【特集】横山利香「令和時代の稼ぎたい人の超実践! 株式投資術」―(20)高ボラ局面を勝ち抜くスイングトレード実践法
横山利香(ファイナンシャルプランナー、テクニカルアナリスト)
◆「売られ過ぎ」「買われ過ぎ」を判断するストキャスティクス
株探の各ページの最上部にある「探検隊」の検索窓に、4桁の証券コード「9983」を入力し「検索」ボタンをクリックしてください。すると、ファーストリテイリング <9983> [東証P]の個別銘柄のページが表示されますので、銘柄欄の下にある「チャート」のタブをクリックして、多機能チャートを表示させます。
通常であれば上段のエリアに「ローソク足」と「移動平均線」が、下段のエリアに「出来高」が表示されます。この「出来高」を「ストキャスティクス」に変更します。チャート上の設定項目から「指標エリア2」の「ストキャスティクス」を選択するわけですが、「ファースト・ストキャスティクス」と「スロー・ストキャスティクス」が並んでいて、どちらを選べばよいか迷うかもしれません。
ストキャスティクスは、株価の過熱感を分析するオシレーター系のテクニカル指標です。「ファースト」と「スロー」のストキャスティクスの違いですが、その名の通り「ファースト・ストキャスティクス」は反応が良すぎて指標が大きく動きすぎるため、用いる際には「スロー・ストキャスティクス」の方が一般的とされています。私も普段は「スロー・ストキャスティクス」を利用しています。ここでは「スロー・ストキャスティクス」のラジオボタンにチェックを入れて選びましょう。
図1 ファーストリテイリング <9983> [東証P] ストキャスティクス
ストキャスティクスは、過去の株価の高安の幅に対して、現在の株価が買われ過ぎか、それとも売られ過ぎかを分析することができるテクニカル指標の一つです。「ファースト・ストキャスティクス」は「%K」と「%D」の2本の線で構成されていて、「%K」が動きの速い短期の、「%D」が動きの遅い長期のストキャスティクスとなります。「スロー・ストキャスティクス」は同様に、相対的に動きの速い短期の「%D」、動きの遅い長期の「slow%D」(%Dを移動平均したもの)という2本の線の組み合わせで構成されています。
ストキャスティクスは、0%から100%の間の数値で表示され、100%に近づくほど買われ過ぎ、0%に近づくほど売られ過ぎになります。50%を基準として高い位置にあるか、安い位置にあるかを分析します。
一般的に、ストキャスティクスが70%以上になると株価は買われ過ぎ、反対に30%以下になると売られ過ぎと判断することができます。また、「%D」と「slow%D」の2本の線がクロスするタイミングが売買シグナルになります。70%以上の買われ過ぎの水準で、短期の線「%D」が長期の線「slow%D」を上から下に突き抜ければ「売りサイン=デッドクロス」になり、逆に30%以下の売られ過ぎの水準で、短期の線「%D」が長期の線「slow%D」を下から上に突き抜ければ「買いサイン=ゴールデンクロス」になります。
なお、ストキャスティクスなどオシレーター系の指標については、こちらの記事も参考にしてください。
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