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【市況】株価指数先物 【週間展望】 ―FOMC通過待ち、長期的なヘッジ対応のフローが増える可能性には警戒

NYダウ <日足> 「株探」多機能チャートより

「FOMC通過待ち、長期的なヘッジ対応のフローが増える可能性には警戒」

 今週の日経225先物は、2万7000円処でサポートされるかを見極める週になりそうだ。週末に東京市場の下落要因の一つとなったネットフリックス<NFLX>に対する米国市場の反応は、前日時間外での下落同様、20%を超える下げとなった。決算発表でハイテク企業の先陣を切ったネットフリックスの大幅な下げによって、今週決算発表が本格化する主力ハイテク株への警戒姿勢が高まりやすいだろう。また、21日の米国市場では米長期金利が低下を見せたものの大型テック株が売られたほか、米連邦準備理事会(FRB)の早期の金融引き締めは米景気の減速につながるとの見方が根強く、景気敏感株も引き続き売られた。

 また、VIX指数は28.85に上昇し、一時29.79と30.00に迫る場面が見られた。12月20日につけた直近戻り高値の27.39を明確に上放れてきたことで、12月3日の高値35.30を意識したトレンド形成が警戒されやすく、不安心理の高まりがリスクオフに向かわせそうだ。

 先週の米国市場では、S&P500が上昇トレンド形成においてサポートを果たしてきた100日移動平均線を割り込んだことが話題となっていた。先週までの下落でNYダウ、ナスダックともに52週線を割り込んだが、S&P500も52週線に接近してきているため、同線を割り込むと明確に調整入りしたとの見方が高まる可能性がある。

 そのうえで注目されるのは、1月25~26日に開催される米連邦公開市場委員会(FOMC)となる。市場では3月の利上げ開始のほか、年4回の利上げは概ね織り込まれているとみられる。1月のFOMCではこれを改めて確認するきっかけになるとみられ、積極的にポジションを取りづらい需給状況になりやすい。1月のFOMC通過で、いったんはアク抜けとなる一方で、改めて3月に向けたヘッジ対応の動きが強まる動きが警戒される。

 また、先週の日経225先物の日中値幅(ナイトセッションを含む)を見ても、17日は400円程度だったものの、18日は610円、19日が1020円、20日が680円、21日は840円とボラティリティの大きな状態が目立つ。それだけ方向感はつかみづらく、米国市場の動向にはより注意が必要である。さらに、日本市場の先安感の背景に、岸田政権の政策に対する警戒感がある点にも注意したい。岸田首相が金融所得課税の見直しについて、与党の税制調査会で議論するとの意向を改めて示したこともあり、長期的なヘッジ対応のフローが増えてくる可能性がある。

 そのため、本格的なリバウンドは期待しづらいところであり、リバウンド局面では戻り売りのショートが強まりそうだ。先週の日経225先物は週末に2万7100円まで下落し、12月1日の安値2万7380円を明確に割り込み、10月7日につけた安値2万6980円が射程に入ってきた。また、日経平均株価については週足の一目均衡表で「雲」上限を割り込んでおり、先週の下落によって「雲」下限が位置する2万6600円辺りを意識したチャート形状を形成していることも、押し目買いの動きを手控えさせることにつながろう。

 先週のNT倍率は先物中心限月で14.29倍に上昇した。13日につけた14.17倍をボトムに、足元では緩やかなリバウンドを見せている。抵抗線として意識される25日線が14.35倍、75日線が14.40倍水準で推移しており、これらの水準に接近する局面では強弱感が対立しやすい。米国では景気減速懸念で景気敏感株も売られる状況のなか、NT倍率はリバウンド基調を継続するとの見方により、NT倍率の低下局面では、NTロング(日経225先物買い・TOPIX先物売り)によるスプレッド狙いのポジション取りを想定しておきたい。

 1月第2週(1月11-14日)の投資部門別売買動向によると、海外投資家は現物と先物の合算では4週ぶりに売り越しており、売り越し額は3448億円(前週は3478億円の買い越し)だった。なお、現物株は727億円の売り越し(同2988億円の買い越し)と4週ぶりの売り越しであり、先物は2721億円の売り越し(同489億円の買い越し)と6週ぶりに売り越している。個人は現物と先物の合算で2359億円の買い越しで、2週連続の買い越しだった。

 経済スケジュールでは、24日に米国1月製造業購買担当者景気指数(PMI)速報値、25日に米国1月消費者信頼感指数(コンファレンス・ボード)、IMF世界経済見通し、26日に米国12月卸売在庫、米国12月新築住宅販売件数、27日に米国10-12月期実質国内総生産(GDP)速報値、米国12月耐久財受注、28日に米国12月個人消費支出などが予定されている。


