【特集】「総合商社」が2位、原油など資源高で急浮上するバリュー株の一群<注目テーマ>
三菱商 <日足> 「株探」多機能チャートより
1 メタバース
2 総合商社
3 半導体
4 エネルギー
5 銀行
6 LNG
7 全固体電池
8 海運
9 原油高メリット
10 パワー半導体
みんかぶと株探が集計する「人気テーマランキング」で、「総合商社」が2位となっている。
前日のWTI原油先物価格は2ドル36セント高の1バレル=95ドル46セントと上昇を加速させており、2014年7月以来となる100ドル大台を目前に捉えている。原油価格の高騰は、企業のコスト高を招き業績面にネガティブに作用するほか、インフレ圧力をもたらすことでFRBをはじめ各国中銀の金融引き締め政策を促す背景ともなる。したがって株式市場でも警戒ムードが漂うが、その中で資源関連ビジネスを手掛ける総合商社は数少ない原油高を追い風とするセクターだ。
きょうは、全体相場が2万7000円大台近辺で軟調に推移するなか、総合商社株も目先利益確定の売りに押される展開となっているが、ここ最近は上昇トレンドを鮮明としている。三菱商事<8058>と三井物産<8031>は前日まで6連騰、住友商事<8053>は8連騰、丸紅<8002>は5連騰というように新値圏で強調展開を継続し、マーケットでも注目を集めていた。22年3月期の総合商社の業績は各社とも好調を極めており、大手各社いずれも期中に複数回の上方修正を行い、過去最高純益の大幅更新のオンパレードとなっている。
原油価格高騰をはじめ原料炭や鉄鉱石など資源価格が軒並み上昇していることで、総合商社のビジネスチャンスが広がっている。世界的な金利上昇局面で、高PER銘柄の多いハイテク系グロース株には逆風が強い一方、PERが軒並み5~7倍台と割安圏に位置する商社株はバリュー株としての側面からも、物色対象として要注目場面が続きそうだ。
出所:MINKABU PRESS