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【市況】株価指数先物【寄り前コメント】 米CPI発表控えるなか、権利行使価格2万6250円~2万6500円辺りの底堅い値動きを想定


大阪9月限ナイトセッション
日経225先物 26420 +140 (+0.53%)
TOPIX先物 1890.5 +12.0 (+0.63%)
シカゴ日経平均先物 26435 +155
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)

 12日の米国市場は、NYダウ S&P500ナスダックの主要な株価指数が下落。6月の米消費者物価指数(CPI)の発表を翌日に控え、「5月から一段とインフレが加速する見込み」、「市場予想を上回る可能性」といった観測が伝わり、米連邦準備理事会(FRB)による利上げ観測が強まることへの警戒から売り優勢となった。また、中国での新型コロナウイルスの感染再拡大、ロシアから欧州をつなぐ天然ガスの供給不安も引き続き重荷となった。そのほか、主要企業の決算発表が本格化してきたことも慎重姿勢につながった。S&P500業種別指数はテクノロジー・ハード・機器、電気通信サービス、消費者サービスが上昇した一方で、ソフトウェア・サービス、エネルギー、医薬品・バイオテクノロジーが下落。

 シカゴ日経平均先物(9月限)清算値は日中大阪比155円高の2万6435円で終えた。日経225先物(9月限)のナイトセッションは日中比10円高の2万6290円で始まり、開始直後につけた2万6240円を安値に持ち直し、2万6270円~2万6360円辺りでの保ち合いを継続。米国市場の取引開始後にこのレンジを上放れると、取引中盤には一時2万6550円まで買われる場面もあった。ただし、終盤にかけては戻り売りに押される格好から上げ幅を縮め、2万6420円で取引を終えた。

 日経225先物はシカゴ先物にサヤ寄せする格好で、買い先行で始まることになりそうだ。前日の日中取引で大幅に調整したため、朝方はリバランスに伴う買いも入りやすいだろう。ただし、米国同様、6月のCPI発表を控えて新たにポジションを傾けてくる動きは考えづらく、リバランス一巡後は次第にこう着感を強めそうだ。もっとも、CPIに絡んだ観測報道からNYダウの下落幅が一時300ドルを超えるなど、相当織り込まれている面はあるだろう。

 VIX指数は27.29に上昇し、75日移動平均線を若干上回ってきたものの、28.38辺りに位置する25日線が抵抗線として意識されているなかでは、リスク回避姿勢は強まらないだろう。

 また、ナスダックは続落で25日線を下回ってきたが、SOX指数は小幅に上昇しており、売り込まれていた半導体株の一角にはリスクを取る動きも見られていた。日経225先物は5日、25日線が位置する2万6500円辺りでは強弱感が対立する可能性はあるものの、オプション権利行使価格2万6250円~2万6500円辺りの底堅い値動きを想定しておきたい。

 なお、昨日のNT倍率は先物中心限月で13.98倍だった。一時14.00倍をつける場面も見られたが、概ね14.00倍を下回っての推移だった。直近ボトム水準での推移ながらトレンドは下向きであり、NTショートでのスプレッド狙いの動きが入りやすいだろう。

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