――プレイバック・マーケット――

●SQ値
02月限 日経225 29718.77  TOPIX  1940.02
03月限 日経225 29282.41  TOPIX  1930.42
04月限 日経225 29909.73  TOPIX  1961.13
05月限 日経225 27748.22  TOPIX  1871.53
06月限 日経225 29046.40  TOPIX  1958.82
07月限 日経225 27726.72  TOPIX  1897.15
08月限 日経225 28093.15  TOPIX  1958.27
09月限 日経225 30085.93  TOPIX  2065.84
10月限 日経225 28098.14  TOPIX  1967.56
11月限 日経225 29388.47  TOPIX  2024.92
12月限 日経225 28523.30  TOPIX  1987.25
01月限 日経225 28266.57  TOPIX  1988.69

◆日経225先物(日足)
         始値   高値   安値  清算値  前日比
22/03 01月21日  27800  27940  27100  27520  -270
22/03 01月20日  27470  27870  27190  27790  +270
22/03 01月19日  28250  28300  27280  27520  -730
22/03 01月18日  28340  28720  28110  28250  -90
22/03 01月17日  28190  28430  28020  28340  +150

◇TOPIX先物(日足)
         始値   高値   安値   清算値  前日比
22/03 01月21日  1940.0  1949.5  1898.5  1925.0  -13.5
22/03 01月20日  1921.5  1948.0  1906.5  1938.5  +14.0
22/03 01月19日  1976.0  1980.0  1912.0  1924.5  -53.0
22/03 01月18日  1988.0  2007.0  1968.0  1977.5  -10.5
22/03 01月17日  1982.0  2000.0  1970.5  1988.0  +6.0

●シカゴ日経平均 円建て
          清算値  前日比
01月21日(03月限)  27225  -295
01月20日(03月限)  27500  -290
01月19日(03月限)  27575  +55
01月18日(03月限)  28005  -245
※前日比は大阪取引所終値比

□裁定取引に係る現物ポジション裁定残(金額)
        売り   前週末比   買い    前週末比
01月14日     85億円  -287億円  4145億円  +528億円
01月07日    373億円  -346億円  3617億円  +316億円
12月30日    720億円  -841億円  3300億円  +348億円
12月24日    1561億円  +579億円  2951億円  +24億円
12月17日    982億円  -196億円  2927億円  +86億円
12月10日    1178億円  -967億円  2841億円  -727億円
12月03日    2146億円 +1687億円  3568億円  -1232億円
11月26日    458億円  +450億円  4801億円  -1800億円
11月19日     7億円  -285億円  6601億円  +513億円
11月12日    293億円  +235億円  6088億円  -25億円
11月05日     58億円  +54億円  6113億円  -1240億円

□裁定取引に係る現物ポジション(株数)
      売り      前日比    買い       前日比
01月19日    220万株    +40万株  1億2878万株   -2230万株
01月18日    179万株    -74万株  1億5108万株   -945万株
01月17日    254万株    +49万株  1億6054万株   -454万株
01月14日    205万株    -50万株  1億6509万株   -1669万株
01月13日    256万株   -664万株  1億8178万株   +1626万株
01月12日    920万株   -193万株  1億6552万株   +1876万株
01月11日    1114万株   -205万株  1億4675万株   +522万株
01月07日    1319万株    -25万株  1億4153万株   -1716万株
01月06日    1344万株   -458万株  1億5869万株   +1158万株
01月05日    1803万株    -59万株  1億4710万株   -13万株
01月04日    1862万株   -218万株  1億4724万株   +1254万株
12月30日    2081万株   -232万株  1億3470万株   -1954万株
12月29日    2314万株   -1344万株  1億5424万株   -560万株
12月28日    3658万株   -2337万株  1億5985万株   +2743万株
12月27日    5995万株   +944万株  1億3241万株   +1179万株
12月24日    5051万株   +285万株  1億2062万株   +62万株
12月23日    4765万株   -185万株  1億1999万株   -263万株
12月22日    4951万株   +893万株  1億2263万株   -76万株
12月21日    4057万株   -1095万株  1億2340万株   +1492万株
12月20日    5153万株   +1425万株  1億0847万株   -1345万株

■日本銀行による指数連動型上場投資信託(ETF)買い入れ推移(通常ETF分)
【2021年】
1月4日  501億円
1月15日  501億円
1月20日  501億円
1月28日  501億円
2月26日  501億円
3月4日  501億円
3月5日  501億円
3月22日  501億円
3月24日  701億円
3月30日  501億円
4月21日  701億円
6月21日  701億円
9月29日  701億円
10月1日  701億円
【2022年】
1月14日  701億円

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