【市況】前場に注目すべき3つのポイント~材料性のある中小型株などでの短期的な値幅取り狙いの動きが中心~
NYダウ <日足> 「株探」多機能チャートより
16日前場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。
■株式見通し:材料性のある中小型株などでの短期的な値幅取り狙いの動きが中心
■リクルートHD、22/3上方修正 営業利益3500~3800億円
■前場の注目材料:クボタ、水道鉄管の生産集約、海外向け長尺品撤退
■材料性のある中小型株などでの短期的な値幅取り狙いの動きが中心
16日の日本株市場は、こう着ながらも底堅い相場展開になりそうだ。15日の米国市場はNYダウが12ドル安だった。バイデン大統領の1兆ドル規模のインフラ投資法案成立や11月NY連銀製造業景気指数が予想以上に上昇したため、景気回復期待から買い先行で始まった。ただし、インフラ法案の歳出がインフレのさらなる上昇に繋がるとの懸念に金利が上昇すると引けにかけて利食いに押される展開だった。シカゴ日経225先物清算値は大阪比10円安の29720円。円相場は1ドル114円10銭台で推移している。
シカゴ先物にサヤ寄せする格好からやや利食い先行で始まりそうだ。米国市場では主要な株価指数は下落とはなったものの、先週末の終値を挟んだもち合いだったこともあり、様子見ムードの強い相場展開だった。ADR市場においても小動きだったこともあり、手掛かり材料に欠ける相場展開となろう。きょうの午前中に米中首脳会談がオンラインで開催される予定のため、短期的には仕掛け的な動きも意識されるものの、全体としてはこう着感の強い相場展開だろう。
昨日の日経平均は29800円を回復して始まった後は29750円を挟んだ狭いレンジ推移だった。上値追いは限られたものの、上値の重さを嫌気した動きもなく、東証1部の騰落銘柄も値上がり、値下がり数が拮抗した状態であり、リバランス中心の売買だった。個別では決算を手掛かりとした値幅取り狙いの動きなども見られていたが、本日についても全般こう着のなか、材料性のある中小型株などでの短期的な値幅取り狙いの動きが中心になりそうである。
なお、日経平均は3営業日続伸でリバウンド基調を継続しており、29500円~3万円のレンジ推移となる。大きなトレンドは出にくい状況と見られるが、短期的に売り仕掛けてくる局面においては、政府の経済対策の期待感などもあり、押し目狙いのスタンスとなろう。
■リクルートHD、22/3上方修正 営業利益3500~3800億円
リクルートHD<6098>は2022年3月期業績予想の修正を発表。営業利益は2700~3400億円から3500~3800億円のレンジに上方修正した。コンセンサス(3350億円程度)を上回る。HRテクノロジー事業の下半期の米ドルベース売上収益を、 前年同期比60%から70%程度の増収と見込んでいる。メディア&ソリューション事業は、アルバイト・パート領域の求人広告サービスは、飲食業やサービス業の事業活動の再開に伴い、売上収益の回復が加速することを想定している。
■前場の注目材料
・日経平均は上昇(29776.80、+166.83)
・米原油先物は上昇(80.88、+0.09)
・1ドル114.00-10円
・日銀は金融緩和を長期化
・株価急落時の日銀ETF買い
・クボタ<6326>水道鉄管の生産集約、海外向け長尺品撤退
・村田製<6981>新中計、設備投資に6400億円、MLCC増産、タイでも生産
・島津<7701>iPS細胞で腎疾患の新療法、島津など共同研究契約
・三井物産<8031>数十億円で伊社買収、日本品種の野菜種子を拡販
・スター精密<7718>大連増強、工場拡張、生産力25%アップ
・京セラ<6971>触覚伝達で新技術、モジュール軽量化
・メルカリ<4385>物流サービス社設立
・ダイセル<4202>清華大と共同研究、マイクロ流体デバイスプラント、23年実装目指す
・アース製薬<4985>マスク内の肌を保湿する化粧水
・花王<4452>北里大・花王など研究開発で委託契約、次世代型抗体治療薬開発
・アステラス薬<4503>独パンサーナと再生医療を共同研究、mRNA利用
☆前場のイベントスケジュール
<国内>
・特になし
<海外>
・09:30 豪準備銀行11月理事会議事要旨
《ST》
提供:フィスコ