市場ニュース

戻る
 

【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(2):郵船、デンソー、任天堂

郵船 <日足> 「株探」多機能チャートより
■極東開発工業 <7226>  1,501円  +41 円 (+2.8%)  本日終値
 極東開発工業<7226>が反発。15日の取引終了後、4月1日に発注された分から特装車全製品の販売価格を値上げすると発表しており、これが好材料視された。原材料となる鋼材、部品やその他資材の価格高騰を受けて生産コストが急激にアップしていることに加え、原油を原材料とする梱包資材や物流分野の価格上昇傾向が続いており、コストダウンなどの企業努力だけでは安定供給やサービスの供給が困難な状況になりつつあることが原因という。値上げの対象はダンプ、テールゲートリフタ、タンクローリ、ごみ収集車など全製品で、値上げ幅は約5~15%としている。

■日本郵船 <9101>  9,930円  +270 円 (+2.8%)  本日終値
 日本郵船<9101>が商い大きく膨らませ反発。また、商船三井<9104>や川崎汽船<9107>など大手海運株が買い人気を集め、業種別値上がり率で海運セクターは33業種中2位となっている。前日の米国株市場では売り込まれたハイテク株中心に買い戻しの動きが強まったが、米長期金利上昇に対する警戒感が強まるなか、バリュー株への資金シフトの動きは継続している。大手海運は超低PERで配当利回りも際立って高いことから、バリュー株指向の相場で押し目買い対象として常に注目度が高い。特に、これから3月期末が接近することでインカムゲイン狙いの買いが入りやすくなっている。ばら積み船の運賃市況を表すバルチック海運指数も1月下旬を境に反転上昇局面にあり、これも追い風材料となっているもようだ。

■ダイヘン <6622>  4,175円  +110 円 (+2.7%)  本日終値
 ダイヘン<6622>は続伸。同社は15日取引終了後、1株当たりの株主価値及び資本効率の向上を図るため、15万株(発行済み株式総数に対する割合0.6%)もしくは7億円を上限とする自己株式の取得枠を設定すると発表した。取得期間は2月16日~3月31日。

■デンソー <6902>  8,627円  +218 円 (+2.6%)  本日終値
 デンソー<6902>が続伸。前日は全体相場が軟調ななか頑強な値運びをみせていたが、きょうは5日移動平均線を上回り戻り足を強めている。同社は15日、台湾の半導体受託生産最大手TSMC<TSM>とソニーグループ<6758>の合弁会社に約3億5000万ドル出資することを発表した。TSMCは同日に熊本県の新工場への追加投資を発表、ソニーGと連携して投資金額は日本円にして1兆円近くに達する見込みだが、これにデンソーも参画する形となる。自動運転システムなどで使う車載用半導体の安定調達を確保する狙いがある。これを評価する買いを呼び込んでいる。

■任天堂 <7974>  58,610円  +1,190 円 (+2.1%)  本日終値
 任天堂<7974>が4日ぶり反発、一時1870円高の5万9290円まで上値を伸ばし、6万円台回復を指呼の間に捉えた。同社株は今週に入りやや売りに押されたとはいえ、日経平均が大きく値を崩すなかで頑強な値動きが際立っていた。きょうは、戻り高値で年初来の高値をつけた2月4日の5万9180円を上抜く場面があった。22年3月期はこれまでの反動で減収減益決算が想定されるが株価への織り込みが進んでおり、市場では「四半期ベースでみると21年10~12月期にデジタルビジネスへのシフトがうまく利いて営業2ケタ増益に転じたことで流れが変わった」(中堅証券ストラテジスト)とする向きもあり、貸株調達による空売りの買い戻しなども観測されるなか、異色の戻り相場を演じている。

■NTTデータ <9613>  2,146円  +39 円 (+1.9%)  本日終値
 NTTデータ<9613>が3日ぶりに反発。SMBC日興証券は15日、同社株の投資評価「1」を継続するとともに、目標株価を2750円から2900円に引き上げた。同証券では、NTTデータは「日本市場で最も好調なITサービス会社の一社」とみており、企業や政府、社会全体のデジタルトランスフォーメーション(DX)を支えながら、同社の利益成長は継続すると予測している。海外事業も改善しており、株価も一段の評価を見込んでいる。同証券では、22年3月期の連結営業利益予想を2020億円から2160億円(会社計画 2150億円)へ見直したほか、23年3月期の同利益も2220億円から2380億円に上方修正している。

■ノジマ <7419>  2,557円  +44 円 (+1.8%)  本日終値
 ノジマ<7419>が反発。15日の取引終了後に自社株買いを実施すると発表したことが好材料視された。上限を100万株(発行済み株数の2.03%)、または30億円としており、取得期間は22年2月16日から23年2月15日まで。経営環境の変化に対応した機動的な資本政策の遂行を図ることが目的としている。

■三菱UFJ <8306>  745.8円  +11.7 円 (+1.6%)  本日終値
 三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>などメガバンクや第一生命ホールディングス<8750>など大手生保株が上値指向となっている。米国ではインフレ警戒感から長期金利の上昇傾向が鮮明で、前日の米10年債利回りは終値ベースで再び2%台に乗せてきた。運用利ザヤ拡大期待から、米国株市場ではゴールドマン・サックス<GS>やJPモルガン<JPM>、シティグループ<C>、バンカメ<BAC>など大手金融株が軒並み上昇しており、この地合いを引き継いで、東京市場でも金融セクターの主力銘柄に買いが波及している。

■ソフトバンクグループ <9984>  5,236円  +78 円 (+1.5%)  本日終値
 ソフトバンクグループ<9984>は4日ぶり反発。前日の米国株市場ではハイテク系グロース株が買い戻され、ハイテク株比率の高いナスダック総合株価指数は350ポイント近い上昇をみせた。米ハイテク株へ積極投資する同社はナスダック市場の動向に連動しやすくポジティブ材料となっている。信用買い残は2月10日申し込み現在で1700万株を下回る水準まで整理が進んでいる。信用買い残が1600万株台まで減少したのは昨年8月下旬以来約半年ぶりとなる。一方、米国や中国株市場の株価下落基調が強まるなか、収益環境悪化に対する警戒感が上値を重くしている。

■レーザーテック <6920>  22,325円  +330 円 (+1.5%)  本日終値
 レーザーテック<6920>、東京エレクトロン<8035>など半導体製造装置関連株が切り返しに転じている。前日の米国株市場ではウクライナ情勢の緊張緩和を受けて主要株価指数が揃って上昇に転じたが、エヌビディア<NVDA>が好決算を背景に9.2%高と値を飛ばしたのをはじめ半導体関連株への買いが顕著となり、フィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)も5.5%高と急騰した。また直近では、米国半導体工業会(SIA)が2021年の半導体の世界売上高が前年比26%増の5559億ドルであったことを公表しており、初めて5000億ドル大台を突破したことで、旺盛な半導体需要を裏付ける格好となっている。株価面ではここ半導体主力株は調整色を強めていたこともあり、きょうは値ごろ感からリバウンド狙いの買いが活発化している。

株探ニュース

株探からのお知らせ

    日経平均