7201>の軽EV『サクラ』は既に4万台近い受注を獲得しているもようで、EVは以前と比べかなり身近なものになりつつある」(中堅証券ストラテジスト)とし、株式市場でも関連銘柄に再び物色の矛先が向いている。そのなか、安永は中期経営戦略として次世代パワー半導体やリチウムイオン電池など二次電池などへの展開を図っているほか、インバーターハウジングやトランスアクスルケースなど電動化領域でも実績が高く、EV関連銘柄の一角として存在感を高めている。

■カヤック <3904>  932円  +150 円 (+19.2%) ストップ高   本日終値
 カヤック<3904>が急上昇。午前11時ごろ、KDDI<9433>がきょう正式ローンチしたメタバース「αU metaverse」の開発を担当したと発表したことが好感された。「αU metaverse」は、バーチャル空間に再現された渋谷や大阪の街を舞台に、アーティストによる音楽ライブや、利用者同士が集まって会話を楽しめる、さまざまなコミュニティーに出会うことができるメタバースサービス。カヤックは昨年からKDDIのメタバース開発パートナーとなっており、「αU metaverse」のコンセプトから開発までを一貫して推進。今後も、KDDIが目指す相互運用性を持ったメタバースプラットフォームで構成される「オープンメタバース」の実現に向け、アイデアと技術を提供するとしている。

■エーアイ <4388>  692円  +100 円 (+16.9%) ストップ高   本日終値
 エーアイ<4388>が急騰。株価は600円近辺で底ばいの動きを続けてきたが、目先買い注文が集中し一気に上放れる展開に。同社は前日取引終了後に「ChatGPT」と、パーソナル人工知能(AI)の開発を手掛けるオルツ社の大規模自然言語処理モデル「LHTM―2」を活用した法人向けサービス提供の実証実験を開始することを発表した。これを材料視する買いを呼び込んだ。ここ株式市場ではAI関連株が相次いで人気化の経緯をたどっており、音声認識エンジンの開発販売を手掛ける同社株もその流れに乗る形となった。

■ハブ <3030>  954円  +81 円 (+9.3%)  本日終値  東証プライム 上昇率5位
 ハブ<3030>が大幅高で3日続伸し、連日の昨年来高値更新となった。ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)開幕を控えた6日の日本代表チームの強化試合で、米大リーグのロサンゼルス・エンゼルスの大谷翔平選手が2連続ホームランを放つなど存在感を見せたことが買いにつながっているようだ。同社は英国風パブを主に展開しており、大きなスポーツイベント開催は集客増につながるが、大谷選手の活躍で観戦ムードが高まっていることから、集客効果が大きいとの見方が強まっている。

■アスカネット <2438>  982円  +67 円 (+7.3%)  本日終値
 アスカネット<2438>が急反発。6日の取引終了後、23年4月期の単独業績予想について、売上高を68億9000万円から70億円(前期比10.6%増)へ、営業利益を4億5000万円から6億4000万円(同45.5%増)へ、純利益を3億4800万円から4億7000万円(同41.2%増)へ上方修正したことが好感された。遺影写真など画像映像のデジタル加工や通信出力サービスを提供するフューネラル事業で主力の画像処理など収入が好調なことに加えて、フォトブック事業でプロフェッショナル写真家向け売り上げが好調で、製造工場の稼働率が上がるとともに効率的な工場運営を行うことができていることが要因としている。同時に発表した第3四半期累計(22年5月~23年1月)決算は、売上高52億円(前年同期比10.9%増)、営業利益4億8300万円(同30.8%増)、純利益3億4900万円(同33.2%増)だった。

■さいか屋 <8254>  361円  +23 円 (+6.8%)  本日終値
 さいか屋<8254>が大幅高。老舗百貨店で神奈川県藤沢を主力とするが業績はここ数年来苦戦が続いている。しかし、足もとではコロナ禍の影響が一巡し損益改善色をみせている。6日取引終了後に23年8月期上期(22年9月~23年2月)の業績予想の修正を発表した。営業利益は従来予想の3200万円から5500万円に増額しており、これを手掛かり材料に上値を見込んだ短期資金が流入した。株価は1月末に突発人気化し、それ以降は上下にボラティリティの高い値動きを続けており、マーケットの注目が集まりやすい。

■note <5243>  837円  +53 円 (+6.8%)  本日終値
 note<5243>は続伸。午後1時ごろ、福島県教育委員会と協定を締結したと発表しており、好材料視された。今回締結した協定は、福島の子どもたちを支える地域の情報発信をサポートすることが狙い。福島県の教育委員会、県立中学校・高等学校と特別支援学校の99校、県内の教育を支える地域の人々や企業・団体などが発信する情報をまとめたメディアを「note」に構築。 教育関係者の情報を一元化する県教育委員会主導のメディアは、全国的にも新しい試みとしている。

■トリプルアイズ <5026>  875円  +55 円 (+6.7%) 一時ストップ高   本日終値
 トリプルアイズ<5026>が一時ストップ高。この日、同社とエーティーワークス(東京都港区)が、顔認証でドアロック解錠を可能にするサービスの提供を始めたと発表した。防犯意識が高まるなか、新サービスの需要拡大を期待した買いが集まったようだ。顔認証によるサービス「AIZE Door」は、トリプルアイズの顔認証AIに、エーティーワークスのクラウド型入退室管理システムを組み合わせた。物理的な鍵やカードキーが不要となるほか、管理者は入退室や異常発生などの情報を一元管理することができ、利便性の向上が期待できる。

●ストップ高銘柄
 TORICO <7138>  2,230円  +400 円 (+21.9%) ストップ高   本日終値
 三ッ星 <5820>  2,985円  +500 円 (+20.1%) ストップ高   本日終値
 冨士ダイス <6167>  929円  +150 円 (+19.3%) ストップ高   本日終値
 マツモト <7901>  4,940円  +700 円 (+16.5%) ストップ高   本日終値
 BTM <5247>  5,400円  +700 円 (+14.9%) ストップ高   本日終値
 など、9銘柄

●ストップ安銘柄
 なし

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