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【特集】横山利香「令和時代の稼ぎたい人の超実践! 株式投資術」―(20)高ボラ局面を勝ち抜くスイングトレード実践法

横山利香(ファイナンシャルプランナー、テクニカルアナリスト)

◆機械的な売買でチャンスを切り開こう

 図2にファーストリテイリング <9983> [東証P]のチャートを2021年3月から表示しました。

 株価は2021年3月に11万0500円の高値を付けて以降、下落が続いています。この高値を付けた時はさすがに過熱感があったため、「スロー・ストキャスティクス」は80%を超えていました。株価がその後、下落することで過熱感は解消されていき、スロー・ストキャスティクスは10%を下回ってしまいました。


図2 ファーストリテイリング <9983> [東証P] (2021年3月~)
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 しかし、その後も株価の下落は続きます。株価の方向性を分析する時には、上段のエリアに表示されている「移動平均線」を参考にします。「5日線、25日線、75日線」の移動平均線の推移をみると、長期の75日線が現時点までずっと下向きのままですから、およそ1年にもわたって下降トレンドが続いていることがわかります。


 なお、移動平均線については、本コラムの第15回をご参照ください。

▼ (15)売買戦略は株価のトレンドに合わせて立てる流れ

 移動平均線とは異なり、「スロー・ストキャスティクス」は株価が買われ過ぎか、売られ過ぎかを見る指標ですので、株価の方向性とはあまり関係性がありません。50%を挟んで山谷を描きながらの推移が続いています。

 「スロー・ストキャスティクス」が描く波動を追っていくと、このように下降トレンドが継続している時でも、株価はその中で大きく下げれば反発して上昇するという動きを繰り返していることがわかります。ファーストリテイリングの場合、株価とスロー・ストキャスティクスの山谷が比較的にきれいに連動しているため、投資のチャンスがつかみやすそうなこともわかります。

 つまり、大きく下げてストキャスティクスが30%以下の売られ過ぎゾーンに入り、その時に買いサイン(ゴールデンクロス)が出たら買い、逆に上昇して70%以上の買われ過ぎゾーンで売りサイン(デッドクロス)が出たら売る、という投資をスロー・ストキャスティクスを用いて行うのです。

 2022年1月に株価が5万8410円まで下落した時、スロー・ストキャスティクスは10%を下回っており、売られ過ぎの状況にあることがわかります(図3)。その後、ゴールデンクロスした後に1月26日高値の6万9130円まで上昇します。この時、スロー・ストキャスティクスは90%を上回って買われ過ぎであることを示していました。ここでデッドクロスが出現し、株価は3月16日安値の5万4310円まで下落していきます。このように、買いサインと売りサインが出たタイミングで売買することで、スイングトレードを行えることがわかります。


図3 ファーストリテイリング <9983> [東証P] (2021年12月~)
【タイトル】

 もちろん、売りサインが出たからと利益確定を行ったら、さらに株価が上昇してしまうといったこともあります。こうしたテクニカル指標の「ダマシ」は避けられませんが、そうなれば新たなサインが出るでしょうから、またそのサインに即して売買を行えばよいのです。売られ過ぎゾーンで買いサインが出たにもかかわらず、さらに株価が下落した場合も、新たな買いサインに従って買い直せばよいのです。

 株式投資では全戦全勝はありません。一度負けたとしても、次の波をうまく捉えることができれば右肩上がりで資産を増やすことが可能となり、個人投資家として生き残っていくための道が開けるのです。


 株価のボラティリティが高まり、値幅を伴った上げ下げを日々繰り返すような状況においては、冷静に売買を判断することは難しいと言えるでしょう。そんな時こそチャートを活用して、機械的に売買を行っていくことが大切になります。複数のチャートを組み合わせて客観的に、淡々と売買戦略を立てていきたいですね。

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